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2025.10.13

ポーランドの魅力を発見! ミシュランシェフが一夜限りの饗宴

2012年の開店以降、13年連続でミシュランガイドに掲載中のポーランドのレストラン「Nolita」。同店のシェフ・ヤツェク・グロホヴィナ氏がポーランドの魅力を伝えるべく来日し、ミシュランガイド2つ星に輝く大阪の名店「Le Cime」の高田裕介シェフとともに、一夜限りの饗宴を開催しました。

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文/武田一希(LEON) 画像提供/ポーランド政府観光局、ドミニカ・ヤルガ(Polish Tourism Organisation, photo: Dominika Jaruga)

突然ですが、アナタはポーランドについて、どんなことを知っていますか? ワルシャワの歴史地区やクラクフの旧市街といった、中世の雰囲気を残す美しい街並み。広大な海岸線や砂丘、緑豊かな森林に平原、タトラ山脈などの山々などの雄大な自然。そして、日本と同じく四季折々に変化する景色。ヴィエリチカ岩塩坑やマルボルク城といった世界遺産も多く点在します。そうそう、ショパンの存在も忘れてはいけませんね。

そんな多様な魅力に溢れるポーランドに興味を抱く人々は多く、それは『EXPO 2025 大阪・関西万博』でのポーランドパビリオンで窺い知ることができました。“未来を切り拓く遺産”をテーマに、木材を基調にデザインされた外観は、ポーランドの創造性と革新性の波が広がることを表現。コンサートルームでは定期的にピアノのリサイタルが開催され、ショパンのピアノ曲を楽しむ人で溢れました。
左●高田裕介、右●シェフ・ヤツェク・グロホヴィナ
「Le Cime」の高田裕介シェフ(左)と、ポーランドのレストラン「Nolita」のシェフ・ヤツェク・グロホヴィナ氏(右)
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そんな万博での「ポーランド観光・スポーツの日」を機に、去る9月21日に開催されたのが、ポーランド料理の豊かな魅力を紹介する一夜限りの饗宴です。会場となったのは、ミシュランガイド2つ星に輝き、世界のベストレストラン50(2025年版)にも選ばれた大阪の名店「Le Cime」。同店を率いる高田裕介シェフとともに、腕を振るったのが、ポーランド人シェフ・ヤツェク・グロホヴィナ氏です。

ロンドンの名門ホテル「リッツ」で5年間研鑽を積んだのち、2つ星の「Le Gavroche」、1つ星の「Tom Aikens」、2つ星の「Capitol Hotel」など、世界的に名高いレストランでさらなる修行を重ね、2008年には英国王立料理芸術アカデミー主催の『Annual Awards of Excellence』を受賞。そして2011年にはパリの「ル・ブリストル」にて、国際美食アカデミーの晩餐会を任されるという栄誉にも輝いた実績を持ちます。

そして2012年に自らのレストラン「Nolita」をオープンすると、13年連続でミシュランガイドに掲載。ポーランドにおけるカジュアル・ファインダイニングの新しい方向性を切り開いた存在であり、その先駆者のひとりと評価されているのですね。
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そんなふたりのシェフが織りなすのは、ポーランドと日本を結ぶ美食の会。グロホヴィナシェフはポーランドの食材をベースにアジアの風味を取り込み、高田シェフは日本の食材からヨーロッパの技法を駆使して料理を創造。両者の料理が交互に供されるという、贅沢なひと時と相成りました。
最初のひと皿は、La Cimeのスペシャリテである『Boudin dog』。まるで芸術作品のような佇まいのソレは、サクッとした表面に対して中はフワッとしたボール状の料理で、ソーセージをほぐしたようなものにカレーを思わせるスパイスの効いた味わいです。
▲ 最初のひと皿は、La Cimeのスペシャリテである『Boudin dog』。まるで芸術作品のような佇まいのソレは、サクッとした表面に対して中はフワッとしたボール状の料理で、ソーセージをほぐしたようなものにカレーを思わせるスパイスの効いた味わいです。
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続く皿には、高田シェフをリスペクトするように、グロホヴィナシェフも丸みを帯びた形状の『Foie Gras Bonbon』をサーブ。味噌とハチミツが乗った金箔が包むのは、ポーランドでもよく食されるというフォアグラ。目にも舌にも贅を感じることができました。
▲ 続く皿には、高田シェフをリスペクトするように、グロホヴィナシェフも丸みを帯びた形状の『Foie Gras Bonbon』をサーブ。味噌とハチミツが乗った金箔が包むのは、ポーランドでもよく食されるというフォアグラ。目にも舌にも贅を感じることができました。
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ポーランドの魅力を発見! ミシュランシェフが一夜限りの饗宴
メインの肉料理はたっぷりと2皿。高田シェフからは、北海道産のラムを。ニシンと2年熟成させたポテトとともに。グロホヴィナシェフからは、ミルフィーユ状にした鹿肉。香り高いポルチーニとさっぱりとしたピクルスを付け合わせで。
▲ メインの肉料理はたっぷりと2皿。高田シェフからは、北海道産のラムを。ニシンと2年熟成させたポテトとともに。グロホヴィナシェフからは、ミルフィーユ状にした鹿肉。香り高いポルチーニとさっぱりとしたピクルスを付け合わせで。
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デザートは、黄桃とゲラニウムのゼリー。ポーランドで有名な花を最後に仕立てる粋な演出が心憎い。味はもちろん、目にも楽しいコース内容でありました。
▲ デザートは、黄桃とゲラニウムのゼリー。ポーランドで有名な花を最後に仕立てる粋な演出が心憎い。味はもちろん、目にも楽しいコース内容でありました。
さて、このようにポーランドは“食”という魅力ももっているんですね。実はポーランドには現在108軒のミシュランにセレクトされたレストランが存在。そのうち7軒が星付きであり、21軒がビブグルマンに認定されています(そのリストはこちら)。世界各国でグルメ観光が注目されるなか、ポーランドはまさに理想的な旅先です。

そんななかで豊かな食文化、多彩な郷土料理、自然を大切にした製法、伝統を守る生産者やシェフたちがポーランドならではの食の魅力を発信しています。スモークチーズ「オスツィペク」やハチミツ、焼き菓子「センカチ」など、地域ごとの特産品も、そこを訪れたくなる理由に。

さまざまな魅力が交差する国、ポーランド。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか? それでは、Do widzenia !

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