2018.03.28

お花見の“穴場”を見つける極意とは!?

喧騒を避け、ふたりで美しい桜を眺めたい……。そんなカップルのために、自分たちだけのスペシャルな桜の風景を探す極意を、夜景評論家・丸々もとおさんにおうかがいしました!

CREDIT :

取材・文/Team.A 取材協力/丸々もとお(夜景評論家)

視点を変えれば、穴場は意外に近くにある!

「桜を見に行かない?」なんて、さらっとデートのお誘いができるのも、この時季ならでは。でも、いわゆる桜の名所はどこも人でいっぱい。どんちゃん騒ぎに巻き込まれては、ロマンチックな気分も台なし。かといって桜が見えるレストランやカフェのカップルシートは、競争率高めで、予約に出遅れるとおしまいです。
 
そんな場合は、“自分たちだけの桜の名所”を探してセッテングすればいいと助言してくれたのは、夜景評論家の丸々もとおさん。気軽に行けるのに人が少なめの場所で、かつ彼女に感動してもらえる桜を見せてあげる……そのポイントをご指南いただきます!

■人が少なめの“穴場”探しのコツ

「夜にライトアップされるような場所は、避けることが賢明」と、丸々さん。混雑必至ということもありますが、明るい光で煌々と照らされた花は、カップルで眺めるにはちょっと情緒不足。
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「あえて街灯の薄明かりが当たる桜を見る。そのほうが陰影があっていい雰囲気です」

花が美しく、いい感じに街灯が当たっている場所を探すのは難しそうですが、「名所の周辺、また昼間は混んでいても夜は人が少ない、といった場所が狙い目」とのこと。
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名所の周辺なら、隅田川沿いの親水テラス「隅田川テラス」。東京を代表する観桜スポットですが、整備が進められている途中ということもあり、探せばあまり知られていない展望スペースやカップル向けのベンチが見つかるとか。
 
「実は新川公園の公衆トイレの屋上は、展望スペースになっていて、永代橋と隅田川沿いの桜を眺めるのにちょうどいい。吾妻橋近くの隅田公園にも、真正面にスカイツリーと桜が見える一段高い場所があります」。ふたり掛けのベンチもあるらしく、じっくりと花見デートを楽しめそうです。
「隅田川テラス」は、浅草近辺は混みがちですが、上流なら汐入公園あたり、下流なら勝どき橋から永代橋の間なども、人が比較的少なめだそうです。
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静かな穴場といえば、大学のキャンパス

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拓殖大学 八王子キャンパスの恩賜記念講堂付近。
人が少なめで静かな桜スポットといえば、大学のキャンパスや、その周辺もおすすめだとか。「桜並木を誇る大学は、結構あります。この時期、一般の人へ構内を解放している大学もあるので、探して出かけてみてはどうでしょうか」。
たとえば、拓殖大学の八王子キャンパスや、跡見学園女子大学の新座キャンパス東京工業大学の大岡山キャンパスも、3月30日(金)~4月1日(日)10:00〜18:00の間に一般公開される予定です。
教育施設ゆえ、騒ぐのはご法度ですが、そのぶん、静かに桜が見られます。青春時代の甘酸っぱい思い出をふたり語らいながら、散策するのにぴったりですね。
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■ご近所の桜も“見立て”次第

「場所選びも大切ですが、桜をより美しく見るには“見立て”も大事」と丸々さん。身もフタもなく言えば、花そのものは、どこで見てもそう変わらないもの。それをあえて特別に感じるには、見方を工夫することが必要です。といっても、大げさなものではなく、【1】光の当たり方【2】見る角度【3】前景や背景(取り合わせ)を考える、のどれかを意識するだけでも、十分だとか。

【1】“光の当たり方”を考える

時に街灯も、夜桜を美しく照らす照明に

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街中をよく探してみれば、幻想的な雰囲気を醸し出す桜が見つかるはず。
「ライトアップされた桜ではなく、街灯に照らされる夜桜でも意外に見応えがあるんですよ。花が、街灯の光でぼうっと浮かび上って幻想的に見えるような、ベストポイントを探してみましょう」
 
ただ、写真に収めることを考えると、夜は上手に撮影するのが難しいもの。日没直後の“ブルーモーメント”の時間帯なら、青い薄明かりの中に薄ピンク色の花が浮き上がるように撮影できます。どうしても夜、暗い中で撮りたい場合は、懐中電灯や、スマートフォンで光量を足してあげるのもテクニックです。
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【2】“見る角度”を考える

見上げ慣れた桜を見下ろすだけで新鮮!

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「西郷山公園」は、西郷隆盛の弟・従道の邸宅の跡地に作られた公園。写真/目黒区提供
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展望台からは、富士山が見えることも。写真/目黒区提供
ふだんは見上げてばかりいる桜ですが、目線を変えるだけでも新鮮です。「たとえば、北区の飛鳥山公園や目黒区の西郷山公園など、少し高台にある公園では、東京の街を少し見下ろしながら、桜の木々を眺めることができます」。薄ピンク色の樹木の向こうに東京のビル群が見える光景は、十分に非日常的。

【3】前景や背景(取り合わせ)を考える

天体や歴史建造物も桜の引き立て役に

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月と桜が紡ぎ出すシーンも、ふたりの記憶に残る光景に。
最後は、前景や背景に、何をとり合せて見るか。「夜桜なら、月とのとり合わせがおすすめ。非常に情緒的な光景に出合えます。お目当ての桜があれば、その背景の空に月は何日の何時ごろに現れるのか。インターネットなどで少し調べれば分かるので、狙って見に行くのもひとつの手です」
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奈良県・郡山城と、囲うようにして咲く桜の取り合わせが美しい。
もちろんスカイツリーや東京タワーなど、ランドマークとなる建物やビルをとり合わせるのもあり。桜と一緒に写真のフレームに収めるようなイメージで、ベストな位置関係を探してほしいとのこと。「建物ならお寺もいいですが、個人的には“お城”がいち押し」。ちょっと遠出する旅に彼女を誘う口実にも使えそうですね。
「桜を愛でるという行為はそもそも、ふだん狭まりがちな視野を広げて、気持ちを解放してあげること。ぜひ、自分たちだけの特別な桜を見つけてください」

■ 丸々もとお

肩書きの夜景評論家は商標登録済み。夜景の魅力を観光学、色彩心理学等、景観学などをもとに独自に解釈、夜景学を構築している。「夜景検定」の総監修、長崎市や札幌市等の夜景アドバイザーを歴任。全国数十カ所のイルミネーションもプロデュースする。

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