2025.07.27
第8回 瀬戸朝香 【vol.02】
美しい人、瀬戸朝香。「子供二人は海外に留学。内心は“行かないで”と思いながら送り出しました」
大人の女性の美しさに迫るグラビア連載「美しい人」。第8回目にご登場いただいたのは瀬戸朝香さんです。「Age,35 恋しくて」をはじめ、数々のトレンディドラマで活躍したのち結婚、出産、子育てで休業。昨年から改めて女優として活動を始めました。変わらぬ若々しさが印象的な瀬戸さんの「美」の秘密とは?
- CREDIT :
写真/野口貴司 文/渡邉朋子 スタイリング/井関かおり ヘアメイク/森ユキオ 編集/森本 泉(Web LEON) プロデュース/Kaori Oguri

今回ご登場いただいたのは瀬戸朝香さんです。1994年、ドラマ「君といた夏」のヒロインとしてブレイク、「Age,35 恋しくて」、「成田離婚」など数々のトレンディドラマで活躍した瀬戸さん。その後、結婚、出産、子育ての休業期間を経て、改めて昨年から女優としての活動を再開しました。変わらぬ若々しさが印象的な瀬戸さんの「美しさ」の秘密とは? その第2回目です(第1回はこちら)。




【interview 02】
育児を経験したことで、人との接し方や考え方が変わりました
瀬戸朝香さん(以下、瀬戸) やっぱり心境の変化はすごく大きいですね。10代の頃はこの仕事に慣れるまでの階段を1歩1歩上がって、やっとスタート地点に立てた感じで、20代前半はいろんな役に挑戦させていただきました。20代後半は、これでいいのかなと悩んだ時期もあったんですけど、30代に入って結婚して、子どもが生まれてからは子どもとの時間を優先したいと思い、その中で仕事が入ったら事務所とも相談しながらやらせていただいていました。
連ドラは今年1月の「アンサンブル」まで7年ほど空き、そのうち4年間はまったく演じない時期があって。15歳から仕事をやってきて初めてのことでしたね。

瀬戸 自分で育児を優先すると言ったものの、やっぱりありました。ときどきドラマとかを見ると「この役やってみたかったな。私がこの役をやったらどうなるんだろうな」と思っちゃったり。でも、それまでにやりきった感はあったし、順調にやってこれたのは奇跡だからそれで十分だと言い聞かせたり、葛藤もありました。
ただ、目の前に何より大事な存在がいるし、まずはこの子たちを育てることにしっかり向き合おうと思っていましたね。
──ひさしぶりにお芝居をしてみていかがでしたか?
瀬戸 『青春ゲシュタルト崩壊』という映画だったんですけど、昔お世話になった方が「この役はやっぱり瀬戸さんだなと思って」とオファーしてくださって。でも、4年もブランクがあると、撮影スタイルも変わっていましたね。台本と別にその日に撮影する部分をまとめた割本というのが今はデータで送られてきて、みなさん、スマホやiPadで見ているんですけど、私は紙じゃないとダメで最初にいただく紙の台本で覚えていました(笑)。
演技のほうは緊張してセリフが飛んだらいけないと、何日も前から頭にしっかり叩き込んでいたんですけど、やっぱり演技の感覚って覚えているものですぐに取り戻せましたね。

瀬戸 そうなんです。何かの勢いで私が「ママだって仕事したいよ」と言ったら、息子に「すればいいじゃん。別にしないでなんて言ってないし」と言われて。「いや、でもあなたたちの塾の送迎とかもあるし、ママは全部ちゃんとやりたいから、仕事をセーブしてるんだよ」と言ったら、「別に留守番だってできるし、塾だって自分で行けるし、やりなよ!」と言ってくれて。「え……? いいの?」と言うと、娘も「やりなよ、やりなよ!」と言ってくれたんです。
それで子どもたちが海外に留学したのを機に、仕事を再開できないかなと思っていたら2カ月後ぐらいに、映画やドラマのお話をいただいて。

瀬戸 自分でもよく決断したなと思うんですけど、最初に「こういう道もあるよ」と海外留学のことを伝えた時、息子は「ありえない。海外なんて嫌だ」と興味がなかったので、私も絶対行かないだろうなと余裕をかましていたんです。そしたら最終的に「行く」と言うので、えっ、行くの!?と思って(笑)。
でもここで「本当に行くの!?」と言ったら迷っちゃうだろうと思ったので、「そうなんだ。よく決めたね」と言いながら、内心は“行かないで!”という気持ちでした。だから、送り出してから最初の1カ月ぐらいはとんでもなく寂しかったですね。

瀬戸 そうなんです。息子を中学で送り出した時、娘は小学3年生だったんですけど、4年生の半ば頃から「私も行きたい」と言い出して。まだ小学生だし女の子だし、さすがにそれは止めて、「ママとずっといられないんだよ? 絶対に寂しくなっちゃうよ?」とマイナスなことも全部言ったんですけど、何度聞いても「行く」と言うので、5年生から行きました。
──娘さんも度胸がありますね。
瀬戸 でも入学式の後、私が帰る時になったら大泣きで、帰りたいと言い出したんです。それで、娘がいない時にお兄ちゃんを呼んで「これじゃママ帰れないから支えてあげて。本当に力を借りたいから」と伝えながら、私も息子の前で泣いちゃって。
息子は「あ~、わかった。じゃあね」と返事はそっけなかったんですけど、私が日本に帰ってからすごく妹のことを支えてくれたみたいで。娘の担任の先生は息子のことも知っているんですけど、「息子さんが“妹がお世話になっています。ありがとうございます”と言いに来てくれたんですよ」とわざわざメールをくださったんです。私の前ではツンデレ状態だけど、やる時はやってくれるんだと思って、成長を感じましたね。

瀬戸 それで最近まで絶え間なく仕事を入れさせてもらって。煮詰まってきたら海までドライブに行ったり、お友だちと夜ごはんを食べに行ったり。私はクルマの運転が好きなので、クルマに乗っているだけでホッとするし、自然の中にいるとリフレッシュできます。そういう時間も子どもたちに与えてもらった時間なので、有効に使いたいですね。
──今後、大事にしていきたいと思っていることはありますか?
瀬戸 やっぱり自分自身のことじゃなくて、周りのことも考えたいなと思いますね。子どもがいるという現実もあるし、今は独立して自分の事務所なんですけど、会社にはスタッフや育成している子もいて、私ひとりじゃないので自分勝手な行動はしたくないし、何かあればその都度、子どもともスタッフとも話し合っていきたい。
マネジメントをしている子に関しても、経験者としてアドバイスはさせてもらうんですけど、自分の意見を押しつけるのではなく、彼のやりたいことも尊重しながら選択肢は割と本人に預けているんですよね。それが責任感にもつながると思うから。そうやってみんなでチームになってやっていきたいと思っています。

瀬戸 どうでしょう。でも、それはちょっと違うんじゃない? ということは結構、戦うので、厳しい時は厳しいですよ。それ以外はゆっるゆるですけど(笑)。子どもたちにも、ある程度の歳までは「本当に勉強しないと後が大変だよ!」とか、よく言っていたんですけど、留学して離れていると、会った時にガミガミ言うのは違うなと思って。勉強は学校に任せたんだから、あとは本人に判断させて自己責任でちゃんとやれなきゃダメだよねと思って。
──お子さんたちの留学によって、新たな親子関係ができているわけですね。
瀬戸 そうですね。前も息子とテレビ電話で春休みにどこに遊びに行くか話していたら、「数学と英語をやりたいから塾に入れてほしい」と言うので、よっしゃ! と思って(笑)。自分の意志でやりたいと思ったところからスタートだと思うので、何も言わずに待っていてよかったなと思うし、だからこそ私も彼を褒めてあげることができた。
だから人に対しても、言葉のかけ方ひとつだと思うんですよね。子どもが生まれる前は自分の意見を押し通しちゃったり、人の言葉に反発することもあったんですけど、そういう意味では育児を経験したことで、人との接し方や考え方が変わったというのはあるかもしれないですね。
第3回に続きます。

● 瀬戸朝香(せと・あさか)
1976年12月12日、愛知県生まれ。1993年、コーセー化粧品「ルシェリ」のCMで注目を集める。その後、ドラマ「スウィート・ホーム」、「君といた夏」、「東京大学物語」、「Age,35 恋しくて」、「成田離婚」、「P.S.元気です、俊平」、「催眠」、「さよなら、小津先生」、「大奥 第一章」、「離婚弁護士Ⅱ〜ハンサムウーマン〜」、「ライフ〜壮絶なイジメと闘う少女の物語〜」、「きみが心に棲みついた」のほか、映画『とらばいゆ』、『着信アリ2』、『デスノート前編』、『それでもボクはやってない』、『L change the WorLd』など、数々の話題作に出演。今年1月には「アンサンブル」で7年ぶりに連ドラ復帰。現在は映画『青春ゲシュタルト崩壊』が公開中。
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