2025.11.25
特集/愛すべき“無駄”愛おしい“家” 【2】
室内なのに仰ぎ見る「天井高」空間にする理由とは?
女性に対してついロジックで結論を導き出そうとするのが男性脳の性。むしろ、何気ない会話や意味もなく一緒に過ごす沈黙といった“無駄"こそが関係を豊かにしてくれるものです。それは“家”においても同じ。効率を求めない“無駄”にこそ、その先にある快楽があるのかと。今回は、そんな愛すべき“無駄”がある愛おしい“家”「H HOLIDAY HOUSE」をご紹介。
- CREDIT :
写真/Nacása & Partners Inc. 文/清水香里、植本絵美 編集/市村広平、星野真琴(ともにLEON) 協力/iStock、アフロ
むしろ、気持ちに寄り添う何気ない会話や、意味もなく一緒に過ごす沈黙といった"無駄"こそが、ふたりの関係、そして人生を豊かにしてくれるのです。
それは、“家”においても同じ。1階を空けたピロティ、遠回りを楽しむ回廊、地面に寄り添う平屋──。こうした“無駄”にこそ生まれる“間”や“余白”は、効率性が支配する現代社会に対するカウンター的な“贅”の象徴といえましょう。
合理性を裏切った先にある、大人の快楽。そんな愛すべき“無駄”の境地を愛でようではありませんか。
■ 愛すべき無駄 その2
室内なのに仰ぎ見る「天井高」
時は流れ、現代。住まいに“天井高”を取り入れることはかつて人々が畏れ崇めた行為を日常に取り入れるという、実に贅沢で背徳的な試み。空調効率も建設コストも度外視した設計は快楽を知った人間の“余裕”と“遊び心”の象徴といえるのです。
【HOUSE-02】 H HOLIDAY HOUSE
室内なのに見上げるそれは非日常への入り口
ずっと見上げていたくなる美しいデザインと圧倒的な高さ

DESIGNED by アイケイジー
VIP向けのラグジュアリーな邸宅を多数手がけ、国内では「二子玉川蔦屋家電」などの商業施設のほか、近年は海外にもフィールドを広げています。一貫したコンセプトのもと、家具やアート、庭、小物にいたるまで丁寧につくり込んだ唯一無二の空間をデザイン。土地探しやセキュリティ、物件管理まで幅広く提案してくれます。
TEL/03-6277-3544
E-MAIL/info@ikg.cc
HP/https://ikg.cc/
天井高があるからこそ楽しめる明かり
ボーコンセプト
美しいカーブを描くネックに釘付け

フロス
光そのものを自分でアレンジ

スタジオ ロウ
和にも洋にもなじむ組紐の照明


【Column】
天井高で非日常へと誘う一流旅館のおもてなし
日本旅館ならではの、上質なおもてなしを提供する「星のや東京」。大手町の中心にありながら、街の喧騒を感じさせない非日常へのこだわりはエントランスに足を踏み入れた瞬間に始まります。靴を脱ぐという動作、エントランスだけを独立させたつくり──。そして、この5.5mもの天井高もそのひとつ。この圧倒的に贅沢な空間使いが、非日常への滞在の入り口となっているのです。
星のや東京
住所/東京都千代田区大手町1-9-1
TEL/050-3134-8091
HP/https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/hoshinoyatokyo/
2025年12月号より
※掲載商品はすべて税込み価格です
■ お問い合わせ
STUDIO ROW 03-6427-6246
フロスジャパン 03-6421-0840
ボーコンセプト 青山本店 03-5770-6565















