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2026.05.02

長野県・大町

【白馬】湖畔のヴィラ「SUI」で“目的のない旅”に目覚める

人気リゾート白馬から至近の青木湖畔に、1日3組限定のヴィラリゾートが26年5月、グランドオープン。静かな湖を独り占めできる環境と、リビングと一体型のサウナで心身ともに“ととのい”ます。

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文・編集/秋山 都(編集者・ライター)

結局、何もしないのが一番の贅沢では?

突然ですが、中学生の時にSVOという英語の文型を習いましたよね? SはSubject(主語)、VはVerv(動詞)、OはObject(目的語)という第3文型で、例文を挙げるなら、I read a bookや、I ate pizzaとなります。たとえば英会話のレッスンで、I do……と言いかけたら、先生は「do what?」と聞いてくるでしょう。このように、私たちが何かアクションを起こすとき、常に目的を意識しており、何もしない“無”の状態でいることはめったにありません。わざわざ瞑想やヨガを通じてさまざま心の葛藤を手放そうとするくらいですから、私たちの心は常に「何をするか?」というObjectに捉われています。

Lakeside villa SUI HAKUBA(レイクサイド・ヴィラ・スイ・ハクバ) 白馬

▲ 長野県白馬村は、冬はパウダースノーのスキー場、夏は避暑地として登山、トレッキングを楽しめる日本有数のマウンテンリゾート。

しかしながら1泊2日で出かけた長野県・青木湖畔のヴィラ「Lakeside villa SUI HAKUBA」(以下「SUI」)では、久々にObjectを意識しない=“無”の状態を味わうことができました。目の前の湖を眺めながら“無”になり、サウナに出たり入ったりしながら“無”になり、自分で料理を作って食べることでまた“無”になる。24時間を「何して過ごそう?」と自分に尋ねずに過ごすのはとても心地よく、常にタスクに追われている現代人にとって非常に貴重な休日となりました。

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青く透明な青木湖畔に立つ3棟のヴィラ

まずは聞き慣れない青木湖というロケーションのご案内から。青木湖とは長野県大町市、北アルプスの麓に位置する湖で、断層活動によってできたため、最大水深約58mと深いのが特徴。そのおかげで水が滞留しにくく、透明度が高いのは下の写真からもお分かりいただけるかと。人気のリゾート、白馬村から至近ですが、周囲を森と山に囲まれているためか、湖畔には外界から一歩切り離されたような静けさが保たれています。

Lakeside villa SUI HAKUBA(レイクサイド・ヴィラ・スイ・ハクバ) 青木湖

▲ エンジン付きのボートが禁止されているため透明度を高く保ち、周囲の山々を美しく映す青木湖。取材時は3月でしたので、まだ山には雪が残っていました。

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私は東京から松本まで「特急あずさ」で行き、そこからクルマで向かいました。トータルで約3時間半ほどでしょうか。新宿駅を発ってから次第に鄙びていく車窓や、友人とのおしゃべりを楽しんでいましたが、到着してから感じるのは、時間以上の“遠さ”。だって近くにコンビニも見当たらず、耳に届くのは風と水の気配だけ。夜になればネオンの代わりに星が灯ります。ほんの数時間で、これほど“遠く”へ来られるなんて。時間や地図上で物理的に測る距離ではなく、日常からどれだけ離れたかで感じる心理的な距離というものもあるのですね。

Lakeside villa SUI HAKUBA(レイクサイド・ヴィラ・スイ・ハクバ)

▲ 三角屋根が印象的なヴィラが3棟並ぶ「Lakeside villa SUI HAKUBA」。

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木のぬくもりに満ちたシンプルなインテリア

Lakeside villa SUI HAKUBA(レイクサイド・ヴィラ・スイ・ハクバ)

▲ ソファの向こう、ガラス越しに設置されているのがサウナ。少しダウンフロアしたピットリビングになっているため、おこもり感があってくつろげました。

目立つ建物のない青木湖畔にあって、三角屋根が印象的な「SUI」。室内も、三角を活かしたAフレームの窓から青木湖を美しく望めます。1階にはキッチン付きのリビング、2階には2つのベッドルームという構成ですが、室内のどこにいても屋外の自然と一体になるような空間が心地よかった。

Lakeside villa SUI HAKUBA(レイクサイド・ヴィラ・スイ・ハクバ)

▲ 2階のメインベッドルーム。もうひとつ、逆サイドにベッドルームがあり、ベッドは合計4台あります。

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1日に何度でも好きな時に、好きなようにサウナ三昧

各ヴィラには湖に向かって広々と開けたデッキスペースと、ロウリュが楽しめるサウナが備えられています。このサウナはリビングルームとガラス越しで一体感があるので、サウナの中と外で自由に意思疎通が図れるほか、1日に何度でも好きなタイミングで入れるのが最高でした。私と友人は、食事以外の時間をほぼサウナに入ったり、出たりして過ごしていました。(本来コチラは冬はスキーなどのウィンタースポーツ、夏は湖面でカヌーやSUP、サイクリングなどのアクティビティが楽しめます。念のため)

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自炊で手を動かすことで得られる“無”の境地

到着以来、ずっとサウナに入っていたらお腹もほどよく空いてきましたので、ディナーに。ここ「SUI」にはレストランやダイニングがありませんので、食事は近隣のレストラン(クルマで5分ほど)で外食するか、ケータリングを頼むか、自炊するという3つの選択肢があります。私は料理するのが苦にならないタイプなので、自炊をチョイス。家からスプマンテ1本と基本的な調味料を持参し、残りの食材は松本からのドライブ途中にあったスーパーマーケットで調達しました。

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この自炊という選択が、今回の旅には不思議なほどしっくりとハマりました。どの程度の調理器具が揃っているかわからなかったので、凝ったことはせず、普段家でつくっているような簡単なものにとどめたのですが、それがよかった。考えるより先に手が動き、包丁のリズムや火の加減に意識が向くうちに、頭の中がすっと静まっていきます。


料理とは何かを作り出す行為でありながら、同時に自分を空っぽにしていく時間でもあるのですね。サウナで身体をリラックスさせ、湖を眺め、料理を作って、食べる、またサウナへ……単純な繰り返しのなかで、余計なものを少しずつ手放し、“無”に近づいていく感覚がありました。かつて禅の修行はひたすらルーティンを繰り返すことから悟りの境地を得ると聞いたことがありますが、ちょっとそれに近いかも。

Lakeside villa SUI HAKUBA(レイクサイド・ヴィラ・スイ・ハクバ)

▲ ピラミッドパワーのおかげか、三角屋根の下でぐっすり眠りました。朝起きてすぐこの景色を眺められるなんて幸せ。

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静かで穏やかな夜を「SUI」でゆっくりと過ごし、深く眠った翌朝……たっぷりエネルギーをチャージした私たちは帰途へ。

このまま東京へ帰るのはもったいないと、松本で国宝である松本城を見学し、評判の蕎麦屋「三城」でおいしいお蕎麦と日本酒を堪能し、お土産に老舗の「萬年屋」で信州みそを購入してから帰京しました。あれ、すでにObjectに捉われてる⁉ 日々、頭のなかでは「今日はあれをして、これをして、その次に……」とTo Do Listが追加されるばかりですが、そんな暮らしに疲れたら、また「SUI」で“無”になりたい。私には「SUI」がある、と考えるだけで少しストレスを忘れられるような気さえします。

Lakeside villa SUI HAKUBA(レイクサイド・ヴィラ・スイ・ハクバ) 青木湖 

◆ Lakeside villa SUI HAKUBA(レイクサイド・ヴィラ・スイ・ハクバ)


住所/長野県大町市平21241-1

宿泊料金/1室2名利用時7万5600円~ (セルフチェックイン、セルフチェックアウト)

アクセス/

【東京方面から】

クルマ/中央道〜長野道〜県道306号線〜国道148号線を経由 約3時間30分

鉄道/北陸新幹線利用で東京駅から長野駅まで約1時間30分、長野駅からレンタカーまたは車で約40分所要時間:約2時間50分 

【名古屋方面から】

クルマ/中央自動車道〜長野自動車道 安曇野IC経由で約3時間30分

鉄道/名古屋駅から特急「しなの」で松本駅下車、松本駅からJR大糸線(信濃大町・白馬方面)乗車 所要時間:約3時間30分


予約はコチラ

https://www.tobira-group.com/sui/



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休日はこちらへの美食旅、いかがでしょ?

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