イタリアのお洒落な大人たち・ベスト11【No.5：ベネデット・デ・ペトリロ編】

「私のスタイルは、“クラシック”という点では以前と変わりません。コロナ禍でも自分が愛してきた習慣は変わらないものです。でもこんな時代だからこそ原点回帰で、最近は自然や環境を意識した服選びをするようになりました。自然を感じる色や、天然またはエコロジー素材とか。

私はクラシックにも時世や文化は反映するものだと思っているので、今のリラックス感やトレンドは取り込んでいきたいと思っています」と語るベネデットさん。例えば、アースカラー、特にグリーン使いや、上質な天然素材やリサイクル素材に注目しているそう。また今の主流のリラックスムードを受け、ストレッチ加工や柔らかい素材を使ったり、ボタン位置など仕立ての工夫でコンフォートを追求しているとのこと。

コロナ禍で世界がカジュアル化に走るなか、自分のスタイルを貫きながらも、時代の要素を少しだけ取り入れる……そんなぶれない独自のコーディネートと姿勢はさすがの貫禄です。

今の気分のアースカラーを活かしたコーディネート。カシミア製のコートやスーツのブラウンのトーンを微妙に変え、ヒネリの効いたエレガンスを演出。ダブルのスーツをこよなく愛するベネデットさんは、ジャケットのボタン位置を少し下げることでコンフォート感を出したとか。下のボタンだけを留めるのも◎。

今、注目しているグリーンをチェックに効かせた短めのコートとデニムでスポーティなジャケパンスタイル。足元もサンダースのチャッカブーツでカジュアルに。

ジャケットは天然加工でリサイクル原料を使ったカシミア製。

よりトーンオントーンを意識しつつ、デニムシャツでアクセントをプラス。ネクタイの柄にもスーツと同じブラウンを。

スーツはストレッチのフランネル素材で楽チン。一方コートは軽めのウール製と質感で差をつけます。