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2025.08.18

ファッションクリエイター:高田朋佳

ヴィンテージウォッチで装いを洒脱に魅せるワザを実演!

時計は単なるステイタスアイテムにあらず。装いにしっかり生かしてこそお洒落上手と言えるのです。時計を使ったスタイルアップ術とは一体どういうものかを、達人が実際のコーディネートを交えてレクチャーします。

BY :

文/長谷川 剛
CREDIT :

写真/高橋啓大(Table Rock)  編集/長谷川 剛(Table Rock Script)

ヴィンテージ時計で仕上げる“濃いめ”な紺ブレスタイル

正統派トラッドをベースにしつつもワイルドな男らしさを匂わせる高田さんのブレザースタイル。ブルーを基調としており、爽やかな印象も兼備します。
▲ 正統派トラッドをベースにしつつもワイルドな男らしさを匂わせる高田さんのブレザースタイル。ブルーを基調としており、爽やかな印象も兼備します。
大人であればそれなりに良い時計を持っているのは当たり前。そして上級者はその時計を巧みに使いこなすと言います。そう、良い時計をただの自慢のためだけに所有するのでは、あまりにもったいないと言うもの。今回は大人の定番、テーラードジャケットの装いにヴィンテージウォッチを取り入れ、着こなしを自分らしく楽しんでいる洒落者をご紹介いたします。
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ファッションクリエイターの高田朋佳さんは、自身のWebショップを手掛けることに加え、数々の大手ブランドとコラボレーションを打ち出す気鋭の服飾達人。また、インスタグラム等のSNSではドレスを交えたカジュアルスタイルなど、男らしく精悍なコーディネートを披露し、多くのフォロワーを獲得しています。

高田さんが着用しているネイビーブレザーは、自身が手掛けるブランド、WEARLNESSのオーダーメイド。ワイドラペルのダブルブレステッドであり、非常に濃いダンディズムを感じさせる仕上がりです。中に着たシャンブレーシャツにはカラーピンを用い、夏らしいニットタイとの合わせながら、引き締まった品格を演出しています。
ブレザー12万6500円(※オーダー価格)、シャツ3万3000円/ともにWEARLNESS、パンツ3万7400円/ベルウィッチ(すべてWEARLNESS) その他のアイテム・私物
▲ ブレザー12万6500円(※オーダー価格)、シャツ3万3000円/ともにWEARLNESS、パンツ3万7400円/ベルウィッチ(すべてWEARLNESS) その他のアイテム・私物
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「ドレスに関しては英国調が自分の基本です。ただし、着こなす場合はどこかにアメリカンなテイストを混ぜ込みアレンジをしています。今回のコーディネートで言えば、シャンブレーシャツもそうですが、このホワイトパンツもひとつのポイントです」
ベルウィッチのホワイトパンツはやや太めシルエット。コーディネートに男らしい安定感をもたらします。
▲ ベルウィッチのホワイトパンツはやや太めシルエット。コーディネートに男らしい安定感をもたらします。
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ネイビーブレザーの装いにホワイトパンツの合わせはトラッドスタイルの常套手段。しかし高田さんは正統派ドレス系というよりも、米国的なチノパンツの要素をもつ一本をチョイス。やや太めのシルエットはミリタリー・チノに通じる逞しさを感じさせるもの。ブレザーのワイドラペルと相まって、装い全体に堂々とした力強さが生まれています。
ネイティブアメリカンジュエリーは、若いころから高田さんが親しむアクセサリー。お洒落アイテムを超えて“人生の相棒”といった存在です。
▲ ネイティブアメリカンジュエリーは、若いころから高田さんが親しむアクセサリー。お洒落アイテムを超えて“人生の相棒”といった存在です。
また、高田さんらしさを添えるポイントとして、ネイティブアメリカンアクセサリー使いのテクは見逃せません。ベルトやリングにバングルといった小物たちにより、野性的な男性美が静かに引き立てられているのです。そんなブレザースタイルに合わせた時計がIWCのヴィンテージウォッチ。灼けた文字盤がただならぬ風格を放つ一本です。
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プンターレ付きのベルトもアメリカンなデザイン。小物も合わせて色の統一感が取れています。
▲ プンターレ付きのベルトもアメリカンなデザイン。小物も合わせて色の統一感が取れています。
「これは数年前に、PR業務を請け負っていたヴィンテージ時計ショップにて手に入れたもの。それまでは誰もが知る有名ブランドの時計を付けていました。しかし、あまりにブランドが目に付く時計は、装いのバランスを崩しかねないと感じるようになったのです。

時計として良いプロダクトでありながら、パッと見では判別しにくい、アノニマスな一本を探してたどり着いたのが、このヴィンテージIWCです。文字盤が味わい出まくっているところも個人的にはイイ感じ(笑)。ドレススタイルに合わせることで、適度なハズしになると考えます」
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ヴィンテージ時計店で購入した自動巻きのIWC。筆記体ロゴや砲弾型のインデックス。それにパールドットのミニッツカウンターなどから、1960年代製と思われるモデルです。
▲ ヴィンテージ時計店で購入した自動巻きのIWC。筆記体ロゴや砲弾型のインデックス。それにパールドットのミニッツカウンターなどから、1960年代製と思われるモデルです。
確かに、細かい筆記体ロゴに、細身インデックスのモデルは、相当の通でもない限り遠くからでは判別できないもの。文字盤の灼けもどこか鉱物のような表情であり、腕元に味わいを添える効果を感じます。

2色のナトーバンドは腰ベルトのバックルカラーともマッチしており、統一性も十分。全体的には控えめでありながら、強い個性を感じるこなれたウォッチスタイルになっています。

硬派なモノトーンスタイルにスキを与えるヴィンテージ“角金”の妙

そして、高田さんにおけるジャケットスタイルのアナザーバージョンがこちら。グレーのヘリンボーンジャケットを軸とするカジュアルなジーンズスタイルです。ポイントは色使いをモノトーンに絞っているところ。これによりカジュアルでありながら、ピリッと引き締まったルックスです。
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モノトーンでまとめたジャケットスタイルは、モダンクラシックな印象。ジャケット6万5890円/GOOVI(SUIT SQUARE) 、Tシャツ1万6500円/WEARLNESS、ジーンズ3万5200円/アーク(ともにWEARLNESS) その他のアイテム・私物
▲ モノトーンでまとめたジャケットスタイルは、モダンクラシックな印象。ジャケット6万5890円/GOOVI(SUIT SQUARE) 、Tシャツ1万6500円/WEARLNESS、ジーンズ3万5200円/アーク(ともにWEARLNESS) その他のアイテム・私物
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「少し夜のシーンを意識した遊びのカジュアルスタイルです。ジャケットは僕がデザイナーを務めるGOOVIの4ボタンダブルブレステッド。身ごろの打ち合わせがそこまで深くないので、フロントを開けて気軽に着流すことも可能です。ジーンズはアークという国内ブランドのブラックタイプ。股上は深めであり、やや太めのシルエットが安定感をもたらします」

ポイントとなるのはゴールド使い。渋みのあるモノトーンスタイルに、温かみとリッチな雰囲気を併せ持つゴールドアクセを取り入れ、硬質なダークスタイルに男性的な色気を添えています。
ネックレスは小振りのチャームを重ねて楽しむ高田さん。羅針盤風のデザインから馬蹄モチーフ、サンダーバード、そしてコルノなどが連なります。
▲ ネックレスは小振りのチャームを重ねて楽しむ高田さん。羅針盤風のデザインから馬蹄モチーフ、サンダーバード、そしてコルノなどが連なります。
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「ネックレスはあまり大振りのものは選びません。着けていて煩わしさのない、小振りのチャームが好きなんです。ジェントルマンズ ジュエリーのサンダイヤルをメインに、複数のチャームを重ね付けしています。また、こういった着こなしの場合には、アクセに合わせて眼鏡や腰ベルトのバックルも、ゴールドを選びます」

男子の渋味溢れる装いに合わせた時計は、これまたヴィンテージ。いわゆる1940年代の“角金”時計ですが、非常にレアタイプ。文字盤に西洋発祥の社会結社マーク入りのハミルトンは、少しミステリアスな雰囲気です。風変わりなユニークダイヤルが、装いにある種の奥行きを持たせています。
トノー型にも見える1940年代製の“角金”ハミルトン。オールアラビアのインデックスは、古式の味わいを残したフォントに注目。コンパスと三角定規、それに「G」マークにまつわるストーリーが、謎めきを深めます。
▲ トノー型にも見える1940年代製の“角金”ハミルトン。オールアラビアのインデックスは、古式の味わいを残したフォントに注目。コンパスと三角定規、それに「G」マークにまつわるストーリーが、謎めきを深めます。
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「簡単に言うと、着こなしにおける遊びのポイントです(笑)。オフタイムを楽しむアクセサリーのひとつとして、個性的な時計を探して出会いました。ミッドセンチュリー的なクラシックの要素と、ちょっといわく付きな感じのバランスが、気に入っているんです」

確かに、豪華なゴールドウォッチ等でスタイルアップを意識するのもひとつの手。しかし遊びのエッジを効かせた時計ならば、周囲を威圧することなく茶目っ気あるスタイルが打ち出せます。硬派でダンディな雰囲気を持つ高田さんとの相乗効果もあって、大人の余裕を感じさせるスタイルに仕上がっています。

そして、足元にも抜かりのないのが高田流。基本的にはトラッドスタイルをベースとしながら、この装いの足元にはサンローランのブーツをチョイス。先端のモードブランドならではのシャープなラインが足元をセクシーに見せ、モノトーンスタイルに艶を添えています。
最初のブレザースタイルでは英国のタッセルスリッポンを選んだ高田さん。しかしこのスタイルに合わせたのはサンローラン。クラシックとモードをシーンによって巧みに使い分けます。
▲ 最初のブレザースタイルでは英国のタッセルスリッポンを選んだ高田さん。しかしこのスタイルに合わせたのはサンローラン。クラシックとモードをシーンによって巧みに使い分けます。
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遠目で見ると定番の組み合わせのようにも見えるこのモノクロ・ジャケットスタイル。ただしすべてにおいて計算され尽くされているのです。服飾マスターゆえの洗練されたこだわりは、ぜひマネしたいところです!
高田朋佳 (ファッションクリエイター)

● 高田朋佳 (ファッションクリエイター)

日本屈指のセレクトショップ、ビームスのスタッフを経て2019年に独立。現在は自身のWebショップ「WEARLNESS」を運営しつつ、大手アパレルブランドとも複数コラボを手掛ける。個人にて発信するインスタグラムも多くのフォロワー数を誇る。

※掲載商品はすべて税込み価格です

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