2026.04.26
第15回 奥菜 恵 【vol.03】
美しい人、奥菜 恵「何者でもない自分になれる時間は、これまでも私にとってすごく必要な時間だった」
大人の女性の美しさに迫るグラビア連載「美しい人」。今回ご登場いただいたのは奥菜 恵さんです。13歳でドラマデビュー以来、その圧倒的な美貌で多くのファンを魅了してきた奥菜さん。40代半ばを迎え、さらに多くの人生経験を経て深みと潤いを増した大人の女性の美しさに迫ります。そのvol.03です。
- CREDIT :
写真/野口貴司 スタイリング/MOUSE ヘアメイク/NoLi 文/渡邉朋子 編集/森本 泉(Web LEON) プロデュース/Kaori Oguri





【Interview03】
こうする! こうしなきゃ! ではなく、良い加減に、適当な感じで仲間と笑っていたい
── 奥菜さんは現在、個人事務所で活動されていて、やりがいもあれば難しさもあると思いますが、実際、どのように感じていますか?
奥菜 恵さん(以下、奥菜) 窓口としてお願いしている会社もあるんですけど、独立してからは自分の活動は私の個人事務所で一人でやっています。だからお仕事については、やるもやらないも自分で判断して調整をしていて、そういう過程は今までやってこなかったことなので、その大変さを感じつつも自分が納得しながら進められるというよさもありますね。
── 個人事務所の社長として奥菜 恵への仕事のオファーを受けるかどうかはどのように決めてられていますか?
奥菜 もちろんすべてがそういうわけにはいかないと思うんですけど、ワクワクするか、しないかというのは結構大きいかもしれないです(笑)。

── 今はフードバンク×居場所作りプロジェクト『まるのWA』の代表を務められるなど、芸能以外の活動も積極的にされていますが、その原点にはどのような思いがあったのでしょうか?
奥菜 それはコロナ禍が大きかったですね。本当に大切な人がいついなくなっちゃうかもわからないし、やっぱり時間は限られているんだと思った時に、これからの人生、余計なことにとらわれず、自分がやりたいと思ったことを形にしていこうと強く感じたんです。
こうしなきゃいけないみたいな絶対的なルールなんてないんだから、自分がやってみたいと思うチャレンジはどんどんやろう、会いたい人にもどんどん会おうと思ったんです。
実際は口約束だけでなかなか会えない人もいっぱいいる中で、そういう一つひとつのやりたいと思ったことを大事にして、生きている間にちゃんと人と会おうと思って実際に会うようにもなりました。だからいろいろやっていますけど、すべてそんな風に思ってやっているだけなんです(笑)。

── 今後はどんな活動に力を入れていきたいですか?
奥菜 今は私が演者として表に出ることもしつつ、映画の制作や育成など裏方的なことも少しずつ始めています。『まるのWA』というフードバンク×居場所作りプロジェクトについては、まだ始めて半年ぐらいなんですけど、回を重ねるごとにSNSなどで情報を見つけて遠くから来てくれるひとり親家庭の親子も増えてきて、そういう様子を見ると意義を感じています。だから本当に微々たる力ですけど、この活動は少しずつ大きくしていきたいなと思っています。

── こうして芸能以外のさまざまな活動もやっていくスタイルというのはご自身が望んでいた形でもあるのでしょうか?
奥菜 それは時代もあると思います。昭和の時代は“女優は生涯女優”という風潮があって、今の時代でもそういうスタイルでやられている方もいて、それも素敵だなと思うんですけど、私は人が好きなので、いろんな人に会いたいし、いろんなことをやりたいし、とにかくずっと楽しく笑っていたいんです(笑)。
── 人との出会いを大事にされているんですね。
奥菜 年齢とか性別をあまり気にしていないというか、そこをも超越しちゃうような人と出会えた時ってすごく魂が震えるというか。そういう感覚は大事にしたいですね。

── 今日の撮影はいかがでしたか?
奥菜 私、いつも夜は熟睡しちゃうので夜中に起きることはないんですけど、昨日は夜中の3時ぐらいに友達から連続でLINEが入ってきて。
──何か緊急の用事だったんですか?
奥菜 全然緊急でもなかったんですけど、そこで目が覚めちゃったんです。だから今日はちょっと寝不足気味ではあったんですけど、みんなよく知っているメンバーだったので、変に緊張して気持ちがかたくなったりせず、気負うことなくスムーズに現場に入って、流れるように撮影が進んでいった感じで楽しかったです(笑)。やっぱりこういう流れの中でできる撮影が一番楽しいですよね。

▲ 衣装はすべてスタイリスト私物。
── お仕事に限らず、今後、挑戦してみたいことはありますか?
奥菜 いやぁ、それはもういっぱいありすぎちゃって(笑)。でもやっぱりいろんな国に行きたいですね。ここ10年以上、子育てに専念してきたので、誰かとじゃなく1人旅がしたい。
── 行くとしたらどこがいいですか?
奥菜 昔、仕事でオーストラリアのアボリジニの方たちが住む村に行ったんですけど、そういう場所でその土地に昔から住む民族の方たちと触れ合ったりすると、いかに自分が余計な欲とか俗にまみれて生きているかに気づかされるというか。
そういうものを取り払ってくれて、何者でもない自分になれる場所や時間というのは、これまでも私にとってすごく必要なものだったので、チャンスがあれば行ってみたいですね。

── 今後40代、50代とますます充実期に向かっていくと思いますが、ご自身の中でこうありたい、こういう自分でいたいと思うイメージはありますか?
奥菜 こうする!とか、こうしなきゃ!ではなくて、本当に良い加減に、適当なくらいの感じでとにかくいろんなことを楽しんでやっていたいし、いつまでも楽しい仲間たちと笑っていたいです。

● 奥菜 恵(おきな・めぐみ)
1979年8月6日、広島県生まれ。1992年、ドラマ「パ★テ★オ」で俳優デビュー。翌年オムニバスドラマ「if もしも」で放送された岩井俊二監督・脚本の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は1994年に映画化。1995年には『この悲しみを乗り越えて』で歌手デビュー。1996年、舞台『アンネの日記』で第34回ゴールデン・アロー賞演劇新人賞を受賞。2008年には映画『Shutter』でハリウッドデビュー。そのほか、ドラマ「若葉のころ」、「ふたり」、「青の時代」、「天国に一番近い男」、「元禄繚乱」、「天国のKiss」、「恋するトップレディ」、「ビギナー」、「今夜ひとりのベッドで」、「碧の海〜LONG SUMMER〜」、映画『弟切草』、『RED SHADOW赤影』、『呪怨』、『犬神家の一族』、『キリエのうた』、『とれ!』、舞台『ハムレット』、『大江戸ロケット』、『キレイ』、『阿修羅のごとく』など数々の作品に出演。最近では、NHKドラマ「悪魔の手毬唄」にも出演。俳優業以外にも育成やプロデュース、フードバンク×居場所作りプロジェクト『まるのWA』を立ち上げるなど幅広く活動。
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