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2019.09.18

ミスコン受賞の常連国は、美人を国策として育成していた!?

整った顔立ちに抜群のプロポーション、世界の美女が集うミスコンの中でも圧倒的に強い国があります。いま、どこが美女の産地なのか、なぜ、美女は世界の一部に固まるのか。その秘密に迫りました。

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文/平井敦貴(LEON.JP)

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昨年ラスベガスにて開催された「ミス・ユニバース」のウェルカムイベント。まさに世界の美人が一堂に会した1ショット。(Taku Sanada / Shutterstock.com)

ミスコン優勝者の最多国とは?

美人の定義は多々あれど、「世界の美人」と聞いて最初にイメージするのは国際的なミス・コンテストではないでしょうか。整った顔立ちに抜群のプロポーション、ポーズを決めて笑顔を見せる彼女たちの姿は、見ているだけでため息が出るものです。

さて、そんなミスコンにおいて、圧倒的な優勝回数を誇る国があるのをご存知でしょうか。

気になるその国は、南米の国ベネズエラ。

世界3大ミスコンと呼ばれる大会だけを見ても、その数は他を圧倒しています。「ミス・ユニバース」の優勝者数はアメリカに次ぐ7名、「ミス・インターナショナル」では世界トップの7名、「ミス・ワールド」でも世界トップの6名の受賞者を輩出する、ミスコン優勝の常連国なんですね。それではなぜ、ベネズエラにはそんなに美人が多くいるのでしょうか?

その答えは、ベネズエラは国策として美人を育成しているからなんです。
「ミス・ユニバース」の2009年の優勝者ステファニア・フェルナンデスさん。(Jerry'n LV / Shutterstock.com)
「ミス・ユニバース」2009年の優勝者、ベネズエラ出身のステファニア・フェルナンデスさん。(Jerry'n LV / Shutterstock.com)

ベネズエラは国策で美人育成

かつてスペインの植民地だったベネズエラには元々、カリブ人やアラワク人といった先住民が住んでいました。しかし植民地時代に白人との混血が進み、さらに第二次大戦後には欧米からの移住者がドッと増えたことで多人種国家となっていったのです。

そんな中、1950年代に、主にヨーロッパからの観光客誘致のためにベネズエラ政府が打ち出したのは、なんと「美人の育成」という政策でした。

政府は国立のモデル養成学校やエステ学校を設立し、さらには国が主催する小中学校のミスコンの開催など、徹底して国民美人化教育を行っていったのです。

この直球的な考えは見事に花開き、以後、国際的なミスコンを総ナメ、ベネズエラ=美人の国という認識が世界中に浸透していったのです。

実際に日本人の目線で見ても、健康的な小麦色の肌や黒髪など親しみやすい要素が多く、さらにどことなく白人的な顔立ちのベネズエラ美人は、特に魅力的に映るのではないでしょうか。
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中南米の国々は美女揃い?

ベネズエラ同様、見た目の特徴で言えば、プエルト・リコやコロンビアといった中南米の国々も健康的な肉体美をもった混血美人を多く輩出しています。
「ミス・ユニバース」の2006年の優勝者、プエルト・リコ出身のスレイカ・リベラさん。(mosista / Shutterstock.com)
「ミス・ユニバース」2006年の優勝者、プエルト・リコ出身のスレイカ・リベラさん。(mosista / Shutterstock.com)
写真左:「ミス・ユニバース」の2015年の優勝者、コロンビア出身のパウリーナ・ベガさん。
写真左:「ミス・ユニバース」2015年の優勝者、コロンビア出身のパウリーナ・ベガさん。
ミスコンの優勝回数こそベネズエラに及びませんが、ラテンアメリカの先住民と白人種との混血である「メスティーソ」と呼ばれる彼女たちは、現在、そのエキゾチックな魅力で世界を席巻しているのです。多様化する現代において、混血の進んだこれらの地域からは、今後も美人が多く輩出されることでしょう。

そのようなわけで、ベネズエラ、プエルト・リコ、コロンビア、これらの中南米・カリブ海周辺の地域は、まさに「美人の産地」と言って間違いはないかもしれませんね。

やっぱり北欧は美人の一大産地だった?

同じく国際的なミスコンの常連国で言うと、北欧ではスウェーデンが突出しています(世界3大ミスコンの優勝者数は合計6人)。
スウェーデン人の少女のスナップ写真。ブロンドヘアにブルーアイズ、高い鼻がその特徴。
スウェーデン人の少女のスナップ写真。ブロンドヘアにブルーアイズ、高い鼻がその特徴。
スウェーデン人の見た目の特徴は、透き通るような白い肌にブロンドヘア、青い大きな目と高い鼻、スラリとした長身に長い手足……と、まさにモデルのような要素ばかり。実際に首都ストックホルムは欧州一の美人の町とも言われています。
スウェーデン人女性のポートレート。目鼻立ちの整った顔立ちが印象的。
スウェーデン人女性のポートレート。目鼻立ちの整った顔立ちが印象的。
まるでCGのように写真映えをするスウェーデン人の容姿は、日本人からすると、もはや同じ人間とは思えません。実際に、「ファイナルファンタジー」や「バイオハザード」といった日本発の3DCGのゲームキャラクターにおいても、ヒロイン役には金髪や碧眼といった、北欧美人の要素が多く取り入れられています。つまり、かつてはシンデレラの絵本から、現代ではゲームのCGキャラクターまで、日本人の「憧れ」の要素がそこには詰まっているのかもしれません。

ちなみにですが、雪国という土地柄のためか、スウェーデン人の女性はシャイでおしとやかな性格が多いのだそう。こういった内面的な特徴も、日本人にとっては好感の持てる要素ではないでしょうか。
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北欧の仲間入りをしたバルト3国も美人大国?

エストニア・ラトビア・リトアニアのバルト3国はこれまで「東欧」という括りだったのですが、2017年、国連の定義によって「北欧」の仲間入りを果たしました。実はこのバルト3国も現在、美人の産地として注目を集めています。

バルト3国と一括りに言いますが、それぞれ言語体系の異なる民族で構成された国家です。最も北に位置するエストニアはスウェーデンなどのスカンジナビア半島の影響を受け、その下のラトビアはロシア系の移民が多く混血も進んでいます。また南端のリトアニアはポーランドに隣接しているため、いわゆるスラブ系の要素が強いという特徴を持ちます。
エストニア人女性のスナップ写真。バルト海に隣接するためスカンジナビア半島の美人に近い容姿を持ちます。
エストニア人女性のスナップ写真。バルト海に隣接するためスカンジナビア半島の美人に近い容姿を持ちます。
世界一の美人国家との呼び声も高い、ラトビア人女性。髪の色はブロンドで、くっきりとした目鼻立ちが特徴の美人です。
世界一の美人国家との呼び声も高い、ラトビア人女性。髪の色はブロンドで、くっきりとした目鼻立ちが特徴の美人です。
リトアニア人女性のスナップ。エストニアやラトビアに比べるとスラブ的な要素がやや強く、東欧の人種に近づいていきます。透き通るような肌をした美人です。
リトアニア人女性のスナップ。エストニアやラトビアに比べるとスラブ的な要素がやや強く、東欧の人種に近づいていきます。透き通るような肌をした美人です。
改めて見比べてみると、北欧諸国の中でも微妙な違いがあるのがわかってきます。特にラトビアは、金髪に碧眼という北欧的な要素とロシア美人的な要素が組み合わさり、「世界一の美人国家」と呼ばれるのにふさわしい美しさを持ちます。いずれにせよ、スウェーデン、エストニア、ラトビア、リトアニアと、バルト海を挟んだ北欧一帯が、ブロンドヘアの美人産地であることは疑いようがないことでしょう。

余談ですが、ラトビアは男女比率が女性100人に対して男性84人と、世界で最も男性の割合が低い国だそう。つまり美女の過剰供給状態(?)にあるのだとか。北欧美人に興味のある方はぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
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アジアの美人はどこにいる?

さて、これまで中南米、北欧と見てきましたが、アジアにおける美人の産地はどこになるのでしょうか? 世界3大ミスコンの受賞者数でみると、実はフィリピンが合計9名と、多くの受賞者を輩出しているのが分かります。
フィリピン人女性のポートレート。褐色の肌にくっきりとした目、小顔でスラッとしたスタイルがその特徴となります。
フィリピン人女性のポートレート。褐色の肌にくっきりとした目、小顔でスラッとしたスタイルがその特徴となります。
日本にもフィリピン出身の方が多く暮らしているので、その見た目の特徴はイメージしやすいかもしれません。アジア人の中でもフィリピン人女性はスラッとして手足が長く、スタイルが良いのが特徴です。また、くっきりとした目に長いまつげ、大きめの口が小さな顔の中にバランス良く収まっているので、日本人から見てもハッとする美人が多いのではないでしょうか。実はその容姿の秘密はフィリピンが辿ってきた歴史的な経緯にあるそうなんです。

イスラム、スペイン、アメリカの要素が入った混血

歴史的に見てみると、フィリピンは様々な人種によって混血が進んだことがわかります。14世紀後半にはイスラム文化が流入し、大航海時代である1521年にはスペイン艦隊を率いるマゼランがセブ島に到達。以後、スペインによる統治が進み、1571年にマニラ市を植民地首府としたことから、実質的にフィリピン全土がスペイン領となりました。その後、19世紀末になるとスペインからの独立の機運が高まり、その独立を支援したアメリカが、今度は代わって支配するようになったのです。第二次大戦中に日本によって解放されますが、戦後は再びアメリカの影響力下に置かれます。

このように、様々な人種によって混血が進んだ結果、フィリピン特有の美人が生まれていったのです。
「ミス・インターナショナル」の2016年の優勝者、フィリピン出身のカイリー・バーゾサさん。(mosista / Shutterstock.com)
「ミス・インターナショナル」の2016年の優勝者、フィリピン出身のカイリー・バーゾサさん。(mosista / Shutterstock.com)

美意識が高く「ミス・アース」の開催国にも

また、見た目だけでなく美意識が高いのもフィリピン人女性の特徴です。スペイン人の血がラテンの気質をもたらしているのか、明るく陽気で人前でも物怖じしない国民性は、みなさんも知るところでしょう。

ちなみにフィリピンでは町内会レベルでミスコンが開催され、小さな頃から多くの人がミスコンに興味をもったり参加をしたりしています。また、先ほどの世界3大ミスコンに、2001年からフィリピンで始まった「ミス・アース」を加え、世界4大ミスコンと言われることもしばしば。フィリピンはミスコン文化の盛んな地域になっているんですね。

基本的に親日で、英語が公用語となっているためコミュニケーションも取りやすいフィリピン人。明るくおおらかなので、親しみやすさとセクシーさを兼ね備えた美人がお好きな方は、まずは一度、フィリピンを訪れてみてはいかがでしょうか。

美人の基準とは?

さて、これまでミスコンを軸に美人の産地をたどってきましたが、そもそもミスコンにはどのような「審査基準」があるのでしょうか。実は国際的な大会には、こんな共通の基準があるんです。

それは、外見の美しさだけでなく、知性や人間性などの内面も重視されるということ。

そう。あくまで外見の美しさというのは美人の一つの要素でしかないのです。ベネズエラやスウェーデンやフィリピンは決して大国ではなく、むしろ大国の影響を大きく受けてきた国々です。しかしながら、その中でひたむきに美意識を高め、世界に羽ばたく女性を多く輩出してきたことは特筆すべきことでしょう。

多様化が進む日本でも、今後、そんな知性や人間性を含めた意味での美意識を高め、世界に飛び立つ美人が多く生まれてくることに期待したいですね。

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