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2021.04.18

春はアゲモノ! 王道「からあげ」の作り方

“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!

CREDIT :

レシピ&調理/野本やすゆき 文/秋山 都 写真/吉澤健太

いわゆる都市伝説のひとつに、「天皇陛下が新幹線のなかで召し上がるのは『チキン弁当』」というものがあります。ご存知ない方のためにご説明しますと、「チキン弁当」とは昭和34年から、主に東京駅や品川、新宿、上野など各駅で販売されているロングセラーの駅弁。薄味のチキンライスの隣に、おかずは鶏のからあげだけ、というシンプルなお弁当です。

結論から言うと、このエピソードにはなんのエビデンスもないそうですが、たとえデマだとしても天皇陛下が「チキン弁当」がお好み、というのは私たち庶民にとっても何となくうれしく、励まされるような心持ちに。やっぱり、みんな鶏のからあげが大好きなんだな、って。
▲ 鶏のからあげには串切りのレモンを添えて。これまた王道。
ということで、第34回はみんな大好きな「からあげ」。
運動会の日のお弁当に入っていたような、ビアガーデンでバスケットに入って出てきそうな、いたってフツーのからあげです。

「定番の料理はまず食べなれた味をマスターすることから。結局のところ、フツーがいちばんおいしいんですよ」と野本さん。なるほど。では、定番の鶏からあげの作り方、教えていただきます。

「からあげ」を作ってみよう

からあげ(2人分)

鶏もも肉          1枚(350g)
Aにんにくすりおろし    1かけ分
Aしょうが汁        小さじ1
A醤油           大さじ1
A酒            大さじ1
A砂糖           小さじ1
片栗粉          大さじ3 
小麦粉          大さじ3 
クレソン         適量
レモンのくし切り       適量


PAGE 2
ではまず鶏のもも肉をひと口大にカットすることから。

脂分を気にするなら、むね肉にしたいところですが、やはりパサつきやすいので、ここはぜひもも肉で。しかも、ひと口大にあらかじめカットされているものではなく、1枚をその場でカットしましょう。鶏の美味しさには鮮度が大きく影響しています。
▲ 鶏のもも肉は皮を下に切りましょう。
このとき、できるだけ同じ大きさにカットするのもコツ。同じサイズであれば、下味の入り方や、揚がり具合も均等になるからです。
ひと口大にカットできたら、下味をつけていきます。にんにくのすりおろしに、おろし生姜。分量の酒と醤油、砂糖を加えます。
▲ 保水効果がある砂糖を加えることで、しっとりジューシーに仕上がります。
分量の調味料を入れたら、よく手でもみこみ、20分ほど置いて下味をしみこませます。濃いめな味がお好みならこのままひと晩置いてもかまいません。お弁当用に朝作るなら、ここまで前夜に仕込んでおけばよいでしょう。
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鶏肉に下味をつけている間に、衣の用意をしましょう。
今回は小麦粉と片栗粉を同量で混ぜ合わせます。小麦粉だけで揚げるとしっとり、冷めてもおいしいからあげに。片栗粉だけで揚げると、サクサク軽い食感になりますが、冷めると固くなってしまいます。ここは、両方を半分ずつ使うことで、サクサクした食感で、冷めてもおいしいからあげと良いとこどりしてしまいましょう。
▲ 粉を混ぜ合わせたバットに、鶏肉を入れて軽くコロコロ。
▲ 皮の裏などにもまんべんなく衣とつけて。
▲ 「揚げ物はキッチンが汚れるからいや、という人もいますが、慣れればそんなに汚れません。コツは深めの鍋を使うこと」
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ではいよいよ揚げていきます。今回はニ度揚げ式を採用しました。低温の油で一度揚げ、その後、高温で二度揚げすることで、外はカリっと、中はフワっとしたからあげになります。
▲ 肉を手で掴み、なるべく油の近くでそっと下ろします。菜箸ではさんで入れるより油がハネにくいので危なくありません。
この揚げ油の多さも失敗しないためのポイントのひとつ。最近はダイエットを気にして、少なめの油で揚げ焼きにする人もいますが、そこは野本さんのストロングスタイル。
▲ 揚がってくると泡が細かくなり、シュワシュワという音が高くなります。
まずは160度の低温で3分程度。ここでは色がつかなくても大丈夫。中にじっくりと火を通し、加熱するのが目的です。
▲ 最初の低温油で揚げたときは、白い揚げ上がりでOK。
一度揚げした鶏肉は、油から取り出し、2~3分休ませます。余熱でさらに中までしっかり火を入れるためだそう。
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その後、仕上げの二度揚げでカリっと仕上げます。
油の温度を180度まで上げ、色がおいしそうなキツネ色になるまで。
▲ 下味に長く浸けると色は濃くなりがちです。
できました! 揚げたてのからあげにクレソンやレタスなどの青みを添えて召し上がれ。
からあげにはビールという人が多いですが、レモンサワーも合いますよ!

● 野本やすゆき (料理研究家)

東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。

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