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2025.08.10

ローマの粋を纏う、「アナンタラ・パラッツォ・ナイアディ・ローマ・ホテル」

誰しもが一度は見たことがあるであろう名作映画『ローマの休日』。オードリー・ヘプバーン演じるアン王女が最初に立ち寄る場所、共和国広場に構えるホテルが「アナンタラ・パラッツォ・ナイアディ・ローマ・ホテル」です。今回、こちらのホテルを編集部が取材してきました。

CREDIT :

文/津坂泰輔(LEON)

ローマの粋を纏う、「アナンタラ・パラッツォ・ナイアディ・ローマ・ホテル」
オヤジさんなら一度は見たことがあるであろう映画『ローマの休日』。そこで最初にオードリー・ヘプバーン演じるアン王女が立ち寄るのが共和国広場。特徴的な噴水があり、その後にグレゴリー・ペックが演じる新聞記者ジョー・ブラッドレイに出会います。

そう、言わば『ローマの休日』スタートの場所でもあるのです。その共和国広場の目の前に建っているのが今回、ご紹介するホテル「アナンタラ・パラッツォ・ナイアディ・ローマ・ホテル」です。

古代ローマの遺跡の上に建つホテル

「この床、紀元300年ごろの石なんです」

ホテルに訪れて、まずスタッフが案内してくれたのが地下でした。そして前述の言葉を伝えて、スタッフが指さしたのが足元のガラス越しに見える遺跡。かのディオクレティアヌス帝が建設を命じたという古代ローマ帝国の大浴場がこのホテルの地下に眠っているんです。しかも麗なモザイクやアーチが当時のまま。ちなみにこの大浴場ですが13ヘクタールもあり、当時は3000人も収容できたとか。
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そんな感動を味わい、チェックインしに1階に戻ると視界を包むのは一変してクラシカルな華やぎ。共和国広場のナイアディの泉を正面に臨むファサードは、19世紀の威厳を漂わせながら、現代の洗練も見事に融合しています。
チェックイン後に案内されたのは、プレミアム・ルーム。天井が高く、自然光の入り方までもが“ローマ的な余白”を感じさせてくれます。梁がむき出しになっているのですが、これも1705年にできたものだとか。
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どこもかしこも歴史を感じるホテルで、インテリアも決して華美ではないながら木製デスクの表情、真鍮のランプ、ベルベットのアームチェア。どれもが「使うほどに馴染む」ことを前提に設えられており、この歴史に相応しいものばかり。

そしてテラスへ出ると、共和国広場のナイアディの泉の噴水がライトアップされ、ローマの街がまるで映画のセットのように見渡せます。手すりに片肘をかけ、グラスを片手にその光景を眺めていると映画の中にいるようです。
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そして旅の疲れを癒すものとして“究極のリセット”といえば、やはりスパですよね? このホテルの「Anantara Spa」は、重厚な石壁と木の温もりが調和した空間が特徴で足を踏み入れた瞬間、喧騒がすっと遠のいていきます。

今回私が選んだのは、男性専用に設計されたトリートメント「Gladiators Luxury Facial(グラディエーターズ・ラグジュアリー・フェイシャル)」。

まずは、肌質に応じてAHAかBHA酸による角質ケアで、肌の表面に蓄積した疲れやくすみを丁寧にオフ。続いて、ミネラルをたっぷり含んだマスクで肌に栄養を補給。仕上げには深層保湿で肌にハリと艶を与え、旅行前よりも輝きのあるフェイスへと整えてくれます。
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もちろん、イタリアですから「食」もおすすめです。ここのホテルにはコンセプトのまったく違う3つのレストランが構えています。

まずひとつがルーフトップにあるレストラン&バー「SEEN by Olivier」。パノラマビューが広がるテラス席は、ナイアディ広場とローマの夜景を独り占めする特等席。ほんのり灯るアンバーの照明と、グリーンが配されたラグジュアリーな空間には、どこか遊び心がくすぐられます。

料理は、ポルトガル出身のスターシェフ、オリヴィエ・デ・コスタが手がける多国籍料理。シーフードを中心にどこか日本や東南アジアを感じさせてくれるエスニック料理を提供してくれます。
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そしてもうひとつのレストランがグラウンドフロアの「INEO」。こちらは「SEEN by Olivier」のカジュアルな雰囲気から一転して、洗練された空気感が特徴です。黒を基調とした空間に、金とアンバーのライティング。目の前で丁寧に仕上げられる料理は、まるで芸術作品のよう。

食事はシェフのエロス・デ・アゴスティニスが、ローマ人としてのルーツを軸に、自らの世界旅行経験、エキゾチックな香水やスパイスからインスピレーションを得て、魅惑の風味を五感で感じさせてくれ、その味はミシュランの星を獲得するほど。

ウェイティングバーがあるので、食後はこちらに移動してゆっくり最後の1杯を楽しむこともできます。
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最後のひとつがモーニングで利用できる2階の「ラ・フォンターナ」。店内に入った瞬間、まず耳に届くのはピアノのやわらかな音。なんとここでは朝からピアノの生演奏があり、その音をBGMに、ゆっくりとビュッフェが楽しめます。

1皿1皿が美しく配置されたカウンターには、イタリア産の生ハム数種、チーズ、焼きたてのクロワッサンやブリオッシュ、カラフルなフルーツが並び、さらにはお寿司まで!

シェフがオススメしてくれたのがリコッタチーズとハチミツのコンビネーション。ほんのり温かみのあるフレッシュリコッタに、とろりとハチミツを垂らして口に運ぶと自然と頬がゆるんでしまう美味しさ。これで僕は大きくなったと笑いながらお腹を摩っていました。

ドリンクも選りすぐり。カプチーノや搾りたてのオレンジジュースはもちろんのこと、スプマンテやワインもあり、朝から寿司シャンならぬ、寿司スプマンテが楽しめちゃいます。

テーブルに座り、噴水越しに街の通勤風景を眺めていると、まるで時がゆっくり流れているかのように感じられます。朝から急かされることがない。それがこのホテルで過ごす“ラグジュアリーな朝”といえます。
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永遠の都ローマで過ごしたこの時間は、ただの“ホテルステイ”じゃありませんでした。街の空気、噴水の音、朝のスプマンテ──そう、本当の意味で“ローマの休日”でした。ちなみにホテル以外での楽しみ方は次の回でご紹介いたしますので、お待ちください。
ローマの粋を纏う、「アナンタラ・パラッツォ・ナイアディ・ローマ・ホテル」

■ アナンタラ・パラッツォ・ナイアディ・ローマ・ホテル

住所/Piazza della Repubblica, 48-49, 00185 Roma, Itália
HP/https://www.anantara.com/ja

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