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2022.06.12

料理男子を自認するなら、次なるステップは保存食です

“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!

CREDIT :

文/秋山 都 レシピ&調理/野本やすゆき 写真/吉澤健太

クリームシチュー ホワイトシチュー
本連載では料理初心者でも作れる「王道からあげ」「王道チャーハン」など、ベーシックで簡単、かつ美味しいレシピをご紹介してまいりました。「そろそろ次のステップへ進んでみますか?」と野本やすゆきさん。つまり、作ってすぐ食べて美味しい料理から、保存しておき、さまざまな料理へ展開を楽しむ「保存食」へのネクストステップです。

「今が旬のいわしは、足が早いのが難ですが、保存食にしておけば冷蔵庫で1週間程度保存OK。パスタやサラダ、サンドイッチなどいろいろに使えて便利。もちろんそのまま食べてワインのお供にしても」と野本さんがおすすめするのはオイルサーディン。そう、あの缶詰に入っているアレです。

「オイルサーディン」を作ってみよう!

缶詰入りオイルサーディンは小さなかたくちいわしを使っていますが、鮮魚店やスーパーでなかなか手に入らないので、今回は一般的なまいわし(真鰯)を使用しました。

材料(作りやすい量)

いわし       6~8尾
A水        1リットル
A塩        100g

オリーブオイル    200ml
サラダ油      200ml

ニンニク(輪切り)     2かけ分
鷹の爪(種をとる)     2本
黒胡椒           10粒
ローリエ      1枚
タイム       4〜5本
ローズマリー    1〜2本



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まずはいわしの下処理から。うろこが残っていないかチェックしてから(スーパーなどで販売されているいわしにはほとんどついていません)、頭と内臓を落とし、流水でよく洗い流します。
ボウルに分量の水と塩を加え、よく混ぜて10%の塩水を作っておきます。
▲ 海水の塩分濃度が約3.4%ですので、10%濃度の塩水はかなりしょっぱめ。
「塩水に魚をつけておくことを『立て塩』といいます」と野本さん。魚の臭みを抜くために塩を振るのは一般的ですが、どうしてもムラが出来てしまいがち。塩水につけることでまんべんなく、かつまろやかな塩味がつくのだそうです。
▲ 冷蔵庫で1時間ほど漬けておきましょう。
塩水にひたし、冷蔵庫で1時間ほど漬けたら、キッチンペーパー等で余分な水分をしっかり拭き取って、いわしの下準備は完了!
▲ 水分はお腹の中までよ~く拭いてください。
▲ ピカピカのいわし、おいしそう!
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さあ、いよいよいわしを「オイルサーディン」にしていきます。要は、フランス料理で言うところのコンフィ(油でじっくり煮る)という調理法です。
▲ 鍋にいわしを並べます。アタマとシッポを交互にするとすっきり収まるはず。
深めの鍋にいわしをきれいに並べ、ニンニク(薄切り)、ローズマリー、タイム、唐辛子、ローリエを加えたら、オリーブオイルをドボドボ……。
▲ ハーブはお好きなものをどうぞ。ニンニク、唐辛子、タイムはあったほうが美味かと。
いわしがしっかりひたるくらいまで、オイルを入れたら着火。
▲ この時はオリーブオイルとサラダ油をブレンドを使用しましたが、サラダ油だけでもOKです。
これが本日唯一のポイントなんですが、火は弱火です。
野本やすゆき
▲ 強火にするとオイルの温度が上がりすぎて、いわしがフライになってしまいます。
オイルがくつくつ、ふつふつと沸いてくるくらいの温度(90℃)で20分ほど煮ましょう。
▲ 途中でアクが出たらすくってください。
ガスコンロの温度設定ですと低温(160℃)、中温(180℃)、高温(200℃)などと書かれているのが一般的。「どうやって90℃に?」と思いますが、まずは弱火をキープしていれば問題ありません。
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粗熱が取れたら保存容器に移し、「オイルサーディン」の出来上がり! このとき、オイルからいわしが頭を出さないようにご注意ください。ハミ出てしまうようであれば、さらにオイルを足せばOK。
▲ ローリエやニンニク、ハーブは一緒に保存容器へ。
この、いわしの旨味たっぷりのオイルもぜひ料理に活用してください。

この日はまず出来たてを味わいましたが、実はこれ、出来てから数時間経ったほうが味が落ち着いて美味しいのだそう。夜食べるなら昼か、前日に仕込んでおくのが良さそうです。
▲ オイルをパンにつけても美味!
そのまま食べてよし、オニオンスライスなどとサンドイッチにしてよし、セロリとパスタにしてよし。面倒くさいならそのまま温かいごはんに乗せて、チラっと醤油をかけまわして丼ものにしてよし。使い勝手のよいオイルサーディンに挑戦してみませんか?

● 野本やすゆき (料理研究家)

東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。
最近、YouTubeにて野本やすゆきチャンネルを開設。

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