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2020.03.16

意外に知られていない、かっこいいワインの注ぎ方。

5000本以上のコレクションを持つ日本随一のワインコレクターで、多いときは月に3桁の金額をワインに費やす超愛好家だからこそわかる、真にスマートで男女問わずモテるワイン道ってどんなもの? ちょっとイタいワインおたくや面倒くさい半可通など、周囲の反面教師からも学ぶ、ワインのたしなみ方入門です。

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文・図解/吉川慎二 イラスト/Isaku Goto, オキモトシュウ(吉川慎二氏)

新型コロナウィルスの影響で多くのワインイベントが中止・延期されてますね。早く事態が終息し、安心してワインが飲めるようになることを願っています。

前回の「抜栓」に続いて、今回はワインのサービスです。ホームパーティーやワイン会でワインを注ぐチャンスもあるでしょうから、センスのよい技法を身につけておきたいものです。

モテるワイン道~サービス編~

レストランでワインを飲む場合、通常は抜栓からサーボスまで一部始終をソムリエがやってくれますので、皆さんがワインボトルに触れることはまずありません。しいて言えば、飲んだワインを記録するため撮影する時くらいでしょうか?

私の大のお気に入りである銀座並木通りのミシュラン三ツ星レストランは、料理も雰囲気もワインリストも素晴らしいですが、何と言ってもサービスが秀逸。リクエストのためにアイコンタクトをとろうと振り向いた時には、まるで瞬間移動したかのようにソムリエが側に立っているくらい気配りが行き届いています。

しかし、カジュアルなレストランだとなかなかそうは行きません。ゲストひとり当たりのスタッフの数も少なくなりますし、持ち込みワイン会の場合は「サービスはセルフで」との方針のお店もあります。

あなたがワインボトルを持って自分自身や仲間のワイピにワインを注ぐシチュエーション。
一体、どのような点に気をつければよいのでしょうか?
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同じワインをグラスに注ぎ足す場合

まず、大切なのは意思確認です。
同じワインの場合でもグラスに残っている分をいったん飲み切ってから注いで貰いたい、あるいは、あまりアルコールに強くないので控え目にしたい、など「今は注がないで!」との事情が隠れているかもしれません。せっかくの親切が仇にならないように相手に確認しましょう。

ひとりで複数のグラスを使用している場合などは、外観からワインの種類が判別しにくいケースもあります。間違ったワインをミックスしてしまうと事件! ですので、この場合も確認が重要です。

別のワインを新しく注ぐ場合

ワイン会などでグラスの数やテーブルのスペースが限られている時によく見られる状況です。
[ワインのアイテム数>ひとり当たりのグラスの数]で進行するために、1種類のワインを飲み切ったらそのグラスに別のワインを注ぎます。白ワインの入っていたグラスに別の白ワイン(白→白)の場合や同様に赤→赤の場合、多くのワイピはあまり気にせずそのまま注いでいるようです。白→赤の場合もまあ良いでしょう。

厄介なのは赤→白・泡・ロゼなどの場合。赤ワインが残っていると新たに注がれたワインも赤く染まってしまい、本来の色が分からなくなってしまいます。このような場合は、新たに注ぐワインを5−10mlほどグラスに注いでリンスします。

レディーファーストで女性から初めて、リンスし終わったワインを隣の人にリレー、順番にリンスを終えて最後にあなたがもらってリンスを終了(*1)。そのワインを捨てるのはもったいないので、テイスティングがわりに飲むと言うのはカジュアルなワイン会でよく見られる光景。これが自然にできるようになっているとしたら、あなたは中級ワイピ以上です!
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注ぐ分量はどのくらい?

ワインのフルボトルは通常750mlですが、テイスティングや最後の澱の部分を除くものとして720mlを基準にひとり当たりの分量の目安を考えましょう。

720は高度合成数(*2)で約数が30もあります。ふたりでシェアするならば、ひとり当たり360ml、3人でシェアならば、ひとり当たり240ml。以下同様に4人=180ml、6人=120ml、8人=90ml、10人=72ml、12人=60mlという具合です。

ちなみに、ベテランソムリエは注いだ量をグラスの液面の高さではなく、(ボトルの瓶口から出るワイン幅や勢い)×(かかった時間)で測るそうです。なので、液面の高さを比較できない形状の違うグラスにも等分量だけ注ぎ分けることができるのです。凄い技ですね。

ボトルの持ち方

プロのサービスではないので自由ですし、落とさないように安全が第一なのですが、見た目としては片手でなるべくボトルの底に近い部分を持った方がエレガントに見えます。私は、個人的には掌よりも指で持った方がカッコよく見えると思っているので、そのようにしています。
また、エチケットが相手に見えるようにしてあげるのが親切です。マグナムボトルも片手で持ってサービスすると結構女子受けはイイですよ。え、ジムでウエイトトレーニングしてるのはそのためかって? バレましたか(笑)。
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(*1) 
ワイングラスを同じワインで洗ってリレーする‟共洗い”はカジュアルなワイン会ではよく見られる光景です。ただし、新型コロナウィルス騒ぎが落ち着くまでは避けた方が無難かも知れません。

(*2)
インドの天才数学者ラマヌジャンが考案した「自然数で、それ未満のどの自然数よりも約数の個数が多いもの」。

連載Vol.01   「ワインスクールは受験や就活と同じく真剣に選ぶべし」
連載Vol.02 「モテるのは片手にワイングラス8脚をモテる男」
連載Vol.03 「一目置かれるワイン会の掟、お教えします」
連載Vol.04 「ワインのカジュアル・フォーマルはここで決まる!」
連載Vol.05 「ダジャレで選ぶワイン、ありやなしや」
連載Vol.06 「ワインを愛するならまず『ワインセラー』を買いなさい」
連載Vol.07   「人のワインを笑うな、けなすな、値段を聞くな」
連載Vol.08   「古酒は小さなグラスにちょびちょびと注ぐべし」
連載Vol.09   「あなたはなぜワインを飲むのか?  と聞かれたら」
連載Vol.10   「ワイン会は店選びが9割⁉ 幹事の心得いよいよ最終編へ突入」
連載Vol.11   「宴会幹事必読! ワイン会の開催までにやっておくべきTo Doリスト」
連載Vol.12   「ワインを楽しむ男はなぜモテるのか。公式化してみた」
連載Vol.13   「高価なワインをご馳走すればモテる」と勘違いしていませんか。
連載Vol.14   「こんなワイン好きは嫌われる、ワイピのNG行動とはなにか」
連載Vol.15   「ロマネ・コンティよりオーパス・ワンに興味を示す女性ってアリ⁉」
連載Vol.16   「パーティでモテるスマート・エスコート術をご指南」
連載Vol.17   「女性の気持ちは高級ワインでは買えません」
連載Vol.18   「『ピンドン』『ロマコン』……平成のイタい略語はモテません」
連載Vol.19   「教えて! 『ぼくらはどんなワインを飲めばいいのですか?」
連載Vol.20   「ワインのボトルを見るだけで達人はこれだけ語れます」
連載Vol.21   「手がかかるけど可愛いじゃじゃ馬、マグナムのワインはこう乗りこなす」
連載Vol.22   「モテるワインの「抜栓」、基本から教えます」

● 吉川慎二 / Shinji Yoshikawa

1962年三重県生まれ。
東京大学法学部卒業後、三井住友銀行、メリルリンチ自己勘定投資部門のアジア太平洋地域統括本部長を経て、現在は投資家・経営コンサルタント。
2007年、日本ソムリエ協会のワインエキスパート資格を取得。12年にシニアワインエキスパートへ昇格し、同年に開催された第5回全日本ワインエキスパートコンクールで優勝。14年にはエキスパート資格者で初の日本ソムリエ協会理事に就任、2018年まで2期4年務めた。漫画「神の雫」に登場する吉岡慎一郎のモデルともいわれ、プロフィールイラストは「神の雫」作画のオキモトシュウ氏によるもの。

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