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2020.11.08

featuring 長瀬次英

「腕時計は、自分のストーリーの一部」敏腕マーケターの時計選びとは

日本ロレアルやインスタグラム・ジャパンといった有名企業で実績を残し、“日本初のCDO”としても脚光を浴びる長瀬次英さん。デジタル社会の申し子は、「忙しい時ほど時間に追われないライフスタイルが大切」と語ります。そんな注目を集める敏腕マーケターが手に入れた腕時計とは?

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写真/干田哲平 文/長谷川 剛(TABLEROCK) 

「初心を思い返す時に、身に付ける腕時計がある」

“日本初のCDO(チーフ・デジタル・オフィサー)”といった肩書きで知られる長瀬次英さん。CDOとはつまり、企業内外のデータを活用したストラテジーの立案や、データに基づく新たなイノベーションを指揮するエグゼクティブのこと。

長瀬さんは、日本ロレアルやインスタグラム・ジャパンなどの外資系企業でCDOを務め、2018年にはエグザイルの所属で知られるLDHに入社。現在は自身の会社のCEOを務める傍ら、複数会社のCSOや社外取締役を務めるパラレルワーカーです。

そんな異才のマーケターは、その経歴から“デジタル系”と思われがちですが、実は仕事時間を含めライフスタイルそのものは意外にアナログ的だと語ります。
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「時間の経過を肌感覚で把握しておきたいんです」

「そもそも時計をあまり付けてないかもしれません(笑)。というのも、時間の経過を肌感覚で把握しておきたいと願うから。忙しい時など時計があると、ついつい見てしまいます。そうするとスケジュールが詰まっている時などは、“え? もうこんな時間!”と時間に追われることになりがちです。

でも、一日のスケジュールをしっかり頭の中に刻み込み、“あと○時間でチェックを終えて、それから○時までに確約を取ろう”など、時計を見ずに行なえるようになれば、自分で時間をマネジメントできるようになるのです。若い頃に極めて忙しい時期があり、“仕事に追われるのではなく、仕事を追うようにしていこう”と決めて、時計に頼らないスタイルとなったのです」

とはいえ、いくつかの愛用時計を所持している長瀬さん。デジタル界のアナログ系エグゼクティブが選んだのは、一体どんな時計なのか。非常に興味深いものがあります。
▲ フランク ミュラーのクロノグラフは、銀座のショップで購入したもの。20本だけの日本限定モデルであり、長瀬さんが手に入れたのは20/9の刻印を持つモデル。インスタグラム・ジャパンに勤めている時、センスの良さで知られる直属の上司からこの時計を絶賛されたことも、思い出深いストーリーのひとつ。
「さきほども話したとおり、時刻確認のために時計を付けることはほとんどありません。しかし、自分を構築するストーリーのひとつとして、他の洋服やアイテムと同じ感覚で購入することがあります」

なかでも象徴的なのが、フランク・ミュラーの「ラウンド」コレクションのクロノグラフ。こちらは数年前にショップを訪れたとき、特別な限定モデルがあると聞いて興味を強くもったもの。

「当時は、徐々に人前に出ることが増え、ジャケットなどを羽織るシーンが多くなったタイミングでもあったので、大人の時計がひとつ必要だと感じていた時期でした」
聞けばこのモデルは、フランク ミュラー氏が自身の原点に立ち返って手掛けた復刻版であり、20本だけの限定品とのこと。

「僕自分、仕事がハードな時など、モチベーションを高めたい時は、初心を思い返すようにしているので、そこにフランク ミュラー氏と共通のストーリーを感じました。それに、このモデルの裏ぶたには、“20/9”というナンバリングが刻印されているんです。その数が自分の名前の“ツグ(29)”に通じるということが、最終的な決定打となりました(笑)」
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「“出会い”という、時計がもたらすストーリーを重視しています」

フランク ミュラーはここぞという日の専用機として、長く愛用している長瀬さん。もうひとつファッション感覚で楽しむ時計も所有しているといいます。それがルイ・ヴィトンの「タンブール ホライゾン」。
▲ アクセサリーのひとつとして購入した、ルイ・ヴィトンのタンブール ホライゾン。ひとつずつ買い集めたチェンジャブルベルトだが、今では6本をコレクションするまでに。コーディネートによって付け替えているとのことで、しっかりと色柄がセグメントされています。
「世間的に僕という存在は、やはりデジタルの文脈で見られることが多いんです。もちろん、デジタル関係のイベントで人前に立つこともあるし、CDOという肩書きを持ちながら“スマートウォッチを知らない”というのもアレなので、学ぶつもりで一本買いました。当時もすでにいろいろ選択肢はありましたが、自分が一番好きなブランドのものが良いと考え、ルイ・ヴィトンに決めたのです。

僕は出張が多く、旅先での着こなしもアレコレこだわるほう。だから、旅をテーマとするヴィトンのアイテムには、共感する部分が非常に多いのです。なかでもタンブール・ホライゾンの良いところは、ファッショナブルなチェンジャブルベルトを多彩に取り揃えているところ。

“あの着こなしにもこの着こなしにも”と買い足していくうちに、もう6本も集めてしまいました(笑)。スマートウォッチの利点はフェイスを自在に変えられるところ。ちょっと派手だったりデコラティブなデザインに変えておくと、会話のフックにもなります。そういった出会いもまた、時計がもたらす大切なストーリーだと考えています」

日々良いものに囲まれて過ごしている長瀬さん。しかし、ブランドマニアかというとさにあらず。自分にとって真に必要なものとは何かを考え、チョイスしていると語ります。
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▲ G-SHOCKもルイ・ヴィトンのスマートウォッチも、分け隔てなく付けこなすのが長瀬さん流。なかでもG-SHOCKはスポーティでアクティブな雰囲気がお気に入りといいます。
「あとは、値段が高いから安いからという理由でアイテムを選ぶことはありません。手に入れる必然性があり、尚かつ自分のストーリーに繋がっていくものだけを選んでいるつもりです。そういう意味で、G-SHOCKは象徴的なアイテム。以前に若い子が家に遊びに来たとき、クリアストラップのG-SHOCKを付けていたんです。純粋に“イケてるな”と感じて撲も早速真似して買ってみたんです。

そしたらそんな僕を見て、“そういう買い方ができるところ、実に長瀬さんらしい”と逆に褒められまして(笑)。単純に高額な時計だからリスペクトされる時代ではもうないんだ、ということを改めて学ばされました。そういう意味ではこのG-SHOCKも、しっかり僕のなかでストーリーのある時計となっています」

● 長瀬 次英 (ながせ・つぐひで)

1976年、京都府生まれ。マーケター、経営コンサルタント、俳優/モデル。インスタグラム・ジャパン初代日本事業代表責任者、日本ロレアル初CDO(チーフ・デジタル・オフィサー)、LDH JAPAN CDO等を歴任。PENCIL&PAPER.COM㈱ とVisionary Solutions㈱ を設立しCEOに就任。他アパレルブランドCEOやコンサル会社のCSO、社外取締役や顧問業を平行して務めるパラレルワーカー。「AdTech Tokyo」登壇スピーカーで、2017年、2018年2年連続1位受賞。「Forbes Japan」でカリスマ経営者の一人として称された。
写真は2020年8月29日発売予定の新著『マーケティング・ビッグバン インフルエンスは「熱量」で起こす』(CCCメディアハウス)

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