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2017.12.13

火星用?シャワー? ルイ・ヴィトンの「超ド級」トランク10選

旅行鞄専門店として創業したルイ・ヴィトンの真髄(こころ)ともいえるのがトランク。シンプルな箱型収納に終わらず、ときにベッド、ときに書棚やデスク、ときにシガーボックスやDJブースとなる変幻自在ぶりはまるで4次元ポケット。まさにしまえぬものはない??

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文/秋山 都

160年の歴史から10の名品トランクを勝手にピックアップ!

ルイ・ヴィトンは1854年に旅行鞄専門店として創業してから今年で160年余り。その間に一大ラグジュアリーメゾンへと姿を変えたものの、トランクやスーツケース、キャリーバッグ、ボストンバッグなどのラゲージ類がルイ・ヴィトンの重要な柱の1本であり、そのDNAを語る存在であることは間違いありません。

その160年の間に、ダミエが生まれ、モノグラムが生まれ、エピが生まれ……素材とデザインを進化させながら、おそらく数十万個ものトランクが製作されたことと思いますが、ここではそのアーカイブからとくに「すごい」トランクを勝手に10点セレクト。その多くが顧客のリクエストによるスペシャル・オーダーアイテムです。アナタなら何をオーダーしましょうか?

1.探検家のためのベッド・トランク(1905)

ベッド・トランク モノグラム・キャンバス素材83×38×42 ケ・ブランリー美術館歴史コレクション・パリ
ベッド・トランク ケ・ブランリー美術館歴史コレクション・パリ
トランクがベッドに!? ルイ・ヴィトンにはトランクがデスクになるなど、トランスフォーム系トランクが数多ありますが、その原型とも言えるのがこの、ピエール・サヴォルニアン・ド・プラザのために作ったベッド・トランク。

プラザは人道植民地的主義の探検家で、生涯のうち二度に渡りアフリカを探検。サバンナの木陰にテントを張り、このトランクを開いて満天の星の下、眠ったのでしょうか。う~ん、ロマンティック!

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2.顧客に感謝をこめて花を贈るなら?

2.顧客に感謝をこめて贈ったフラワー・トランク(1910)

フラワー・トランク 亜鉛製キャビネット28×14×11 ルイ・ヴィトン コレクション
フラワー・トランク  ルイ・ヴィトン コレクション
いかなる理由であれ値引きや安売りはしないという創業当時のポリシーをかたくなに守っていた二代目当主のジョルジュ・ヴィトン。

ある日、日頃の顧客に感謝の気持ちを示す方法はないかと考え、花を贈ろうと考えたのだとか。でももちろん普通の花束ではなく、ルイ・ヴィトンならではのトランクに入れて贈ったというから驚きます。

水や湿気を通さない亜鉛で内装したモノグラムのフラワー・トランクは、花が枯れたら小物入れとしても使用可能。こんなお花をもらったらどんな女性でも心が動くことでしょう。ルイ・ヴィトン史上、最高のモテトランクに(勝手に)認定です!

3.シャツ24枚用トランク(1912)

1850年代のパリで、シャツのカラー(襟)は社会的ステータスを表していました。たとえば白いカラーは毎日の仕事用、青いカラーは休日用。

そこからいまのホワイトカラー(頭脳労働系)、ブルーカラー(肉体労働系)という言葉へ発展していったのですが、本題から離れるので、その話はまたいずれ。

さて、洗濯技術が発展していなかった当時、旅に出かけるならその日数分のシャツを持っていくのは、おしゃれな人のこだわりでもありました。

そこでラ・シェーズ大尉がオーダーしたこのシャツが24枚収納できるトランク。下着なども一緒に収納できるよう、内箱にも工夫がほどこされています。側面には彼のイニシャルJCと黒・赤・白の洒落たストライプ入り。どんなお方だったのでしょう?

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4.書斎とともに旅をする?

4.書棚トランク(1923)

書棚トランク モノグラム・キャンバス45×35×75 ルイ・ヴィトン コレクション
書棚トランク  ルイ・ヴィトン コレクション
衣類だけではなく、あらゆるものが旅の対象となりうるという考えからルイ・ヴィトンが注目したのは本。

どんなに短い旅であっても本を持っていくという人、また旅先で本を購入するのが楽しみという愛書家にむけて開発された書棚トランクは、作家アーネスト・ヘミングウェイやフランソワーズ・サガンらも愛用しました。

当時はペーパーバック(文庫本)もなく、そしてPCやスマホももちろんない時代。その情報への渇望には深くうなずけます。

ヘルムート・ラングのDJケース(1996)

DJケース モノグラム・キャンバス37×37×41 ルイ・ヴィトン コレクション
DJケース ルイ・ヴィトン コレクション
1896年にジョルジュ・ヴィトンが考案したモノグラムが100周年を迎えた1996年。ルイ・ヴィトンはこれを記念して「まったく新しいモノグラム・キャンバス」のデザインを7人のクリエイターに依頼しました。

アズディン・アライア、マノロ・ブラニク、ヴィヴィアン・ウエストウッドなどと共にこのプロジェクトに参加したヘルムート・ラングがデザインしたのがこちら。

当時CDに押され気味だったレコードに注目し、レコード70枚が収納可能なDJケースです。音楽と一緒に旅をする――現代では当然のことですが、あえてアナログに着目するのがクール!です。

1000本のシガーのためのトランク(1997)

シガー・トランク モノグラム・キャンバス98×50×45 ルイ・ヴィトン コレクション
シガー・トランク  ルイ・ヴィトン コレクション
愛煙家にとってお気に入りのシガーと旅するのはたまらない愉悦のひとつでしょう。

このトランクはあるアメリカ人顧客のためにルイ・ヴィトンが製作した、シガーが1000本収納できるトランク。

内部には多数の引き出しがついており、シガーカッターら喫煙具もすべて収まるようにできています。最上部の美しい黒檀製キャビネットはこの部分だけ別売りも可。

タバコを吸わないサルコジ大統領(当時)のエリゼ宮の執務室にも同じものが置かれているそうですよ。チャーチルさんが存命だったらうらやましがったことでしょう。

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トランクがシャワーブースに!?

シャワー・トランク(2004)

シャワー・トランク モノグラム・キャンバス69×69×145 個人蔵
シャワー・トランク 個人蔵
2004年、創業150年を迎えたルイ・ヴィトン社内で行われた「発明コンクール」には3000名もの社員が参加。

それぞれ独創的なアイディアを競いましたが、この「シャワー・トランク」はそのとき表彰されたもののひとつ。モノグラム・キャンバスのトランクには折りたたみ式のシャワーが内蔵されており、亜鉛製のシャワールームは伸縮自在でポンプや水のタンクと接続できるようになっています。

腰の位置までカバーしてくれる白布のカーテンはなんだか映画のワンシーンのよう。給湯設備はないのでお湯は出ませんが、あしからず。

火星トランク(2004)

火星トランク 樹脂製、手作業による表面仕上げ60×40 ルイ・ヴィトン コレクション
火星トランク ルイ・ヴィトン コレクション
同じく「発明コンクール」にてルイ・ヴィトン ロデオ・ドライヴ店の日本人スタッフがデザインしたのがこの「火星トランク」。

タマゴ型のカプセルの中には、椅子あり、CDあり、そして食器あり。まるで火星での暮らしをエンジョイしているかのような楽しい提案がつめられています。いつかこの火星トランクで宇宙へピクニックに出かける日も来るかも?

おもちゃ用コトヴィル(2008)

おもちゃ用コトヴィル モノグラム・キャンバス50×37×15 個人蔵
おもちゃ用コトヴィル  個人蔵
トランクの中にはカラフルなモロッコ革のボックスが詰まっており、その中にはやはりカラフルなレゴブロックが! そう、これはレゴを収納するために製作されたレゴ専用トランクです。描かれたベルボーイは、ホテルのベルボーイたちが上流階級の暮らしの象徴であったことから生まれたモチーフを2006年に復活させたもの。キュートで遊び心にあふれたトランクはインテリアとしてもかわいい。

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マーク・ジェイコブスが愛犬のためにデザイン

マーク・ジェイコブスによるトラベルケンネル(2009)

トラベルケンネル モノグラム・キャンバス66×96×70 個人蔵
トラベルケンネル  個人蔵
さて、いままでベッド、本、レコード、花、シャワーなどあらゆるものを収納し、運んできたルイ・ヴィトンのトランクですが、「人や動物を運ぶものは作らない」が原則だそう。でもそんなルールにも数度の例外があるようでして、もっとも最近の例外がこちら。

2009年、マーク・ジェイコブスの愛犬デイジーとアルフレッド(ともにブルテリア)のために製作されたトラベルケンネルです。側面にはモノグラムのモチーフを損なわないように空気穴が開けられ、内部にはやわらかなクッション。水やフード用の容器もセットし、犬のストレス軽減のために飼い主の写真を置く仕掛けもあるんだとか!

このトラベルケンネルは2点製作され、ひとつはマーク・ジェイコブス本人に。もうひとつはチャリティオークションに出品され、3万2000ポンド(約480万円)で落札されました。空港でこんなトラベルケンネルに出会えたら、中にいるセレブドッグをチェックしたいですね!
*画像はすべてルイ・ヴィトン蔵

■お問い合わせ

ルイ・ヴィトン クライアントサービス/☎0120-00-1854

もっと「ルイ・ヴィトン」を知りたい方には…

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