• TOP
  • GOURMET
  • 福岡に誕生した1日8席限定のフレンチは花とフルーツの食宴でした

2025.10.20

福岡に誕生した1日8席限定のフレンチは花とフルーツの食宴でした

フランスでミシュラン二つ星を6年連続で獲得した凄腕のシェフが、現地で培った技術と九州の食材を融合させ、福岡は春吉に8席限定のフレンチをオープンしたと聞きつけ、LEONの食いしん坊担当・堀川が一路、福岡へと飛び立ちました。

CREDIT :

文/堀川正毅(LEON)

つい食べ過ぎてしまう街、福岡。肉も魚も野菜もラーメンもうどんも、なんでも美味しいから、ランチをきっちり食べたのに、ディナーはフルコース、なんなら深夜にラーメンと、恐ろしいカロリー摂取となってしまう、怖い怖い街です。

そんな福岡に、これまた厄介(笑)なレストランがオープンしまして。聞けば、フランスでミシュラン二つ星を6年連続で獲得していた猛者が腕を振るうのだとか。それはぜひともお手合わせ頂かなければと先日、オープンしたてのお店にお邪魔してきました。
リュニック・ラボ
PAGE 2
福岡の薬院から歩いて10分強ほどのところにある中央区春吉は、福岡にご縁がある御仁なら馴染みの土地かもしれません。福岡っ子たちの遊び場として一世を風靡した「HOTEL IL PALAZZO(ホテル イル・パラッツォ)」(2年前に大規模改修済み)があるところでして、その敷地内に誕生した「リュニック・ラボ」という名のフレンチレストランが今回の目的地です。

先述した通り、1日8席限定のレストランで、シェフはミシュラン獲得シェフ、濵野雅文さん。東京「ラ・ロシェル」で8年半の修行を経て、フランスの複数のレストランで修行をし、Saint-Amour Bellevueでオーナーシェフとして独立をし、そこで6年連続ミシュラン二つ星を獲得したという、スターシェフなんです。
エントランスから視界に飛び込んでくる店内。優しい白色が印象的な空間です。
▲ エントランスから視界に飛び込んでくる店内。優しい白色が印象的な空間です。
PAGE 3
シェフの濵野雅文さん。福岡県糸島市のトマト農家に生まれた生粋の福岡人。ただ、海外での生活が長かったので現在は浦島太郎状態なんだとか。
▲ シェフの濵野雅文さん。福岡県糸島市のトマト農家に生まれた生粋の福岡人。ただ、海外での生活が長かったので現在は浦島太郎状態なんだとか。
そんな彼が手掛けるのが、全11皿のコース「Menu L’Unique(ムニュ・リュニック)」。最大の特徴は、彼の代名詞とも言える、すべての料理にフルーツを取り入れるという点。それは時にピューレだったり、ソースだったりと、姿を変えて登場するんです。例えば……
PAGE 4
[パイナップル] 燕/オマール。オマール海老をパイナップルのコンポートのタブレ、ビネガーを用いたパイナップルシャンティーを組み合わせた一品。ラップ状になっているので食べやすいのも◎。
▲ [パイナップル] 燕/オマール。オマール海老をパイナップルのコンポートのタブレ、ビネガーを用いたパイナップルシャンティーを組み合わせた一品。ラップ状になっているので食べやすいのも◎。
[無花果] 里芋/フォアグラ フォアグラの一品。イチジクのキャラメリゼと赤ワイン煮込み、そこに黒トリュフをたっぷりかけて。イチジクの葉のオイルの味わいは新感覚。
▲ [無花果] 里芋/フォアグラ。フォアグラの一品。イチジクのキャラメリゼと赤ワイン煮込み、そこに黒トリュフをたっぷりかけて。イチジクの葉のオイルの味わいは新感覚。
PAGE 5
[林檎] 木の子/仔鳩。フランス・ラカン産の孔鳩のモモ肉と胸肉のロースト。ジビエではなく飼育したものだそう。リンゴのコンポートが絶品。
▲ [林檎] 木の子/仔鳩。フランス・ラカン産の孔鳩のモモ肉と胸肉のロースト。ジビエではなく飼育したものだそう。リンゴのコンポートが絶品。
[洋梨] アーモンド/ホワイトチョコレート。スペシャリテ。牛乳のアイスに温かいパッションフルーツのソースをまわしかけることで、ホワイトチョコレートのドームが溶けていくという演出つき。甘すぎず美味。
▲ [洋梨] アーモンド/ホワイトチョコレート。スペシャリテ。牛乳のアイスに温かいパッションフルーツのソースをまわしかけることで、ホワイトチョコレートのドームが溶けていくという演出つき。甘すぎず美味。
PAGE 6
などなど。食した感想は、11品を3時間でと聞いた時はなかなかの品数と所要時間に怯んだものですが、実際は、フルーツや野菜をふんだんに使用しているということもあり、無理なく最後まで美味しくいただけました。また、厨房とカウンター席が隣接しており、シェフたちの一挙手一投足がまるでシアターのように展開され、時にシェフとの会話を楽しめたりと、3時間という時間が長く感じなかったというのが正直な感想です。フルコースのフレンチは重くて長い、そんな先入観をもって臨んでしまったことをここでお詫び申し上げます。

3時間を飽きさせないという意味で、レストランのある空間にもたくさんの工夫がありました。天高6メートルの白一色の空間はもともとはチャペルで、リノベーションして生まれたものなのだそう。空間デザインを手掛けたのは、スイスに拠点を置き、世界的に活躍する「アトリエ・オイ」。九州での施工事例はなく、また、レストランのデザイン自体も初だったそうです。

カウンターの席に座り天井を見上げると、巨大な照明のシェードが吊られているのですが、実はそれは花びらの形をしているなど、知っておくとお隣りの彼女に教えてあげられちゃう小ネタが満載なんですね。
PAGE 7
高い天井から吊られている巨大な花びら、は照明でした。暖かい光が小気味いい。
▲ 高い天井から吊られている巨大な花びら、は照明でした。暖かい光が小気味いい。
滞在時間を心地よくしてくれる仕掛けが満載の「リュニック・ラボ」。ぜひとも彼女とふたり、お洒落して足を運んでいただけたらと思う次第です。居酒屋でいただく鯖も、深夜に吸い寄せられてしまう豚骨ラーメンも捨てがたいところではありますが、シェフの料理を堪能するためにも、次回またお邪魔する際はよそ見はせず、リュニック・ラボ単独指名で臨みたいと思う次第です。
リュニック・ラボ

■ リュニック・ラボ

住所/福岡県中央区春吉3-13-1(HOTEL IL PALAZZO敷地内)
営業時間/ランチ12:00〜、ディナー18:00〜(各回約3時間)
料金/コース「メニュー リュニック(11皿)」2万7500円(税込・サ別)
※ペアリングサービスあり(フランスワイン:1万3200円、九州ワイン9900円)
HP/http://lunique-labo.jp

こちらの記事もオススメです

PAGE 8

登録無料! 買えるLEONの最新ニュースとイベント情報がメールで届く! 公式メルマガ

登録無料! 買えるLEONの最新ニュースとイベント情報がメールで届く! 公式メルマガ

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう

Web LEONの最新ニュースをお届けします。

SPECIAL

    おすすめの記事

      SERIES:連載

      READ MORE

      買えるLEON

        福岡に誕生した1日8席限定のフレンチは花とフルーツの食宴でした | グルメ | LEON レオン オフィシャルWebサイト