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2019.05.05

ワインのカジュアル・フォーマルはここで決まる!

5,000本以上のコレクションを持つ日本随一のワインコレクターで、多いときは月に3桁の金額をワインに費やす超愛好家だからこそわかる、真にスマートで男女問わずモテるワイン道ってどんなもの? ちょっとイタいワインおたくや面倒くさい半可通など、周囲の反面教師からも学ぶ、ワインのたしなみ方入門です。

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文/吉川慎二 イラスト/Isaku Goto, オキモトシュウ(吉川慎二氏)

ワイン飲んでますか?  気候がいいこの時期、テラスで飲むキリッと冷えた白ワインが美味しいですね。
さて、モテるワイピ(ワインピープル)を目指す本連載では、前回ワイン会の掟~準備編に続き、いよいよ持ち寄りワインの選定に入ります。この掟をマスターせずにワイン会に出るのは、耳抜きも出来ないのにマンタを見ようと石垣島でスキューバダイビングに挑戦するくらい危険なので、ご注意ください。
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ワイン会の掟 ~ その2ワイン選定編(1)

持ち寄りワイン会の場合、持参ワインの何たるかによってあなたのワイピランクが決定されると言っても過言ではありません。どんなワインを持っていくかはよく考えて選びましょう。ポイントは前回の連載でも書いたとおり“バランスとストーリー”です。

まずはバランスについてさらに考えていきましょう。前回、参加メンバーの中での自分の置かれたポジションを考えてバランスを取るとお話ししましたが、もうひとつ提案があります。それは、参加するワイン会と持っていくワインをバランスさせることです。漠然としているので具体的に説明します。

ワイン会に限らず、何事においてもTPOが大切です。ディナーパーティーにはタキシード、花火大会にはTシャツに短パンがそれぞれふさわしいのと同様、カジュアルなレストラン、カジュアルな料理、カジュアルなドレスコードの会にはカジュアルなワイン、その反対の場合にはちょっと気取った、フォーマルなワインが似合います。

難しいのは、カジュアル=値段が安い、フォーマル=値段のように単純ではないこと。AOKIの通販で買うタキシードスーツよりも、ルシアン・ペラフィネのスカルTシャツの方が高価です。同じことはワインにおいても言えるのです。

ではワインのカジュアル、フォーマルはどのように決まるのでしょうか?
筆者は次の要素が大きく影響すると考えます。
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[カジュアルな印象のワインとなる要素]
・ 生産地が新興国(*1)
・ 使用されているブドウ品種(*2)が珍しい(地ブドウなどを使用している)
・ 新興の生産者や若手生産者
・ 醸造方法(*3)が現代的・ユニーク・少数派
・ ボトルやエチケット(ワインのラベル)が派手・カラフル

[フォーマルな印象のワインとなる要素]
・ 生産地が伝統国(*1)
・ ブドウ品種がメジャー(*2)
・ 歴史のある生産者
・ 醸造方法が正統派
・ エチケット(ワインのラベル)が威厳を感じさせ、落ち着いている

(*1) 
ワインの生産地は、フランス・イタリア・スペインなどのヨーロッパ諸国をはじめとして古くから伝統的にワインを作ってきた国を「伝統国」、アメリカ・オーストラリア・ニュージーランド・チリ・アルゼンチンなど本格的かつ良質なワイン造りの歴史が浅い(概ね20世紀後半くらいから本格化)した国を「新興国」と呼びます。

伝統国は、ワインに関する法律上の規制も厳しい(例えばフランスではワイン法上の最上級であるA.O.C.またはA.O.Pの認定を取るため、ブドウ品種や醸造方法にさまざまな制約が課せられる)ので、正統派の醸造法をとる生産者が多い(例外的に規制を気にしない異端児的生産者もいます)。新興国がカジュアル、伝統国がフォーマルな印象を与えるのは、六本木や五反田に新興企業・ベンチャー企業の本社が多いのに対して、歴史のある一部上場企業の本社が丸の内や大手町に集中する傾向と、共通点を感じます。

(*2) 
ワインに使用されるブドウ品種で何と言ってもメジャーなのは、フランスを中心としたヨーロッパの伝統国からそれぞれの地域の風土に順応しつつも全世界に広がり栽培されている、いわゆるグローバル品種です。代表的なものに、
・ 白ワイン用品種:シャルドネ、ソーヴィニオン・ブラン、リースリング
・ 赤ワイン用品種:カベルネ・ソーヴィニオン、メルロー、ピノ・ノワール

(*3) 
ワインの醸造方法について専門的に掘り下げるのは本稿の目的ではないので、詳細は割愛しますが、いわゆる自然派ワイン(ヴァン・ナチュール、ビオ・ワイン)などはこれに該当すると言えます。
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これらの点を考慮してワイン会と持参ワインのバランスがうまく取れればあなたはもう上級ワイピです。言うは易く行うは難し、で最初は上手くいかないかもしれませんが、スクールの先輩ワイピや、ワインショップのソムリエに相談したり、一般誌の記事やワイン漫画に登場するアイテムを参考したり、などの工夫もしつつ手探りで進めて行きましょう。慣れてきたら、失敗を恐れずに、挑戦・冒険も!

次回は、ワイン選定編(2)、ストーリーに関して考えていきたいと思います。

連載Vol.01   「ワインスクールは受験や就活と同じく真剣に選ぶべし」
連載Vol.02 「モテるのは片手にワイングラス8脚をモテる男」
連載Vol.03 「一目置かれるワイン会の掟、お教えします」

● 吉川慎二 / Shinji Yoshikawa

1962年三重県生まれ。
東京大学法学部卒業後、三井住友銀行、メリルリンチ自己勘定投資部門のアジア太平洋地域統括本部長を経て、現在は投資家・経営コンサルタント。
2007年、日本ソムリエ協会のワインエキスパート資格を取得。12年にシニアワインエキスパートへ昇格し、同年に開催された第5回全日本ワインエキスパートコンクールで優勝。14年にはエキスパート資格者で初の日本ソムリエ協会理事に就任、2018年まで2期4年務めた。漫画「神の雫」に登場する吉岡慎一郎のモデルともいわれ、プロフィールイラストは「神の雫」作画のオキモトシュウ氏によるもの。

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