選者は、LEON編集長・石井 洋、お笑い芸人・ケンドーコバヤシさん、放送作家・野呂エイシロウさんです。
LEON編集長・石井 洋が選ぶのは……?
その1
『スラムダンク』の彩子

「お洒落でサバサバしていて、母性すら感じさせる姉御感にしびれました! なにより、よ〜く人を見ていて本質を汲み取る女性だなぁ、と。やんちゃなメンバーをうま〜く扱うギャグ的なシーンも最高です。女性リーダーとしての器も感じられますね。
25〜31巻で描かれる山王戦では、周りが見えなくなり空回る宮城リョータ(彩ちゃんにベタ惚れ)の手のひらに、彼の最大の目標である“No. 1ガード”の文字を書き、冷静さを取り戻させた後、『あんたはえらそーにして相手をおちょくるくらいがちょうどいいのよ』と呟いて。リョータを理解しているだけでなく、成功に導く1番のやり方まで実行できる。いや〜、惚れました……」(石井 洋、以下同)
その2
『チェンソーマン』のマキマさん

「魅力的な女性キャラの宝庫『チェンソーマン』のなかでも、ひとり、と問われればやはりマキマさん。『相手のことを理解すればするほど気持ち良くなれると、私は思うんだ』という言葉から始まるデンジとのやりとりは、エロティックかつ本質的で、こんなオヤジにも衝撃的でした!
3巻22話の『とりあえずファースト間接キスは……チュッパチャップスのコーラ味だね』というセリフも胸キュンを超えた胸ギュン! M気質ではありませんが(笑)、デンジでなくても翻弄されるでしょ、こりゃ」

● 石井 洋(いしい・ひろし)
LEON・LEON.JP編集長。1974年生まれ。フリーランスのエディター・ライターとして多岐にわたり活躍した後、『LEON』に参画。2017年3月より同誌編集長に就任。2018年12月より、オフィシャルWebサイト『LEON.JP』編集長を兼任。モードからクラシコまで精通するファッション博愛主義者。週末は趣味のゴルフ、格闘技観戦にいそしむ49歳。
お笑い芸人・ケンドーコバヤシさんが選ぶのは……?
その1
『キャッツ・アイ』の泪姉さん

「『キャッツ・アイ』のメインヒロインは次女の瞳ですが、長女の泪姉さんから溢れ出る、大人の女性のすばらしさに気付かされました。唇の下にほくろがある女性を見ると、いまだに泪姉さんを思い出しゾクゾクします」(ケンドーコバヤシさん、以下同)
その2
『ビー・バップ・ハイスクール』の三原山順子

「県立立花商業高校のナンバー1の不良・菊永に自分を諦めさせるために、刈り上げリーゼントにしてきたシーンが大きなインパクトでした。『男には厳しい順子さんってか? ったく冗談じゃねーよ』というセリフにしびれましたね」

● ケンドーコバヤシ
お笑い芸人。1972年7月8日大阪府大阪市東住吉区生まれ。NSC11期生。1992年デビュー。愛称はケンコバ、コバ、Mr.やりたい放題。2000年第2回第3回ダイナマイト関西優勝。2001年オールザッツ漫才優勝。趣味は主に漫画、バイク、旧車、格闘技。その豊富な知識と多趣味なキャラクターを活かし多方面で活躍中。代表作にYTV『にけつッ!』、CSフジ『漫道コバヤシ』、フジテレビドラマ『BOSS』(2009年)などがある。
放送作家・野呂エイシロウさんが選ぶのは……?
その1
『風の大地』の物部麗子

「ヒロインであり、のちに主人公の妻となる物部麗子さんは、清楚であり強い。しかもセクシーで古風。もうマンガの世界にしかいない理想の女性。野呂風に言うなら“美人だ!”といったところでしょうか。理想の女性であり、理想の妻であり、理想の母親でもある。一度でいいからデートをしてみたいものです。
84巻では、全英オープンで活躍する夫・沖田圭介を、時差のある日本から子どもと一緒にテレビの前で応援する姿が描かれます。作者が連載の途中で亡くなり、絶筆となった最終巻です。筆者にゴルフの面白さを教えてくれた作品。懸命に愛する夫を応援する姿に心を打たれました」
その2
『チャンネルはそのまま!』の雪丸花子

6巻で『他社と競争して勝つことが本当に大事でしょうか?』『取材しても誰も幸せになりません』と言い切るシーンが印象的です。彼女が取材の意味を考えているところがストーリに深みをもたらしています」

● 野呂エイシロウ(のろ・えいしろう)
『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家デビュー。気さくな人柄と豊富な知識、そして巧みな話術にファンも多い。現在は戦略的PRコンサルタント業務など、多忙を極める。