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2018.10.24

「世界初の男性用腕時計」カルティエのサントスはなにが画期的だったのか?

現在の腕時計の祖となったのが「カルティエ」のサントス。いま見てもモダンなそのデザインはそのままに、ラインナップがより拡充されました。本物を知る大人にこそ似合う1本です。

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文/福田 豊

世界的な飛行家のアルベルト・サントス=デュモンのために誕生

「カルティエ」のサントスは「世界初の男性用腕時計」として語り継がれる伝説の名作時計。誕生は1904年。創案したのは、後に「カルティエ」の三代目当主となった、ルイ・カルティエです。
「サントス ドゥ カルティエ」ウォッチ LM 自動巻、18KYG&SSケース(39.8×47.5mm)・ブレスレット(交換可能なストラップ1本付属)、10気圧防水。112万円/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)
「サントス ドゥ カルティエ」ウォッチ LM 自動巻、18KYG&SSケース(39.8×47.5mm)・ブレスレット(交換可能なストラップ1本付属)、10気圧防水。112万円/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)
きっかけは、ブラジルのコーヒー王の子息であり、世界的な飛行家として知られたアルベルト・サントス=デュモンから依頼されたこと。アルベルト・サントス=デュモンはある日、友人であったルイ・カルティエに「飛行機の操縦中に懐中時計を取り出して時間を見るのが困難だ」と打ち明ける。そこでルイ・カルティエは、腕に着ける時計を提案。そうして生まれた時計を「サントス」と名付けたのです。
アルベルト・サントス=デュモン Cartier Archives© Cartier
アルベルト・サントス=デュモン Cartier Archives© Cartier

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現在の腕時計のルーツを作った 

「腕に着ける」という機能を体現した、世界で最初の「腕時計のかたち」

「世界初」といわれるのは、その独特のデザインゆえ。そして、そこがサントスの最大の魅力でもあります。

サントスのつくられた20世紀初頭は、時計が懐中時計から腕時計へと進化していった、腕時計の草創期。そのため腕時計のほとんどは、懐中時計のケースにベルトを通す金具を付けただけの、懐中時計とほとんど変わらないものばかりでした。

ちなみに、時計の歴史書には、「ジラール・ペルゴ」が1880年にドイツ皇帝のウィルヘルム1世の注文によりドイツ海軍将校のための腕時計を2000本製造したという、サントス以前の腕時計の史実が残されており、それを「世界初」とする説もあります。ですが、その腕時計も丸いケースに金具を付けた、懐中時計とほとんど変わらないもの。ほかと大きく変わるところはありませんでした。
初期の「サントス」(1916年に発売されたモデル)。ベゼルやビスは現在のモデルに比べて繊細だが、全体のデザインはほぼ変わらない。いま見てもモダンで魅力的だ。 Cartier Archives© Cartier
しかしサントスは、まったく違うかたちをしていました。サントスの特徴は、時計のケースを正方形にし、その四隅から流れるように突起=ラグをかたちづくり、そのあいだにベルトを付けたこと。そのデザインが傑出していたのです。
1911年に「サントス」が市販化される際に描かれたスケッチ。 Cartier Archives© Cartier
1911年に「サントス」が市販化される際に描かれたスケッチ。 Cartier Archives© Cartier
なぜなら、それは「腕に着ける」という腕時計の機能を初めて体現した、「腕時計のかたち」の最初のものであったから。すなわち、サントスはそのデザインの素晴らしさにおいて「世界初」の腕時計と呼ばれ、賞賛されることになったのです。

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腕時計の認識さえも変えた1本 

「男性用」というのも、世界で最初の革新的な長所

また、「男性用」といわれるのも重要な点。そこもサントスの大きな魅力です。

というのは、当時の腕時計の主流は女性用であったため。腕時計の最古の始まりは中世のころ、時計が宝石にも勝る価値をもっていた時代に、貴婦人が懐中時計を腕に巻いて飾ったことでした。そのため、以来、腕時計は豪奢なブレスレットであり、もっぱら女性のものというのが、世の常識となっていました。男性用の腕時計といえば、前述した懐中時計のケースにベルトを通す金具を付けただけの、実用的だが木訥としたものだけだったのです。

ところがサントスは、貴婦人のブレスレットのような優美さと、懐中時計と同じ実用性という、その双方を兼ね備えていました。世界的富豪のアルベルト・サントス=デュモンが満足し、「サントス」という名前を使うことを許したのが、その証左のひとつ。また、実際に飛行時に着用され、飛行時間の世界記録の達成など、まさに実用に適ったのが、もうひとつ。そしてなにより、サントスが市販化されると世界的な人気となり、いまなお世界中の男性に愛され続けているのが、いちばんの証左でしょう。

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バリエーション豊かな新コレクション

ますます魅力的になったサントスの新コレクション

左から、「サントス ドゥ カルティエ」ウォッチ LM 自動巻、SSケース(39.8×47.5mm)・ブレスレット(交換可能なストラップ1本付属)、10気圧防水。74万円/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)●「サントス ドゥ カルティエ」ウォッチ LM 自動巻、18KYG&SSケース(39.8×47.5mm)・ブレスレット(交換可能なストラップ2本付属)、10気圧防水。112万円/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)●「サントス ドゥ カルティエ」スケルトン ウォッチ LM 手巻き、PGケース(39.8×47.5mm)・ブレスレット(交換可能なストラップ1本付属)、10気圧防水。403万円/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)●「サントス ドゥ カルティエ」スケルトン ウォッチ LM 手巻き、SSケース(39.8×47.5mm)・ブレスレット(交換可能なストラップ1本付属)、10気圧防水。275万円/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)
左から、「サントス ドゥ カルティエ」ウォッチ LM 自動巻、SSケース(39.8×47.5mm)・ブレスレット(交換可能なストラップ1本付属)、10気圧防水。74万円/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)●「サントス ドゥ カルティエ」ウォッチ LM 自動巻、18KYG&SSケース(39.8×47.5mm)・ブレスレット(交換可能なストラップ2本付属)、10気圧防水。112万円/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)●「サントス ドゥ カルティエ」スケルトン ウォッチ LM 手巻き、PGケース(39.8×47.5mm)・ブレスレット(交換可能なストラップ1本付属)、10気圧防水。403万円/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)●「サントス ドゥ カルティエ」スケルトン ウォッチ LM 手巻き、SSケース(39.8×47.5mm)・ブレスレット(交換可能なストラップ1本付属)、10気圧防水。275万円/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)
さて。そんなサントスの新作が2018年のS.I.H.H.(ジュネーブサロン)でデビュー。数年ぶりにフルラインナップのコレクションとなったのが特筆点で、LMとMMの2サイズで、ステンレススティールとゴールドと、そのコンビネーションなど、豊富なラインナップが揃えられました。

わけてもアルベルト・サントス=デュモンのためにつくられた時計と同じ、ステンレススティールのケースに、イエローゴールドのベゼル、ブラウンのカーフストラップ、サイズもほぼ同じ、というモデルは時計好き、カルティエ好きには、一見の価値があります。
さらに、ブレスレットやストラップをワンタッチで脱着・交換できる「クィックスイッチ」、ブラスレットのコマを道具なしで増減できる「スマートリンク」、という画期的新機構の新しい魅力も加えられました。

というように、100年以上を経てなお男性の心を魅了するサントス。サントスの伝説はこれからもきっと語り継がれていくのでしょう。
※掲載商品はすべて税抜き価格です

■ お問い合わせ

カルティエ カスタマーサー ビスセンター 0120-301-757

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