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2021.01.09

サウナにハマる理由は、“整い”にあり!

ビジネスエリートの間で今、サウナ愛好者が増え続けている。その理由はサウナで“ととのう(整う)”からなんだそう。ん、どういうこと?というわけで、プロサウナーとして名高い松尾 大さんと秋山大輔さん、2人の指南でサウナにハマった歴4年の宮原秀雄さんに、その疑問をぶつけてみました。

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写真/トヨダリョウ 文/宮原友紀 撮影協力/ZEN VAGUE

▲ 樽型のバレルサウナを堪能する3人。奥の窓に日本庭園が見えるが、外からはマジックミラーになっている。
指定された取材場所は、やっぱりサウナ。鎌倉の古民家を改造した「ZEN VAGUE」に現れたのは、プロサウナーとして有名な松尾 大さんと秋山大輔さん、まだアマチュアと笑う宮原秀雄さんの3人。

もちろんサウナに入りながら、ハマる理由の“ととのう(※1)”について、熱~く解説してもらいました。
※1ととのう 「整う」と同義だが、サウナ界では「ととのう」とひらがな表記するのが通例。

松尾 大

「ととのえ親方」の愛称で親しまれるプロサウナー。彼のサウナ談義を聞いて、企業経営者や有名飲食店オーナーを中心にサウナにハマってしまう人が続出。かつては世界各地のサウナを渡り歩き、アリゾナの山奥で単身5日間断食断水後のサウナを経験したことも。海、川、湖、滝、なんと流氷まで水風呂代わりにしてしまうナチュラル派プロサウナーとしても知られる。秋山大輔氏らとサウナブランド「TTNE PRO SAUNNER」を立ち上げ、サウナ施設のプロデュースやサウナイベントの企画制作、サウナアパレル事業の展開に注力している。著書に『Saunner BOOK』(A-works刊)、『人生を変えるサウナ術』(世界の食とサウナをめぐって旅をする経営者・本田直之氏との共著、KADOKAWA刊)がある。

秋山大輔

愛称「サウナ師匠」のプロサウナー。20代よりサウナに開眼し、国内外のさまざまなサウナを経験。松尾 大氏と出会い、2人でサウナの母国フィンランドをはじめ、北欧を中心とする5カ国11サウナを体験するサウナトリップを敢行。「TTNE PROSAUNNER」では、サウナプロデュース(日本発となるドームサウナ、バレルサウナ、アイスサウナ)や、日本最大級のサウナフェス「SAUNA FES JAPAN 2019」の運営、今行くべき全国のサウナ施設ランキング「サウナシュラン」の発足など、「サウナをエンターテインメントに」をテーマに、サウナ関連プロジェクトを次々と仕掛ける。最近では、NYサウナツアー、6カ国18サウナを巡るEUサウナツアーなど世界のサウナを体験し、改めて日本のサウナの素晴らしさと可能性を感じ、”日本のサウナカルチャーを世界へ”をテーマに日々活動中。

宮原秀雄

「ONE SAUNA」ブランドディレクター。サウナ歴は4年。秋山大輔氏よりサウナの活用術を直接享受したことで急速にハマり、今に至る。国産の木材を利用した国産サウナの販売ブランド「ONE SAUNA」を立ち上げ、パーソナルサウナをコンセプトに、サウナ本体からアパレル、コスメの販売など「サウナのある暮らし」を提案中。宮崎にて紹介会員制のサウナクラブも企画運営している。また、自身が総合プロデューサーを務める複合ビーチリゾート『AOSHIMA BEACH VILLAGE』(2021年冬、宮崎市青島にオープン予定)でも、サウナエリアの配置を企画している。

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サウナはもう、昭和のオッサンだけのものじゃない

── 最近サウナ熱がまさにホットですよね。でも正直、昭和のオジさんなイメージしかないんですが……。

松尾「確かに昔は、サウナの入り方について『これが気持ちいいよ』って提唱する人もいなかったし、『おまえの入り方どう?』なんていう会話もなかったんですよね。だけど10年くらい前に“サウナ→水風呂(※2)→外気浴(※3)”というルーティンにたどり着いた人たちが、その感覚を“ととのった”と言い始めた。そこでサウナ紀元前、紀元後みたいな変化があったんです」
※2水風呂 サウナで火照ったカラダを冷ます水の風呂。
※3外気浴 サウナ→水風呂のあとに、外の風にあたりながらカラダを休めること。その休憩前に固く絞ったタオルで体を拭き、肌の上に少し水滴を残して自然と産毛が立ってくる状態にしておくと肌感覚がより優れて気持ちいい、というのが松尾さんの教え。
── “ととのう”ってどんな感覚ですか?

松尾「心身ともにリラックスしている状態。スッキリした感覚のことや、幸せになっている気分のことを言う人も。めまいとか立ち眩みみたいなのを“ととのう”って言っている人もいるけどね」

秋山「水風呂でシャキーンとしめたあとって、カラダの力は完全に抜けてリラックスしているんだけど、頭だけすごく冴えているんです。あるスポーツ選手は、スポーツでいう『ゾーンに入る感覚』に似てるって言っていますね」

松尾「サウナ好きのスポーツ選手はすごく多いね。あと経営者も。シェフも多くて、サウナで舌を“ととのえ”ているって言うし、ライブ前は必ずサウナに行くって言うミュージシャンも多い」

秋山「僕らが作っているサウナブランド『TTNE(※4)』のアイテムは、ほぼ全部のアイデアがサウナで生まれているんですよ」
※4TTNE 松尾さんと秋山さんの2人が手掛ける、サウナ好きのためのブランド。https://www.ttne.shop
松尾「年間500〜700回は入っていて、ずっとサウナにいるから、何がサウナで生まれているのかわからないってのもあるけど(笑)」

秋山「朝と晩に入ったりするからね。歯磨きするのと同じ感覚」

宮原「スッキリした時の状態を知っているから、しばらく入っていないとカラダが淀んでいる感じがわかるんだよね。海に入ってないと気持ちが悪くなる、サーフィンと似てる。“サウナレス”な感じね」
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サウナで“ととのえ”て、本来のポテンシャルを引き出しまくる

松尾「サウナに入る時間帯で、俺が一番好きなのは夕ご飯前。次が朝ウナ(※5)」
※5朝ウナ 朝サウナに入ること。
秋山「僕は朝ウナが一番好き。サウナって、風呂みたいに一日の疲れを癒すために夜寝る前に入るものだったけど、今はもう“攻めのサウナ”。朝シャキーンと“ととのえ”ると、午前中でだいたい一日分の仕事が終わる。最初にサウナで“ととのえ”て、無駄なく仕事をバーンとやって、夕方には飲みにいくっていうスタイルね」

── 癒しじゃないんですね。

秋山「癒すんじゃない。“ととのえ”て五感を研ぎ澄まして、本来の自分にあるべきポテンシャルを引き出しまくるんです。こう言うと、プラス100の状態になってスーパーサイヤ人のようになると思う人も多いんだけど、サウナでいう“ととのう”は、自分をゼロベースに戻すこと。毎日の生活の中で、興奮していたらプラスにいくし、すごく落ち込んでいたらマイナスになったり眠くなるじゃないですか。嗅覚や聴覚、視覚といった五感を含めた自分のポテンシャルをニュートラルな状態に戻すことなんです」

松尾「クルマで言えば、ギアが入っていない状態。普段はバックに入っていたり五速に入っていたりするんだけど、サウナに入って“ととのう”とニュートラルになるんだよね」

秋山「だからサウナに入るとまた、ドライブでもバックでもどっちにも行けるようになる」

──ちなみに初めての人には、誰かが入り方を教えてくれるんですか?

松尾「いやいや、教えてくれない。サウナにインストラクターって今、日本に1人もいないの。だから俺と(秋山)大輔で、ただただ好きで周りに教えていたら、『ととのえ親方』と『サウナ師匠』って呼ばれるようになって(笑)」

秋山「じゃあ、その呼称もらっちゃおうみたいな」

松尾「もちろん僕ら以外にもサウナを教えられる人はいて。入り方を教えられた人が、また誰かに教えるじゃないですか。そうやってサウナー(※6)からサウナーに伝染している感じだね」
※6サウナー サウナを愛し、日常的に楽しんでいる愛好家のこと。
宮原「そういう意味では、最初に誰と入るかはめっちゃ大事。わかっている人に教えてもらうと、サウナの醍醐味をちゃんと知ることができるから」
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目指すは「水風呂の向こう側」にある“ととのい”

▲ サウナから出たらシャワーを浴びる。汗を流してから水風呂に入るのがマナー。
▲ 「ZEN VAGUE」の水風呂は1人用だから、好きな入り方をしてOK。
▲ 水風呂の温度が測れるよう、松尾さんと秋山さんはサウナ中もG-SHOCKを装着。ちなみに、この日は18℃と冷たすぎない水温。
秋山「実はサウナ自体は前菜みたいなもので、そのあとの冷たい水風呂に入るためにカラダをあっためることが目的なんです。そうして水風呂に入って出たところに、“水風呂の向こう側”の世界があるんだよね」

松尾「そう、そこに“ととのい”がある。外気浴の時に味わえる、リラックスできる新境地がね。みんな今トリコになっている要素はココにあると思う」

秋山「外気浴は、いわばメインディッシュですね」

松尾「サウナも水風呂も、1個1個見たらどっちも“死ぬコンテンツ”なんだよね(笑)。サウナに40分以上入っていると脱水で死んじゃうし、5℃くらいの水風呂に10分入ると低体温で死んじゃう。ただ両方に的確な長さで入って上がったあとが、めっちゃ気持ちいい。死ぬ死ぬ、助かった! 死ぬ死ぬ、助かった! っていう流れね(笑)」

秋山「結果、生きているっていいね! みたいな」

松尾「そう、助かった!は“ととのった!”なのかもしれない(笑)」

宮原「いや、ほんとそれは実感する。サウナ→水風呂からの休憩はすごく大事。外気浴する環境がなかったら、屋内の椅子に座る内気浴でもいいしね」
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外気浴後、脳内幸せホルモンの分泌がMAXに!

▲ 外気浴でくつろぐ3人の表情が、サウナ前より穏やかになっているのがわかる。右に見えるのが、さっきまで入っていたバレルサウナ。
──サウナから休憩まで、どれくらい時間をとったらいいですか?

秋山「比率としては、サウナ4、水風呂1、休憩5ぐらいがいいんじゃないかな」

宮原「僕はサウナ師匠(秋山さん)に、どのくらいサウナに入ったらいい?って聞いたら、『人によるので言えないんです。ただ、このあとの水風呂に60〜90秒は向き合えるぞ!っていう状態になったら出てください』って言われて」

秋山「サウナや水風呂に入る時間は、その人、その日のコンディションやどこの椅子に座るかでも、全然違う。サウナストーブに近い人のほうが当然暑いし、混雑状況によって、サウナも水風呂も温度が変わっちゃうしね」

松尾「僕はいつも出るのが早いの。汗腺が開くスピードが普通の人より早いから」

宮原「さすがプロ(笑)」

秋山「水風呂に自分が入るスペースが空いているか、そのタイミングの見極めも大事。例えばサウナ内のテレビで野球が流れていて、バッターボックスがツースリーの時は、その結果が出たあとって絶対に水風呂が埋まっちゃう。じゃあ結果を見ずに先に入ろうっていうジャッジが大切ですね」

松尾「あと水風呂でいえば、他人の羽衣(※7)を守ることも大事ね」
※7羽衣 サウナ後に水風呂に入って少し経つと生成される、肌の表面の薄くて暖かい膜。冷たさを感じなくなり、まるで羽衣を纏っているかのようなので、こう呼ばれる。
秋山「そう。羽衣は動くとすぐ取れるから。先客のいる水風呂にバシャバシャ入ってしまうと、それはもう人の服を剥がしているみたいになっちゃう」

宮原「汗をシャワーで流さずに、水風呂に入ってくる人もいるよね」

秋山「いるいる。老廃物で水が白くなっちゃうんだよね。そういうマナーは守ってほしいね」

松尾「そうね。まあ、難しく考えなくていいんですよ。サウナで『やらないでください』っていうことは貼り紙に書いてあるし、それだけ守っていればOK」

──“サウナ→水風呂→外気浴”を何セットやるのかも、人によって違いますか?

松尾「僕は、朝は1セットだけ。夜は3セットかな」

秋山「基本は3セットがいいよね。2セット目、3セット目とカラダが慣れるから、サウナに入る時間が長くなって、サウナ→水風呂→外気浴の振れ幅が大きく感じられるようになるんですよ。ちなみに『日本サウナ学会(※8)』が出したエビデンスにもあるんだけど、4セット目からは逆に疲れてくるっていう結果も出ているんです」
※8日本サウナ学会 サウナに関する研究を進め医学的効能を社会に発信。適切なサウナ利用に向けての啓蒙活動を行っている。
宮原「そうだね。3セットが、一番睡眠の質が高くなる」

松尾「サウナの効用についても、ちゃんと研究結果が出ていて。外気浴後には『セロトニン』という幸せを感じる脳内ホルモンが、めちゃくちゃ活発に出ていることがわかっているの。それからね、『サウナに入るとモテる』っていう説。これは、絶対だと思うんですよね」

以降、後編はコチラ

ZEN VAGUE

TEL/0467-81-4405
住所/神奈川県鎌倉市長谷 2-7-29
営業/9:00~21:00 無休(臨時休館あり)
※サウナは、10、12、14、16、18時スタートの2時間制 
料金/(サウナのみ)1500円(税込、レンタルバスタオル1枚・ミネラルウォーター付)、貸切利用(1~4名)2時間6000円(税込、1名追加+1500円税込、6名まで)※宿泊者(1名1泊ドミトリー4000円税込~)は、+500円(税込)
https://www.zenvague.com

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