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2020.09.20

手軽で美味しい、ワイン・カクテルの作り方入門

5000本以上のコレクションを持つ日本随一のワインコレクターで、多い時は月に3桁の金額をワインに費やす超愛好家だからこそわかる、真にスマートで男女問わずモテるワイン道ってどんなもの? ちょっとイタいワインおたくや面倒くさい半可通など、周囲の反面教師からも学ぶ、ワインのたしなみ方入門です。

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文・写真/吉川慎二 イラスト/Isaku Goto, オキモトシュウ(吉川慎二氏)

今回も引き続き、ワインを使ったカクテルについて考えていきましょう。前回はワインを使ったカクテルがなかなか普及しない理由を考察しました。今回は具体的なカクテルをご紹介します。

モテるワイン道入門~ワインとカクテル

キール(Kir)

ワインを使ったカクテルの代表格。レシピは簡単で白ワインにカシス・リキュールを加えたものです。割合は4:1〜9:1までさまざまで、白ワインの割合が大きくなるほど辛口になり、色が薄くなります(*1)。

第二次世界大戦終戦直後にフランス、ブルゴーニュ地方ディジョン市のフェリックス キール(Felix Kir)市長が考案したことから、氏にちなんだカクテル名がつけられました。カシス・リキュールには、多くの場合同じブルゴーニュ地方の名産であるクレーム・ド・カシスが使われます。また、キール氏が考案した際の白ワインも同じくブルゴーニュ地方の名産で酸味の強いアリゴテ種のブドウから造った辛口の白ワインだったと言われています。地元の名産品を組み合わせるとはいわば「ご当地カクテル」ですね。

日本でも、筆者が大学生の頃からバブル期にかけて流行っていた記憶があります。写真は我が家で作った白ワイン:クレーム・ド・カシス=5:1の比率のもの。クレーム・ド・カシスは糖分が400g/Lを超える超甘口のリキュールなので入れ過ぎないように調整するのがおいしさのポイントでしょう。
▲筆者のホームバーにて、自作のカクテルを自ら撮影。
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 キール・ロワイヤル(Kir Royal)

前述のキールを、白ワインの代わりにシャンパーニュで作ると、名前がキール・ロワイヤルに変化します。
キールにはこの他にもいろんな派生的なバリエーションがありまして、たとえば・・・・・・

キール・インペリアル(またはキール・アンペリアル、Kir Imperial)=白ワインとラズベリー・リキュール

キール・カーディナル(Kir Cardinal)=赤ワインとカシス・リキュール

キール・ブルトン(Kir Breton)=シードル(ブルターニュ地方の名産でもあるリンゴから造られる発泡酒)とカシス・リキュール
ベリーニ(Bellini)

キールと同じくらい有名なワインベースのカクテルです。20世中頃、イタリア、ヴェネチアにある有名なハリーズ・バー(Harry’s Bar)のオーナー ジュゼッペ・チプリアーニ(Giuseppe Cipriani)が考案しました。当時、ルネサンス期にやはりヴェネチアで活躍した画家ジョヴァンニ・ベリーニ(Giovanni Bellini)の展覧会が行われており、その絵画のイメージだと言われています。

正式にはプロセッコ(Prosecco、ヴェネト州名産のスプマンテ=スパークリングワイン)にピューレした桃を入れるのですが、カジュアルなバーですとスパークリングワインとピーチジュースで代用するところもあるようです。ピンク色で可愛いので女子に人気があるカクテルです。

ところで、このチプリアーニ氏、料理のカルパッチョ(Carpaccio)の考案者だとも言われています。1950年にヴェネツィアで開催されたヴィットーレ・カルパッチョ生誕500年回顧展にちなんで、カルパッチョ絵画の特徴とされる美しい赤と白の対比を、生牛肉とマヨネーズベースのソースで表現したものだとか。我々が今日飲んだり食べたりするメニューの考案者になるとは、かなりのアイデアマンだったのですね。

ミモザ(Mimosa)

シャンパーニュなどのスパークリングワインと同量のフレッシュオレンジジュースで作ります。ミモザの花の色に似ていることからこの名前がついたと言われています。
▲筆者自作のカクテルより、ベリーニ(左)とミモザ(右)。
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最後にオリジナルカクテルを

夏の間にしか作れませんが、シャンパーニュにカットしたスイカを入れて、スペアミントを乗せてみました。スイカは熟して甘いものの方がシャンパーニュの酸味と対比されて、よりおいしいと思います。名前はまだありません。ワインにオレンジジュースを加えたものをワインクーラーといいますが、「LEONクーラー」なんていかがでしょう(笑)。
▲名前はまだない筆者オリジナルのワインカクテル。
ワインを使ったカクテル。いかがだったでしょうか?
皆さんもぜひトライしてみてください。氷を入れないものが多いので、ワインなどの材料をよく冷やしておくのが美味しく作るコツだと思います。

(*1)

 IBA (International Bartenders Association, 国際バーテンダー協会)の公認レシピでは白ワイン:クレーム・ド・カシス=9:1となっています。

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連載Vol.33   「女性3人のワイン会に男はひとり。さて、どんなワインを持っていく?」
連載Vol.34   「ワインはカクテルの材料になれる? なれない?」

● 吉川慎二 / Shinji Yoshikawa

1962年三重県生まれ。
東京大学法学部卒業後、三井住友銀行、メリルリンチ自己勘定投資部門のアジア太平洋地域統括本部長を経て、現在は投資家・経営コンサルタント。
2007年、日本ソムリエ協会のワインエキスパート資格を取得。12年にシニアワインエキスパートへ昇格し、同年に開催された第5回全日本ワインエキスパートコンクールで優勝。14年にはエキスパート資格者で初の日本ソムリエ協会理事に就任、2018年まで2期4年務めた。漫画「神の雫」に登場する吉岡慎一郎のモデルともいわれ、プロフィールイラストは「神の雫」作画のオキモトシュウ氏によるもの。

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