2025.12.21
第12回 浅香 唯 【vol.01】
美しい人、浅香 唯「いつも宮崎なまりで落ちていたオーディション。スケバン刑事の時は『いいなまりだね』と言われて受かりました」
大人の女性の美しさに迫るグラビア連載「美しい人」。今回ご登場いただいたのは浅香 唯さんです。1986年にドラマ「スケバン刑事Ⅲ 少女忍法帖伝奇」で主人公・三代目麻宮サキ/風間唯役を演じ、一躍トップアイドルに。2025年にはデビュー40周年を迎え、記念のコンサートを開催するなど今も元気に活躍を続ける浅香さんの美しさの秘密に迫りました。
- CREDIT :
文/渡邉朋子 写真/野口貴司 スタイリング/津野真吾(impiger) ヘアメイク/押田秀明(+nine) 編集/森本 泉(Web LEON) プロデュース/Kaori Oguri

グラビアと言えば女性の若さとボディを売りにした企画が多いなか、女性であるKaori Oguriさんをプロデューサーに据え、豊かな人生経験を持つ女性たちの、内面から醸し出される“大人の美しさ”に迫る、ファッションと融合した連載グラビア企画「美しい人」。
今回ご登場いただいたのは浅香 唯さんです。1986年にドラマ「スケバン刑事Ⅲ 少女忍法帖伝奇」で主人公・三代目麻宮サキ/風間唯役を演じ、大人気に。その後も『C-Girl』をはじめ数々のヒット曲に恵まれトップアイドルとして一時代を築きました。2025年にはデビュー40周年を迎え、記念のコンサートも開催するなど、変わらず元気に活躍する浅香さんの輝くような美しさの秘密とは?




【interview 01】
子どもたちが喜んでくれるのがうれしくて撮影以外でもヨーヨーを忍ばせていました
── 浅香さんは中学3年生の時に漫画雑誌『少女コミック』主催のオーディションを受け、そこで連載されていた漫画のヒロイン名を冠した「浅香唯賞」を受賞したのが芸能界入りのきっかけだそうですが、もともと芸能界には興味があったのですか?
浅香 唯さん(以下、浅香) 私は子供の頃からずっと獣医さんになりたかったので、芸能界に興味はなかったですし、芸能人になりたいともまったく考えていませんでした。中学校も進学校に行かせてもらって本当に勉強しかしていなかったので、受験を控えた夏休みの思い出作りというのと、賞品の赤いステレオがほしくて応募しました(笑)。

── ご両親には黙って応募されたんですか?
浅香 はい。1次審査は書類選考で、2次審査はたまたま宮崎の家から自転車で行ける距離だったので行ってみようと思って。そうしたら次は九州大会で福岡だと言われたんです。
── さすがに中学生がご両親に内緒で行くのは難しいですよね。
浅香 親に伝えたら最初はすごく反対されたんですけど、まぁ夏休みの思い出としてということで行かせてもらえました。でも会場で志望動機を聞かれても、ほかの子は「みんなに愛されるアイドルになりたいです」とか「女優さんになりたいです」と答えていたなか、私は賞品の赤いステレオを前に「これがほしくて来ました」と答えていました(笑)。

── それで浅香唯賞を獲れたのはすごいですね。そこから芸能界を目指したんですか?
浅香 そうでもなくて。オーディションが終わったら学業に専念するという約束だったんですが、私が受けたのがスカウトオーディションだったので、その後にレコード会社や芸能事務所の方から度々ご連絡をいただくようになったんです。なかには毎週のように宮崎まで通ってくださる方もいらして。こういう経験は誰にでもあることではないだろうし、1年か2年チャレンジしてみて、獣医さんはそれからでもいいのかなと少しずつ気持ちが傾いていきました。
── ご両親も応援してくれたんですか?
浅香 何があっても絶対ダメ!と言われたので、最後には「じゃあ親子の縁を切ります」と言って。

▲ワンピース5万3500円/セリア ビー(H3Oファッションビュロー)、リング3万8000円/SOLO(SOLO カスタマーサービス)、ピアスはスタイリスト私物
── それはご両親も驚かれたでしょうね。
浅香 もう自分が娘に言われたらこんな悲しいことはないということを言ってしまったなと今になって思います。でもその時は、私にはそれだけの覚悟がありますと親に伝えたかっただけなんです。両親も私の性格をよくわかっているので、あの子は絶対に引かないだろうと思いながらも毎日のように話し合いをしましたが、それでも私の気持ちは変わりませんでした。
── そのまま押し切る形で上京されたんですね。
浅香 東京に出てきてからは、親の声を聞いたら帰りたくなってしまうので電話もせずにいたんですが、親は毎日、事務所に連絡をして様子を聞いていたらしいです。でも私は当時それを知らなかったので、“連絡もくれないし、やっぱり嫌われて捨てられちゃったんだな。そりゃそうか、こんなわがまま言って……”と思っていました。でもその後、イベント出演のために宮崎に帰ったら、親が空港まで「おかえり」と迎えにきてくれて、“迎えにきてもらった〜! 嫌われてなかったんだ!”とすごくうれしかった思い出があります。

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── 浅香さんは中学校の卒業式の日に上京して、6月にはデビューだったんですよね?
浅香 まだ15歳で何も考えていなかったので、不安もなければ心配もなくて、デビューと言われても全然ピンと来ず、わっかりましたー!みたいな感じでした(笑)。
── 早く売れっ子になりたいといった気持ちもなかったですか?
浅香 なかったですね。デビュー曲はレコードの売り上げも数字的には良くなかったので、大人の人たちはみんなどうしたものだろう……という感じだったんでしょうけれど、私の中では“でしょうね”ぐらいにしか思っていなかったので(笑)。1年ぐらい頑張ってやってみてダメだったら帰ろうかな、という感じでした。

── そこから人気シリーズ「スケバン刑事」の三代目麻宮サキとして主演に抜擢された時はどんな気持ちでしたか?
浅香 それまでもいろんな映画やドラマのオーディションを受けてはことごとく落ちていたんですが、必ず引っかかっていたのが宮崎なまりだったんです。それが「スケバン刑事」の時は「すごくいいなまりだね」と言ってもらえたので、ウッソだーと思いました(笑)。ずっとダメだと言われていたことを初めて認めてもらえたのがすごくうれしくて、やる気も出ました。
── 「スケバン刑事」でブレイクして、まわりの環境の変化は感じましたか?
浅香 ドラマがオンエアされた次の日から突然、ロケをしていると子どもたちがわ〜っと集まってきて撮影がスムーズにできない状況になったので、テレビってすごいなと思いました。あと役名が同じ唯だったので、みんなが一気に名前を覚えてくれて、私は全然知らない人たちなのに、みんなは私のことを知っているという状況が不思議でしたね。

── 一気に注目されるようになると、そういう不思議な感覚があるんですね。
浅香 集まって声をかけてくる子は小学生がほとんどで、私も小学生の頃にワクワクしながら「コメットさん」を見ていたので、きっとこの子たちも私を本当のスケバン刑事だと思っているんだろうなと(笑)。それならと思って撮影以外の時でもポケットにヨーヨーを忍ばせるようにしていました。見せると子どもたちがわ~っと喜んでくれるのがうれしくて(笑)。
── そこからは『C-Girl』などのヒット曲が続き、かなり多忙な日々だったと思いますが。
浅香 もう本当に私1人じゃ無理だなと思うぐらい忙しくて、ただただ必死でした。最初の頃は定時制の高校に通っていたので夜に授業を受けていたんですが、「スケバン刑事」は忍者の設定で、ロケに出るのはだいたい夜なんです。それでもなんとか学校に行ったのですが出席日数が足りず、2年生を何回か繰り返しました。でも大変だったのは時間がないことだけで、お仕事自体はすごく楽しくやらせていただいていました。

── いわゆる普通の女の子が過ごすような日常を送れないことへのストレスなどはなかったですか?
浅香 その頃、原宿のお店にあったすごく大きなチョコレートパフェがどうしても食べたくて、半日ぐらい時間が空いた時に高校のお友だちと一緒に原宿でお買い物をしてそのパフェを食べたんです。もうすっごく楽しくて(笑)、本当に半日だけだったんですけど、一生分の青春を過ごしたぐらいの濃い時間だったので、そこまで普通の子と違う生活だったとも思っていないんですよね。
── 浅香さんの天性の明るさやポジティブさは、まさにアイドル向きな気がしますね。
浅香 ポジティブというかあまり深く考えないタイプなので(笑)、まぁいっか!というところはたぶん子供の頃からずっとあったと思いますし、性格的には向いていたのかもしれません。だから忙しい状況にポンッと入ってもなんとかやりくりできていた感じはありますね。
※vol.02に続きます。

● 浅香唯(あさか・ゆい)
1969年12月4日、宮崎県生まれ。1984年に漫画雑誌主催のオーディションで浅香唯賞を受賞し、翌年『夏少女』で歌手デビュー。1986年にドラマ「スケバン刑事Ⅲ 少女忍法帖伝奇」で主人公・三代目麻宮サキ/風間唯役を演じ、一躍トップアイドルに。1988年にはカネボウ化粧品の夏のキャンペーンガールに選ばれ、キャンペーンソングの『C-Girl』も大ヒットを記録。他にも『虹のDreamer』、『Believe Again』、『セシル』など数々のヒット曲があり、ドラマ「金太十番勝負」、「ADブギ」、「ママ!アイラブユー」などで女優業にも挑戦。2025年にはデビュー40周年を迎え、記念のコンサートも開催。12月30日〜2026年1月4日は明治座で上演される『Thank you very マッチ de SHOWギンギラ学園物語 新春!再びマッチでーす!』にゲスト出演。
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