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2018.10.25

【超注目】ロレックスの弟分「チューダー」が上陸! 買いか? プロが解説

2018年10月31日(水)に日本上陸を果たす「チューダー」。確かな性能と、他にはない遊び心のあるデザインを持つ、専門家も認める実用時計だ。

CREDIT :

文/広田雅将(クロノス日本版編集長)

日本上陸を果たしたチューダー、その実力やいかに?

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1952年の「チューダー オイスター プリンス」の広告。その強靭さを伝えるため、道路工事というハードな環境で働く男性のイラストも描かれている。
長らく、一部の時計好きだけに知られていた「チューダー」が10月31日(水)に日本上陸を果たす。これは「ロレックス」のデュフュージョンブランドと思われがちだが、同社の創立者であるハンス・ウイルスドルフの「ロレックス」の技術と信頼性を盛り込んだ、先駆的な腕時計を創りたいという想いから誕生した。つまり、別ものなのである。
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1952年発売の「チューダー オイスター プリンス」
ケースはロレックスに同じく、防水のオイスターケース。しかし、自社製ムーブメントではなく、汎用のエボーシュ(半完成状態のムーブメントや部品のこと。仕入れたのち、各時計メーカーが装飾・加工を行う)を載せることで、買いやすい価格を実現していた。また、ユニークなデザインが多かった点も、ロレックスとは大きく異なっていた。アンティークのチューダーは、今やロレックスとは別の価値を持つコレクターズアイテムになっている。
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独自の戦略を強め、さらなる人気を獲得

そんなチューダーは、2007年以降、よりいっそうロレックスとは別ブランドであることを強調するようになった。広告イメージが大きく変わり、時計好きを刺激するアンティークな意匠や、若い世代に訴求する、カラフルな色遣いをするようになったのである。
認知度を大きく高めたのは、「ブラックベイ」の出現以降だ。ロレックス譲りの上質なケースと丈夫なムーブメントを、アンティークのチューダー「サブマリーナー」にそっくりのデザインでくるんだのである。しかも若い層でも買える価格だった。

続いてチューダーは、高性能な自社製ムーブメントを開発した。今まで搭載していたETA製の自動巻きは、丈夫で正確だったが、駆動時間が40時間程度しかなかった。そこでチューダーは、より頑強で高精度なうえ、約70時間のパワーリザーブの長い自動巻きを開発したのである。時計業界の誰が、チューダーがムーブメントを自社で製造する、マニュファクチュール(自社一貫生産の時計メーカー)になると予想しただろうか? しかもこのムーブメントは、磁力に強く、ショックを与えても歪まないシリコン製のバランススプリングを採用していた。
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質もデザインも磨かれて、専門家も認める完成度に

長らく、汎用ムーブメントを載せていたチューダーは、ここで、スイスでも第一級のマニュファクチュールとなったのである。それに伴い、外装の質もさらに上がった。
例えば、本格ダイバーズウォッチ「ぺラゴス」の採用するユニークなバックル。微調整が効くエクステンションに加えて、自動的に長さが変わる機能も備わった。また、バックルを固定する“ボール”には、なんとセラミックス材を採用したのである。何度開閉してもボールが摩耗しないため、ブレスレットの耐久性は大きく伸びる。ロレックスやパテック フィリップでは見られる要素だが、チューダーの価格帯での採用例は初だろう。
加えて、今のチューダーには、+αの魅力がある。というのも、かつてのチューダーに同じく、デザインの幅が実に広いのだ。ブラックベイが採用したブラックケースやブロンズケース、カラフルな文字盤を持つ「ヘリテージ クロノ」などは、尖ったデザインを得意とするチューダーならではの試みだ。また、エイジングしたレザーストラップや、カラフルなファブリックストラップ、そしてアンティーク風のリベットブレスも、チューダーの魅力を一層高める。

実用時計としての完成度を高めつつ、程よい遊び心を加えた今のチューダー。ガンガン使えるうえ、時計好きもうなるディテールを備える。しかも価格は相変わらず戦略的とくれば、ヒットは間違いなしだろう。もし、あなたが他にはない実用時計を探しているならば、ぜひ店頭で即チェックされたし。
※掲載商品はすべて税抜き価格です

■ お問い合わせ 

日本ロレックス 03-3216-5671

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● 広田雅将 (ひろた・まさゆき)

1974年生まれ、大阪出身。時計専門誌『クロノス日本版』編集長。サラリーマンを経て2004年からフリーのジャーナリストとして活躍し、2016年より現職。関連誌含め連載を多数抱える。また、一般・時計メーカー・販売店向けなど、幅広い層に対して講演も行う。

高級腕時計専門誌クロノス日本版[webChronos]

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