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2025.12.21

日産の「新型ルークス」はサイズを超えた魅力に溢れていました!

常々コンパクトサイズカーへの愛を語ってきた筆者。久しぶりに試乗したのは日産「新型ルークス」。その魅力とは!?

BY :

文/岡崎宏司(自動車ジャーナリスト)
CREDIT :

イラスト/溝呂木 陽

岡崎宏司の「クルマ備忘録」連載 第273回

日産「新型ルークス」、、気に入りました!

イラスト 溝呂木 陽 日産 新型ルークス

久しぶりに新型車の試乗会に出かけた。軽乗用車だったが、昔から親しいエンジニアからの直接のお誘いだったので、「面白いクルマかもしれないぞ!」と思い、参加を決めた。


予想は「アタリ!」で、ルックスも乗り味も走り味も気に入った。それも「かなり!」。


ということで、早速、「お気に入りのご報告」に筆を進めることにしよう。


まず気に入ったのは「デザイン」。外装内装ともに、ひと目で気に入った。ハイトワゴンは、今や軽の標準形態であり、人によっては「他のハイトワゴンと特に変わりはないんじゃない!?」というかもしれない。

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でも、僕の目には「軽の枠を超えた魅力的なデザイン」に見えた。というと、斬新なデザイン、飛んだデザイン、、、といったイメージを思い浮かべる人も少なくないだろう。


たしかに、一瞥しただけでは、当たり前のハイトワゴンに見えるかもしれない。、、だが、そんな人でも、しばし後には「ちょっと待てよ⁉」となるように僕は思っている。


つまり「当たり前に見えるけど、当たり前じゃない、、」といった、なにか不思議な感覚に捉われるのではないかと感じられるのだ。


で、、「なぜなんだろう」と思い、目を凝らし、あれこれ考えながら眺め始めると、「ちょっと違うな!」というところに次々気付くのではないか。


フロントピラーは立ち気味、、だが、細めのABピラーと他のピラーの配置とデザイン、そして、真横から見ると、後方に向かって少し競り上がっているルーフラインとベルトライン等々との調和の良さで、ネガティブな要素にはまったくなっていない。


特にリアピラーの造形、リアウィンドゥとその下部を独立させたようなデザインも、他にない個性と魅力をもたらしている。

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ボディ側面パネルの調和の取れた造形も、いい感じの立体感と厚み感をもたらし、「軽らしからぬ」存在感の一因になっている。


日産はルークスのデザインを「かどまる四角」と表現しているが、「言い得て妙!」だ。「なるほど‼」と、僕は深く頷いてしまった。


ルークスには、大きく分けて、普及モデルと上級モデルがあるが、エンジンの違いと装備の違いは除いて、僕個人としては、普及モデルの「さり気ないカッコよさ」に、かなり惹かれている。


なので、インプレッションの報告も、普及モデルを中心に進めてゆく。


まずは、キャビンの印象だが、、ここでもまた「あれっ⁉」となる。そう、、イメージとして染みついた「低価格クラスの軽乗用車感」がほとんど感じられないのだ。


フロントスクリーンは立っていて、その分ルーフ前端部は前に伸び、加えて少し膨らむように競り上がっている。つまり、前方視界の広がりだけでなく、頭上空間の広がりにも、かなりのプラスをもたらしている。

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加えてピラーが細くなり角度も立っている。なので、フロントサイドの視界が広がり、右左折時の安心感も増している。


ダッシュボード周りも機能優先のデザインだが、メーターディスプレイとセンターディスプレイの一体化によって、上級車に乗っているかのような感覚を覚える。でも、「もの欲し気的な印象」はない。それがいい!


加えてGoogleが搭載されているのも軽初。スマホを繋ぎ、アカウントを同期すればスマホ登録情報も反映される。これはうれしい。


ドライビングポジションも自然で、気になるようなところはなかった。加えて、シートのデキがまたいい。


特に、シートバックはいい。優し気な感触なのだが、背骨を中心に背筋をしっかり支えてくれる。クッションもまた同様に、さり気なく正しい運転姿勢をキープしてくれる。


後席も広くて快適だ。身長164cmと小柄な僕だが、僕が4人乗るとしたら、後席では、足を伸ばそうが、膝を組もうが、、どんな姿勢でも、余裕綽々で受け容れてくれる。シートの座り心地もいい。

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「さり気なく」といえば、ステアリングもアクセルもブレーキも、走り始めてすぐ馴染んでしまった。みな自然で違和感がない。


今回の試乗はほとんど街中で、高速道路はほんの少し走っただけ。なので、街走りを中心にしたインプレションに集約するが、「運転しやすく、ラクチンだった!」と、まずは報告する。


外観感覚的にも、キャビン空間感覚的にも「軽らしからぬゆとり感」を感じさせられたことはすでに触れたが、走りの感覚にもまた同様な印象を受けた。


エンジンは直列3気筒の659ccで、NAとターボの2種ある。NAは52ps / 6,1kgm、ターボは64ps / 10.8kgmを引き出している。


基本車重は2WDで960kgと重めだが、街走り中心の試乗では、それがハンディと感じることはなかった。アクセルペダルの形状、バネ感、ストローク感なども調和がよく、自然に、気持ちよく操作できる。


普及モデルのノンターボエンジンは、上記のように目立つところはない。だが、発進時の瞬発力はあり、CVTとの調和もよく取れているので、街走りは軽快にこなす。

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もちろんターボモデルの方が、ずっと力強いし速くもある。が、高速道路をよく走る、山坂をよく走る、、といった使い方をするような人でもない限り、僕は「ノンターボ、なかなかいいですよ!」とお勧めする。


静粛性も「軽としてはなかなかの仕上がり」と言える。とくに、街を流しているようなときの静粛性には、躊躇せずに○をつける。


ロードノイズも「いいね!」とまではいえないものの、「いいんじゃないの!」とは言える。僕にはそう感じられた。


僕が唯一気になったのは排気音。音量、音質ともに、「ここがもう少し頑張れたら、ほとんど注文つけるところはなかったのに、、」と、ちょっぴり残念だった。


乗り心地も良かった。「リアの動きにもう少しゆったり感があれば、、」といった印象はあったものの、舗装の繋ぎ目などでも、角の立った粗い感触は出なかったし、ショックが不快な音を引き出すこともなかった。


ハンドリングは「自然な感触」と「自然な身のこなし」といった表現がいちばん馴染むように思う。

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スポーティな身のこなしでもないし、ダルで重苦しい身のこなしをするでもない。普通に乗って、普通に走って、何事もなく目的地に着いてしまう、、そんな表現が良さそうだ。


上記したように、今回の試乗は街を流れに乗って普通に走ることがほとんどだった。なので、スポーツ派の求めるような方向のインプレッションにはほとんど触れていない。


「それでは岡崎宏司のインプレらしくないよ!」と言われてしまいそうだ。いや、多分、そう感じる方も少なくないだろう。でも、たまには「NA普及モデルの街走りがいいよ!」という話があってもいいだろう。


ちなみに、この記事では「普及モデル」と「上級モデル」という大雑把な区別しかしていないが、いろいろなモデルが用意されていることは言うまでもない。


NAとターボ、2WDと4WD、軽装備モデルと重装備モデル、、、その組み合わせは多岐に亘る。当然、その分、価格にも大きな幅があり、ざっとだが、下は約167万円から、上は約236万円の開きがある。

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僕が、盛んに「オススメ」めいたことを言っているのは、約174万円のモデルだ。


オプションも多く揃えられているが、僕が特にほしいのはいろいろな運転支援装備。


軽初の「インテリジェント アラウンド モニター」(移動物検知 3Dビュー機能付)は、僕自身まだ試してはいないものの、4つのカメラ情報を元に、様々な角度からの映像を立体的に表示できる機能が、安全性確保に大いに貢献してくれることは間違いないだろう。


インテリジェント エマージェンシー ブレーキ、後側方衝突防止支援システム、後側方車両検知警報、後退時車両検知警報、、等々も用意されている。


こうした運転支援システムは、高齢者等、身体機能の低下したドライバーには、とくに大きなサポート効果を発揮してくれるはずだ。


当然、若いドライバーの「うっかりミス」が引き起こす事故にも、同じことが言える。

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新型ルークスのデキはなかなかのものだ。単にカッコが良くなったとか、性能が上がったとか、装備が立派になったとかいったことではなく、いろいろな意味での「質」が引き上げられている。


いわば「真面目なモデルチェンジ」とでもいえばいいのか、、、僕はそんな印象を受けたわけだが、果たして皆さまがどんな印象を受けるのか。答えが出るのが楽しみだ。

岡崎宏司(自動車ジャーナリスト)
1940年生まれ。本名は「ひろし」だが、ペンネームは「こうじ」と読む。青山学院大学を経て、日本大学芸術学部放送学科卒業。放送作家を志すも好きな自動車から離れられず自動車ジャーナリストに。メーカーの車両開発やデザイン等のアドバイザー、省庁の各種委員を歴任。自動車ジャーナリストの岡崎五朗氏は長男。

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