2019.09.01
【まとめ】正しい時計マニュアル
高級時計といえども、未来永劫使えるという訳ではございません。ほとんどの修理依頼は断らずに受けてくれる凄腕の時計師、八重洲で時計修理会社・ゼンマイワークスを運営する佐藤 努(さとう・つとむ)さんにメンテナンスから扱い方までお話を伺いました。
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イラスト/林田秀一 文/長谷川 剛(04)
正しい時計の扱い方とは?
業者も駆け込むプロのメンテナンス術とは?
今回お話を伺ったのは、八重洲で時計修理会社・ゼンマイワークスを運営する佐藤 努(さとう・つとむ)さん。一新時計で修理部門の責任者のキャリアを持ち、2014年に独立。
スイス大御所メーカー直伝のリペア・メンテナンスのノウハウは、本邦屈指のもので、ほとんどの修理依頼は断らずに受けてくれる凄腕の時計師です。
もちろん、修理内容によっては多少高額になる場合はあります。コストと気持ちの問題から修理を諦めたり、他社を検討されたりするケースもありますが、弊社に持ち込まれるお客様はコストを覚悟していらっしゃる方がほとんどです。
── それほど真の時計愛好家から信頼を寄せられているというわけですね。ゼンマイワークスの技術のベースは、スイスの老舗ブランドのノウハウだとか。
佐藤 はい。ウチが行なう修理やオーバーホールの代金は、他と比べて安くはありませんが、機械式時計は繊細なバランスの上に成り立っている精密機械。注油工程ひとつ取っても、機体の個性や経年変化などの具合を見ながら適切な処理を加えつつ行なうため、作業内容も実は一律ではありません。それゆえ、きちんとしたサービスを行なうには時間がかかりますし、その分代金にも影響することは知っておいていただきたいです。
専門店でも、メンテナンス費用にバラツキがあるのはなぜか?
佐藤 昨今はコストを気にされる方も多いのでしょう。コストカットに注力しているショップも多く見受けられます。もちろん、高い=良い、安い=悪いとは一概には言えませんし、お客様にとってリーズナブルなメンテナンスは確かなメリットです。
とはいえ、コストカットのみを追求した結果、修理が行き届かない場合もあります。コスト面以外にも、業界内には「時計を壊すのは時計屋」(=間違った修理によって時計を壊す時計師もいる)という言葉もありますし、確かな知識と経験を備えた、信頼の置ける修理店を見つけるのが重要でしょう。
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プロが伝授。正しい高級時計の扱い方、知ってますか?
今回は特時計初心者に多い、よくある勘違いについて、同社代表取締役の佐藤 努(さとう・つとむ)さんに話を聞きました。
● Point 01
機能付き時計は、操作ミスに注意
また、クロノグラフを動かしっぱなしにして故障させてしまうケースも稀にあります。機構のスタート/ストップを制御するクラッチに種類があり、水平クラッチでは故障の原因になったり、精度に影響を与えたりするため、動かしっぱなしはオススメしません」
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