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2018.10.25

ロレックス、IWC、オメガなど、語れる腕時計5選。大人に必要なのは物語です

腕時計の世界には、"レジェンドウォッチ"と呼ぶにふさわしい逸話をもつモデルがある。眺めるだけでワクワクしてくる、語れる名作を厳選した。

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文/渋谷康人 イラスト/Isaku Goto

"語れる"というポイントで腕時計を選ぶのもアリ!

モノの世界には総じて、話を聞いた誰もが感心・感動する、語り継がれる価値のある逸話をもつ名作がある。そして腕時計には、そんな"レジェンドウォッチ"が数多くある。そういった腕時計を身に着けることは、そのレジェントとある意味で「つながりを持つ」ことであり、そのレジェンドを通じてあなた自身のパーソナリティをさりげなく語ることになる。

これからご紹介するのは、時計界の名門の、その長い歴史の中でブランドのマイルストーンとして語り継がれ、今も作り続けられている特別なレジェンドウォッチ。あなたはどのモデルの、どの逸話が気にいるだろうか。

● オメガ 「スピードマスター プロフェッショナル」 

「アポロ計画」で“月に行った”伝説のクロノグラフ

「スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル クロノグラフ 42MM」手巻き、ケース径42mm。SSケース&ブレスレット。5気圧防水。53万円/オメガお客様センター
「スピードマスター プロフェッショナル」手巻き、ケース径42mm。SSケース&ブレスレット。5気圧防水。53万円/オメガお客様センター
人類史上、最も偉大な冒険とは何か。それはアメリカの航空宇宙局(NASA)が1961〜72年にかけて行った有人宇宙旅行計画=アポロ計画であることを否定する人はいないだろう。その中でも最大の偉業が今から58年前、アポロ11号が1969年7月20日(日)20時17分40秒 (協定世界時、日本時間7月21日午前5時17分40秒)に行った月着陸であり、その後に行われた初の月面活動であった。この様子は世界中に衛星中継され、全世界で約5億の人々が固唾を呑んで見守った。そのとき、テレビの瞬間最大視聴率は68.3%。50代半ば以上の人にとって、それは忘れられない記憶なのである。

この「スピードマスター プロフェッショナル」は、その全6回の月着陸すべてで宇宙飛行士たちに着用された。そればかりではなく、この時計はアポロ計画に先駆けたジェミニ計画、さらには現在でも宇宙飛行士たちの正式装備品として愛用され続けている。さらにこの腕時計の伝説は“月に行ったこと”ばかりではない。1970年4月に行われたアポロ13号の爆発事故では、必要最低限の燃料で生還するために、唯一計時の役割を果たした。つまり“本当に宇宙飛行士の命を救った”腕時計でもある。

このクロノグラフの最大の魅力は、宇宙旅行という過酷な環境でもびくともしない絶大な堅牢性、信頼性、耐久性。NASAは宇宙飛行士のための腕時計を選ぶ際に過酷な耐久テストを行ったが、唯一そのテストに合格したのはこの「スピードマスター プロフェッショナル」だけだったという話もこの腕時計にまつわる伝説のひとつ。このモデルを着けるだけであなたはいくつもの伝説をまとうことになるのだ。また、あまり語られることはないが、黒地に白のインデックスと針、計算しつくされた端正なデザインが実現する抜群の視認性もこのクロノグラフの魅力のひとつである。

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画期的な計算機能を搭載したパイロットウォッチ 

● ブライトリング 「ナビタイマー ヘリテージ」 

空のプロフェッショナルが愛用した“腕に着ける計器”

「ナビタイマー ヘリテージ」自動巻き。径42mm。SSケース&ブレスレット。3気圧防水。77万円/ブライトリング カーフストラップ、ラバーストラップ、フルグレンクロコダイルストラップ仕様あり。価格は65万円~。
「ナビタイマー ヘリテージ」自動巻き。径42mm。SSケース、クロコ・ストラップ、3気圧防水、65万円/ブライトリング カーフストラップ、ラバーストラップあり。
どんなモノであってもプロのための道具には、男性を惹き付ける特別なオーラ、雰囲気をまとっているもの。1952年に誕生した「ブライトリング」のパイロットクロノグラフ「ナビタイマー」も、まさにそんな"プロの道具"感が漂う腕時計だ。最大の特徴は、両方向回転ベゼルと文字盤外周に組み込まれた航空用回転算尺。この機能こそ「ナビタイマー」が腕時計史を彩る、唯一無二の存在であるいちばんの理由なのだ。

多くの人にとって「航空用回転算尺」という機能は耳慣れないものだろう。しかし、パイロットにとっては、今の私たちが想像する以上に"使える"機能であった。回転算尺をベゼルに装備した腕時計はそれ以前にも存在したが、「ナビタイマー」の計算尺は、速度、燃費を割り出すための計算、さらにキロメートル、マイル、海里の換算をベゼルを回すだけで簡単に行うことができた。それが大変画期的だったのだ。

「カシオミニ」のような小型電卓が普及したのは1970年代になってから。「ナビタイマー」が誕生した50年代は、国際線の大型旅客機のパイロットにとっても紙とペンによる航空計算は不可欠だった。そんな時代に、このモデルがあらゆるパイロットたちに愛用されたのは当然のことだったろう。まさに腕に着ける計器であり、その歴史と機能美が伝説となって私たちを魅了するのだ。

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イギリスをはじめ、各国空軍の公式パイロットウォッチ

● IWC 「パイロット・ウォッチ・マーク XVIII」 

1948年の傑作パイロットウォッチの伝説とスタイルを継承

「パイロット・ウォッチ・マーク XVIII」自動巻き、径40mm、SSケース・ブレスレット、耐磁機能、6気圧防水。57万5000円/IWC
「パイロット・ウォッチ・マーク XVIII」自動巻き、径40mm、SSケース・ブレスレット、耐磁機能、6気圧防水。57万5000円/IWC
パイロットにとって時計は、常に生命を守るために欠かせないもの。なぜなら今も昔もパイロットは、飛行時間を常に意識して飛ばなければならないからだ。これは黎明期の飛行機でも最新のエアライナーでも変わらない。航空機の燃料搭載量には限りがあるし、燃料切れは即座に墜落という最悪の結果をもたらす。また、パイロットが付ける腕時計にとって最大の脅威となるのが、エンジンや航空計器の強烈な磁気。その影響を避けるために、パイロットウォッチには昔から軟鉄製のインナーケースが採用されてきた。このケースが機械式ムーブメントの帯磁を防いでくれるのだ。

そして「IWC」は、軟鉄製インナーケースを採用したパイロットウォッチのパイオニア的存在。1936年以降、さまざまな種類の耐磁機能を備えたパイロットウォッチを開発・製造し、イギリス空軍を筆頭に各国空軍に供給してきた。その中でも名作として名高いのが、1940年代から50年代に技術責任者として「IWC」を牽引したアルバート・ペラトン設計の傑作ムーブメント「キャリバー89」を軟鉄製インナーケース付きのケースに搭載、イギリス空軍に供給した「マークⅪ(イレブン)」だ。そして上掲の「マークⅩⅤⅢ(エイティーン)」は、「マークⅪ」の最新版ともいえるシンプルなパイロットウォッチ。マットブラックの文字盤に輝くホワイト針など、一切の無駄を排除し、視認性を追求した文字盤のストイックなデザインは、まさに"男の時計"を代表する「IWC」らしい逸品だ。

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冒険家が愛用するタフ時計 

● ロレックス 「エクスプローラーⅡ」 

伝説のエベレスト初登頂に始まる、冒険者のための腕時計

「エクスプローラーⅡ」自動巻き、SSケース(42mm)&ブレスレット、100m防水、77万円/ロレックス(日本ロレックス)
「エクスプローラーⅡ」自動巻き、SSケース(42mm)&ブレスレット、100m防水、77万円
ロレックスという時計ブランドはそれ自体が数多くの伝説に彩られている。そして個々のモデルにもさまざまな伝説、エピソードがある。もちろん、この「オイスター プロフェッショナル エクスプローラーⅡ」にも。このモデルが誕生したのは1971年だが、そのルーツは名前からもわかるように1953年に誕生した「エクスプローラーⅠ」。そしてそのルーツをさらに遡ると、同じ年の5月に成し遂げられた世界史に残る偉業にたどり着く。それがイギリスのエドモンド・ヒラリー卿とシェルパ族のテンジン・ノルゲイによる世界最高峰エベレストの初登頂だ。

「ロレックス」は、1930年代からヒマラヤに挑む登山隊に「ロレックス オイスター」を提供。そしてこの偉業へのオマージュとしてスチール製ブレスレットと二重密閉構造の"トゥィンロック リューズ"を備えた、ロレックス史上最もタフな構図の「エクスプローラーⅠ」を発売したのだ。そして1971年、その堅牢さに加えて24時針、24時間ベセルを備えた「エクスプローラーⅡ」が誕生する。

同様に24時針を備える「GMTマスターⅡ」と同じくセカンドタイムゾーン表示を備えているが、こちらは、ベゼルが回転式ではなく固定式だ。これは24時針の機能を、北極圏や南極圏、あるいは洞窟など昼夜が分からない過酷な場所での現在時刻表示に使うため。腕に着けて眺めていて、冒険への思いが静かに高まってくる時計は他には見当たらないだろう。

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エルヴィスも愛したレトロモダンな1本 

● ハミルトン 「ベンチュラ」 

エルヴィスも愛用した伝説のフィフティーズウォッチ

「ベンチュラ」クォーツ、イエローゴールドPVD加工SSケース(32.3×50.3mm)、ブラックカーフストラップ、5気圧防水、10万1000円/ハミルトン(スウォッチ グループ ジャパン)
「ベンチュラ」クォーツ、イエローゴールドPVD加工SSケース(32.3×50.3mm)、ブラックカーフストラップ、5気圧防水、10万1000円/ハミルトン(スウォッチ グループ ジャパン)
"フィフティーズ"と呼ばれる1950年代のアメリカは、掃除機や洗濯機やトースター、ミキサー、アイロンなど家電製品が続々と登場し、現在のライフスタイルを先取りしていた。アメリカの若者たちはカップルで、テールフィン付きのキャディラックを乗り回し、ロックンロール最初の大スター、キング・オブ・ロックンロール、エルヴィス・プレスリーの音楽に熱狂した。

そのテールフィン付きのキャディラックをはじめ、1950年代をリードしたインダストリアルデザイナーがリチャード・アービブ。同氏が、アメリカの名門時計ブランド「ハミルトン」の依頼でデザインしたのが1957年に誕生した「ベンチュラ」だ。これは世界初の電池式ウォッチであり、エルヴィス・プレスリーに愛されたモデルでもある。エルヴィスがその人気を確立した映画『ブルーハワイ』(1961年公開)内で着用したことから、「ベンチュラ」は彼とともにこの時代を象徴するアイコンとなった。

「ベンチュラ」の魅力は、時代を超越する独創的なデザインだろう。1988年に電気式ではなくクォーツモデルとして復刻されてからも、アメリカを象徴する数少ない腕時計として愛され続けている。フィフティーズのスタイルが好きな人はもちろん、ロックンロールに限らずポピュラーミュージックのファンにもぜひ着けてほしい1本だ。
※掲載商品はすべて税抜き価格です

■ お問い合わせ

アイ・ダブリュー・シー 0120-05-1868
オメガお客様センター 03-5952-4400
ブライトリング・ジャパン 03-3436-0011
スウォッチ グループ ジャパン 03-6254-7371

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