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2018.06.21

高級腕時計がいま変化している!? 新ラグジュアリーってなんだ?

今年のバーゼルワールドは、出展ブランドの減少、期間の短縮など開催前からただならぬ情報が伝わってきました。しかし現地に赴くと、それは危惧にすぎず、不沈艦隊バーゼルは改革の荒海に出帆したといえるでしょう。

CREDIT :

写真/小林孝至(イタルスタジオ) 取材・文/柴田 充

2018年7月号より
フラン高や輸出環境の悪化により、2015年をピークに停滞を続けるスイス時計産業。加えて変化するライフスタイルに応じたスマートウォッチなど強力なライバルの台頭も看過できません。そしてビッグフェア自体も過渡期を迎えています。これは時計だけでなく、ファッションウイークやモーターショーも同様で、盛況に格差が生まれています。
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バーゼルワールドは、スイスの産業見本市を前身に、昨年100周年を迎えた世界最大級の時計と宝飾の展示会。変革期にあっても、会場は優雅な賑わいに満ちていました。
バーゼルワールドが向き合っているのはそうした時代なのです。とはいえラグジュアリーマーケットが以前にも増して活況なのは周知のとおりで、会場でも魅力的な新作が盛りだくさんでした。むしろいま必要なのは、ラグジュアリーを再定義し、ゼロポイントを定めること。そこで今回は、新作を俯瞰し、「クラシック」&「モダン」の横軸と「スポーツ」&「ドレス」の縦軸というラグジュアリーの直交座標を設定しました。この視座に立った時、それは審美眼の原点となり、次世代のベクトルが明確化します。それでは、下の座標チャートを基に、新作時計の潮流と魅力を分析してみましょう。

【ラグジュアリーを分類する座標チャート】

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座標軸に据えたのは、時計の旬なカテゴリーである「スポーツ」と「ドレス」、そして「クラシック」と「モダン」。これは多様化する時計を分類するだけでなく、ファッションスタイルとも通じ合います。
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Category 01 「スポーツ×モダン 」

◆ ウブロ 

時計の常識を超えたハイテクタフネス

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「ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ 3Dカーボン」手巻き、3Dカーボンファイバーケース(45㎜)、ラバーストラップ。世界限定200本。11月発売予定。858万円(予価)/ウブロ
香箱を通常の水平位置から垂直方向に収めることで7連搭載したこちら。その動力をヘリカルギアで伝達し、約14日間のパワーリザーブを実現しました。ケース素材の3Dカーボンは、USミリタリーが権利を所有しており、時計では初の採用。ストラップ含めてわずか90gという軽量を誇ります。

Category 02 「ドレス×モダン」

◆ ブルガリ 

極薄の様式美を換骨奪胎した美学

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「オクト フィニッシモ」自動巻き、18KRGケース(40㎜)×ブレスレット。発売中。457万円/ブルガリ(ブルガリ ジャパン)
昨年のチタンに続き、フィニッシモにRGヴァージョンが加わりました。世界最薄の自動巻きムーブメントを搭載し、わずか5.15㎜の極薄ケースを実現。RGにサンドブラスト加工を施し、ギラつきを抑えることで、ローマの遺跡を彷彿とさせるぬくもりある色と風合いに仕上げています。
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Category 03 「スポーツ×クラシック」

◆ ゼニス 

大空への夢が蘇るレガシーパイロット

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「パイロット タイプ20 エクストラ スペシャル」自動巻き、ブロンズケース(40㎜)、オイリーヌバックレザーストラップ。10気圧防水。8月発売予定。64万円(予価)/ゼニス
ゼニスのパイロットウォッチの歴史は、1909年にルイ・ブレリオが英仏海峡の横断飛行で使用したことから始まります。ヴィンテージデザインを受け継ぎつつ、現代的な40㎜径とブロンズケース、ブルー文字盤を組み合わせました。三拍子揃ったスタイルはミリタリーファッションにもなじみます。

Category 04 「ドレス×クラシック」

◆ パテック フィリップ 

RGに縁取られた美しき新古典主義

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「ゴールデン・エリプス 5738」自動巻き、18KRGケース(39.5×34.5㎜)、アリゲーターストラップ。今秋発売予定。336万円(予価)/パテック フィリップ(パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター)
誕生から半世紀を迎え、ブランドの現行モデルではカラトラバに次ぐロングセラーを誇る「ゴールデン・エリプス」。これを記念するコレクション史上最艶モデルは、黄金分割比からなるケースの美しさはそのままに、漆黒ダイヤルが男のエレガンスを引き締めます。

■ お問い合わせ

ウブロ 03-3263-9566
ゼニス 03-5524-6420
パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター 03-3255-8109
ブルガリ ジャパン 03-6362-0100

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