極上ステーキ＆創作フレンチにもバッチリ合う！ 日本酒の守備範囲の広さ
▲ 火入れをしない生原酒「innocent」シリーズは、日本酒ビギナーの女性にもオススメ。
近年プレステージの高い銘柄が次々と人気を博すなど、いま、日本酒を取り巻くイメージは大きく変わろうとしています。男女のコミュニケーションツールとしてもさらに認知度を高めていきそうな気運を、岩手県・雫石に本社を置く「菊の司酒造」の取材を通じて感じ取れました（前編はコチラ）。今回は、同社が運営する盛岡市きってのファインレストラン「炭火焼ステーキ 天元」のフレンチと和をミックスさせたコース料理と、「菊の司酒造」の個性豊かな日本酒とのペアリングを通じて、日本酒のさらなる可能性をお伝えしてまいります。
▲ 艶っぽい雰囲気の「炭火焼ステーキ 天元」のバーカウンター 。
ステーキとフレンチ……とくれば、合うお酒はワインが王道。ですが、ワインと同様に原料や仕込みの仕方によって種類が豊富なうえ、温度によって味わいが変わる日本酒も、A5ランクの和牛やクリーミーな洋食とも互いの旨味を高め合うことができるのです。
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▲ 「菊の司酒造250周年限定記念酒」 × 「北海道産雲丹のババロア」
例えば、酒米の王様・山田錦を限界まで精米して作り上げたドライな純米大吟醸「菊の司酒造250周年限定記念酒」。一本一本手書きが施されたラベルも特別感満載なコチラを、「天元」の名物メニュー「北海道産雲丹のババロア」に合わせてみました。
まず雲丹とキャビア、そしてババロアを口に含んでから通称「250」をクッとひと口。すると、海産物のグリタミン酸と日本酒に含まれるイノシン酸が混ざり合い、口内で旨味が一気に爆発します。同時にキャビアの塩味、「250」の輪郭が際立ち、互いの相性の良さを実感できるペアリングです。
まず雲丹とキャビア、そしてババロアを口に含んでから通称「250」をクッとひと口。すると、海産物のグリタミン酸と日本酒に含まれるイノシン酸が混ざり合い、口内で旨味が一気に爆発します。同時にキャビアの塩味、「250」の輪郭が際立ち、互いの相性の良さを実感できるペアリングです。
▲ 「純米大吟醸 七福神38（サンパチ）」×「山田町産真牡蠣の自家製スモーク 雫石産カブ＆盛岡市飯岡産柿のマリネ」
一般的に精米歩合が低い日本酒ほど、スッキリとして雑味がなく、コクと複雑味が増すと言いますが、山田錦の酒米を精米歩合38%まで磨き上げた「純米大吟醸 七福神38（サンパチ）」も豊潤な風味とドライさが特徴的。コチラを冷やでスモークした牡蠣と柿やカブのマリネの一品と合わせてみると……お料理のフランボワーズビネガーの甘酸っぱさとも相まって、お酒のふくよかさがいっそう際立ちます。
最後には海の香りがほのかに残り、口福の余韻に浸れるペアリングです。
最後には海の香りがほのかに残り、口福の余韻に浸れるペアリングです。
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▲ 「純米酒 こごめゆき」×「洋野町産真鱈白子のムニエル」
一方、精米歩合60%の「純米酒 こごめゆき」はこっくりとしたお米自体の風味が傑出しており、いわゆる“ザ・日本酒”な一本。やや黄色味がかった色合いも熟成度合いを物語ります。
パルメザンチーズとトリュフ、カリフラワーのソースにムニエルされた白子という濃厚な旨味が詰まった一品に合わせても決して負けることなく、各素材の個性を引き立てくれます。日本酒は洋食にも合う、ということを証明してくれるペアリングです。
パルメザンチーズとトリュフ、カリフラワーのソースにムニエルされた白子という濃厚な旨味が詰まった一品に合わせても決して負けることなく、各素材の個性を引き立てくれます。日本酒は洋食にも合う、ということを証明してくれるペアリングです。
▲ 「純米大吟醸 てづくり七福神 和心伝匠」×「宮古市産アンコウのロースト」
そして、「純米大吟醸 てづくり七福神 和心伝匠」は、丁寧に仕込まれた鑑評会出品酒を原酒のまま詰めた極上の一本。スッキリとした飲み口の食中酒として古くから長く愛されてきたコチラを、アンコウのローストと里芋のムニエルに合わせてみると、まず白身魚の脂味をサッパリと整えてくれることが分かります。
さらに、白ワインソースに含まれるオニオンのコクを引き立たせる効果も。素材同士の旨味を上手く調和してくれる組み合わせと言えましょう。
さらに、白ワインソースに含まれるオニオンのコクを引き立たせる効果も。素材同士の旨味を上手く調和してくれる組み合わせと言えましょう。
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ワインにも負けない絶妙なペアリングが実現
▲ 「純米大吟醸 菊の司 結の香仕込み」×「岩手県産雫石牛ヒレグリルー和風おろし出しー」
コース後半には、「天元」自慢のお肉料理とのペアリングが待っていました。「岩手県産雫石牛ヒレグリル ー和風おろし出しー」は、随一の人気メニュー。A5ランクの雫石産牛ヒレ肉に含まれるイノシン酸、出汁のグルタミン酸の旨味成分を大根おろしがスッキリとまとめてくれる……そんな旨味を掛け合わせた一品を口に含み、「純米大吟醸 菊の司 結の香仕込み」をクイッとひと口。すると、酒米・結の香の華やかでフルーティな味わいとお料理の滋味深さが見事に調和し、口福の極みに！
「純米大吟醸 菊の司 結の香仕込み」は国内外の鑑評会でも評価が高く、2022年には女性が選ぶ女性のための「フェミナリーズ世界ワインコンテスト」でGOLDを獲得した逸品なので、彼女とのデート呑み用にもオススメです。
「純米大吟醸 菊の司 結の香仕込み」は国内外の鑑評会でも評価が高く、2022年には女性が選ぶ女性のための「フェミナリーズ世界ワインコンテスト」でGOLDを獲得した逸品なので、彼女とのデート呑み用にもオススメです。
▲ 「純米大吟醸 七福神38（サンパチ）」×「山形県産最上牛A5ランプのロースト 雫石町産野菜添え」
そして、この日のメインディッシュとして登場した山形県産最上牛A5ランプのローストには、前菜では冷やだった「純米大吟醸 七福神38（サンパチ）」を常温で合わせて。米の旨味と香りが強く立ち、“箱入り牛”とも言われるノーストレスの環境で育てられた最上牛のジューシーな脂身や赤ワインソースともマッチ。肉と米の相性の良さ、温度によって味わいに変化が生じる日本酒の醍醐味を堪能できるペアリングです。
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▲ 「菊の司 心星」×「山形県産最上牛A5炭火焼きステーキ（ヒレ、ランプ、ロース） 雫石町産焼き野菜」
まだまだお肉に合う日本酒が続きます。世界最大規模のワイン品評会「IWC」でゴールドを受賞、かつ「岩手県トロフィー」も獲得した「菊の司 心星」は、芳しいフルーティな香りと口当たりなめらかな飲み心地が特徴的の純米大吟醸。岩手県産の酒米「ぎんおとめ」を使用し、複数の酵母をブレンドして丁寧に発酵させた名作は、常温で山形県産最上牛A5炭火焼きステーキとペアリングしました。
「天元」が得意とする炭火で香ばしく焼き上げた肉の旨味を、シャープできれいめな味わいの「新星」がサッパリと整えてくれます。塩、フレッシュなわさびとのハーモニーも楽しんで。
「天元」が得意とする炭火で香ばしく焼き上げた肉の旨味を、シャープできれいめな味わいの「新星」がサッパリと整えてくれます。塩、フレッシュなわさびとのハーモニーも楽しんで。
▲ 「大吟醸 菊の司 ヴィンテージ」×「金柑のコンポート」
日本酒はさらにデザートとの相性も良いのです。2006年度産の長期熟成大吟醸酒はカラメルのように香ばしくスウィートな味わいで、金柑の甘酸っぱさやクリームのもったり感を整えてくれます。芳潤でフルーティな風味ゆえ、食後のデザート酒にも最適かと。
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フランスでは星付きレストランがコースにロゼの代わりに日本酒を組み入れるなど、海外ではその実力はすでに証明済み。昨今はコチラの「天元」をはじめ国内のファインレストランも、和食以外のジャンルで日本酒の魅力を広めています。その深淵なる日本酒の世界に、気になるあのコをぜひエスコートしてみてはいかがでしょうか？
■ 炭火焼ステーキ 天元
住所／岩手県盛岡市大通１-9-10 レインボービル3F
営業時間／月〜土曜17:00〜23:00（L.O.22:00）
定休／日曜・祝日
予約・お問い合わせ／TEL019-625-2911
● ステーキコース1万5000円（税込み）、他コースあり
詳細はコチラ
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