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2017.11.16

「ミス・ワールド」日本代表女優、田中道子さんの「美人論」とは?

日本と世界では「美しさ」の基準はどう違うのか? 女優の田中道子さんに「ミス・ワールド」コンテストでの貴重な経験を伺いました。

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文/松永尚久
写真/古渓一道
「美人」について多角的に考えてみようという今回の特集。本日は、世界三大美女コンテストと呼ばれる「ミス・ワールド」の日本代表に選出された経歴をもつ正真正銘の「美人」、田中道子さんの登場です。

最近は演技の世界へと活動の場を広げ、さらなる飛躍を遂げようとしている田中さんですが、コンテストの際は、世界と日本の「美人」観の違いや、本当の美しさとは何かなど、さまざまな場面で考えさせられたそうです。その貴重な体験についてお話を伺いました。

美しさとは「外見」ではなく「考え方」によって生まれるもの

──田中さんは、ミス・ワールド2013において日本代表に選出。そこで、多くの各国を代表する女性たちと、美しさを競い合ってきた訳ですが、日本と世界の美意識の違いを感じることはありましたか?

「はい。かなり違いましたね。ミス・ワールドに出場する前も、少しモデルのような仕事はさせていただいていましたが、普通の女子大生だったので、いきなり世界の舞台に立たされた感じでした。その経験を通して感じたのは、『美しさ』というものを他人と比べてはいけないということ。

出場者は、ひとりひとりが自分に自信をもっているんですが、何が他の人より秀でているとか、争うことはしないんです。みんな異なる魅力があって、それをどう多くの人に主張して認めてもらうか、ということだけに集中しています。それを体験して、『美しさ』とは外見ではなく『考え方』によって生まれるものだと気付かされましたね」

──日本人は、まず外見に目がいってしまう人が多いですからね。

「私もそうでした。以前は、雑誌に出てくるような色白でおしとやかで清楚な女性が『美人』という固定観念しかもっていませんでしたので。だから私も、本当は地黒で髪の毛のクセが強いんですけど、それを隠してお仕事をさせていただいたことも多く、そこに違和感をもっていたんです。このまま続けていたら、自分らしさが失われるのでは、と思って。

でも、ミス・ワールドに出場することができて、違和感は徐々になくなっていったんですよ。地黒だろうと『それがあなたらしくて美しい!』と評価されるのですから。日本では、型にはまっていた考え方しかもっていなかったんだなって、気づきました」

コンテストでは平手打ちが飛び交う修羅場も目撃して

──でも逆に、世界とは異なる日本独特の「美意識」の良さに気づく部分もあったのではないでしょうか?

「はい。ミス・ワールドは選考のために、出場者全員で共同生活をしながら、レッスンを重ねていくのですが、みんな練習終了後は、ゴミを散らかしたままで、自分の部屋へと戻っていくんです。これは美しくないなと思い、私が周囲の人に『後片付けをして帰ろう』と提案してゴミ拾いをしている姿を、スタッフの方々はちゃんと見ていたらしく、そこは大きく評価していただきましたね。

また、コンテストで周囲と争おうと意気込んでやってくる人が集結した環境なので自己主張がぶつかり合い、共同生活中はいざこざの連続。平手打ちが飛び交うほどの修羅場も目撃しました(笑)。でも、ちょっと相手の立場になって物事を考えたらそういうことって起こらないのに、と思って私は冷静に対応していたのです。そういう気遣いや発想って、日本人しかもっていない『美徳』なのかなって感じました」

──その経験を踏まえて、昨年からは本格的に女優として活動をスタートさせました。

「ミス・ワールド終了後、しばらくモデルの活動を続けたんですけど、せっかくの経験が活かしきれないと思い、等身大の自分をきちんと評価される場所を探した結果、女優さんの道を選ぶことを決意しました。モデルの頃は、実は私相当な偏食なのですが、それを隠し通さなくてはいけなかったんです。でも、女優さんのお仕事を始めさせていただき、この話をしたら面白がってくださる方が多くいらっしゃって。内面もちゃんと認めていただいているんだな、と思いましたね」

自分の“ダメな部分”は“できること”で補えばいい

──食事はゼリーやサプリメントが中心で、水分はほとんどカフェオレで摂るという生活ですよね。ネットで随分騒がれていますが(笑)。

「そうなんです(苦笑)。規則正しい食生活よりも、このほうが毎日ハッピーな気分でいられるので、いいのかなって。でも、TV番組に出演した際、お医者さんに『このままの生活を続けたら、お仕事ができない身体になる』と言われたので、さすがに少しは改善しようかなって(笑)」

──でも、自分がハッピーでいられるモノをもつことって大切ですよね。

「人間って、誰しもが完璧じゃないと思うんです。どこかに“ダメな部分”が必ずあって、それは他の“できること”で補えばいい。完璧を追求しようとすると、逆にそれがプレッシャーになってしまい、せっかくもっている『美しさ』まで失ってしまう気がします。実際、肌荒れがひどかった時期があって、様々な美容液とか試してみたのですが逆に調子が悪くなってしまい、気にしなくなった途端に治ったこともあったので」

──今後も、周囲の意見に惑わされることなく、ご自身のペースで「美しさ」そして演技の道を進んでいく訳ですね。

「はい(笑)。最近は、ひとりでお酒を飲みに行くのが大好きでなんです。そこで同様にひとりで飲んでいる男性に声をかけてみたりとか(笑)。最初は警戒されるんですけど、徐々に打ち解けていって、最後にはご馳走してくださる人も多いんですよね。私、クルマやバイクが好きなので、そういう話をすると盛り上がるので(笑)。いろんな人のお話を聞いて、これからの演技に役立てていきたいと思っています」

──2018年にはNHK大河ドラマ『西郷どん』の出演も決定しました。

「一見、男性を翻弄させるような役柄なのですが、相手を立てるところはしっかりと立てて、自分の意見もちゃんと言える女性ですね。現代は、男女平等を訴える方を多く見受けますが、男性・女性にしかできないことがあると思うので、すべてが平等である必要はないのかなって。そういう部分が伝わる演技をしたいですね」

──最後に、田中さんにとって「美人」とは?

「愛情が深い人。自分はもちろん、どんな人も認めてあげられるような寛容な心をもった人ということでしょうか。寛容さがないと、美意識も限定されてしまいそうな感じがします。また、どんな人も受け入れようとする心があることによって、周囲がハッピーになり、自然と自分自身にも輝きや美しさが備わってくるのではないのでしょうか。理想を挙げるならば、漫画『北斗の拳』の登場人物であるユリア。どんなダメな人も包み込んでしまう愛情に溢れているじゃないですか。ああいう女性になれたらと思いますね」

●田中道子

1989年8月24日静岡県生まれ。ミス・ワールド2013の日本代表に選ばれ、世界大会においてベスト30を獲得。16年から本格的に女優としての活動を開始。『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系・16年)、『貴族探偵』(フジテレビ系・17年)などに出演、18年からはNHK大河ドラマ『西郷どん』にてタマ役を演じる。

オフィシャルサイト
URL/www.oscarpro.co.jp/talent/michiko_tanaka/profile.html

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