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2020.01.22

【vol.02】

芸者さんの踊りはスマホで撮ってもいいの? モテる「大人の料亭」入門【第2回】

いい大人になってお付き合いの幅も広がると、意外と和の素養が試される機会が多くなるものです。モテる男には和のたしなみも大切だと、最近ひしひし感じることが多いという小誌・石井編集長(46歳)が、今更ながらに日本文化の奥深さと面白さを知り、モテる旦那を目指す連載が始まりました。

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写真/トヨダリョウ 文/井上真規子 協力/東京神楽坂組合、幸本

かねてから和のたしなみを学びたい!と熱望していた小誌・石井編集長が、和の達人から様々なたしなみを伝授してもらう連載「モテる旦那養成講座」。案内役は、本物の日本文化体験を提供する「和塾」の田中康嗣代表です。第2回目となる今回も、初回に引き続き、数多くの作法が必要になる料亭での振る舞いをご紹介。女将の寺田さんにもご指導いただきながら、あるあるミステイクやおさえるべきポイントをたっぷり伝授いただきましょう!
第1回はこちら
▲神楽坂の老舗料亭「幸本」さんは神楽坂通りを入った、美しい石畳の小径に面した風情のある店構え。
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日本料理は“わんさし”で決まる!

和塾の田中代表に連れられて神楽坂の老舗料亭「幸本」にやってきた石井編集長。芸者さんを呼んでお互いの紹介が済んだら、さっそくお酒とお料理をいただきます。

女将「では、お料理お持ちいたしますね」

田中「ありがとう」

石井「お品書き、見てみよう。まずは、先附けで干子養老豆腐 薄餡、お椀は浅利真丈湯葉巻き、造りが鯛、鮪、烏賊……と、どれも美味しそうですね」
田中「日本料理のクオリティは、“わんさし”で決まるって言われているんだよ。お椀の出汁と刺身の仕入れの鮮度で料理人の力量が分かっちゃう」
石井「ヘ~! お椀も刺身も本当に旨いです」
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石井「芸者衆の皆さんは、仕事中は食事しないんですか?」
田中「絶対食べないよね」

千佳「食べてはいけない決まりなんですよ」

【ポイント】

■日本料理のクオリティは、“わんさし”で決まる
■芸者衆は料亭で食事をしてはいけないので、強要などはしない

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お酒は芸者衆とのコミュニケーションツール

石井「会話でこれ聞いちゃいけないとか、聞かれたくないとか、マナー違反なことってありますか? 知っておきたい!」

千佳「やっぱり年齢かしらね~(笑)。特に芸者衆は年齢も色々ですからね」
㐂よ乃「私は干支を聞かれたら、猫年って答えてます(笑)」

石井「それはいい返し!(笑)」

田中「料亭やお茶屋で、会話のマニュアルブックとかを作る話があって料亭に聞いたら、答えが返ってこなくて。結局、芸者衆は客に話を合わせるのが仕事だから、ルールはないと」

石井「なるほどね~」

櫻子「あとNGといえば、手酌は禁止です。私たちが必ずおつぎします」

千佳「芸者がお酒を頂きたい時は、お客様に頂くのをひたすら待つんです。だからお兄さん、盃をくるっと開けてお盃洗していただいて」

石井「自分の盃ですか?」

田中「石井くんが口をつけたところを、その目の前の水にチョンとつけて洗うんだ。これを盃洗っていうの」
石井「こ、こうですか?」

田中「そうそう。お上手」
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石井「じゃ、櫻子さんどうぞ」

櫻子「ありがとうございます。いただきます」
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ぐびぐびぐび~~

一同「おおおお~~」

櫻子「では、ご返盃いたします」
石井「こ、こ、これは洗わないで飲んでいいんですか?」

千佳「洗わないで飲みたいでしょう?(笑)。このやり取りを繰り返します。芸者衆はマイおチョコを持ってきて飲むこともありますが、まずは一回、お近づきの印にお盃洗します」

石井「これはいいですね~(笑)」

㐂よ乃「私もビールいただきたいです~。2日酔いだわ〜」

櫻子「そういえば、昨日はあの後どっか行ったの?」

㐂よ乃「ラーメン食べたくなっちゃって(笑)」

石井「芸者さんでもラーメンとか食べるんですか?(笑)」

櫻子「もちろん(笑)。お仕事終わって飲みに行こうと、行きつけのゲイバー行ったんですけど、12時にお寿司食べたのに、2時半くらいにまたラーメン行っちゃった(笑)」

石井「お仕事中、食事できないからいっぱい食べちゃうよね〜」

【ポイント】

■芸者衆に年齢を聞くのはNG!
■芸者衆は自分からお酒を飲むことができないので、注いであげること
■初めはお近づきの印に自分の盃を水で洗ってお盃洗して芸者衆に渡し、お酒を注いであげること
■芸者衆が飲み終わったら、返盃してもらう。ここでは盃を洗う必要はない
■手酌は禁止。お酒を注いでもらうのも大切なコミュニケーション

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食事の合い間に、芸者衆の芸事を楽しむ!

女将「では、お座敷つけさせていただいてよろしいですか?」

田中「はい、お願いします」

女将「はじめは、神楽坂のコマーシャルソング的な『ひと里』という曲でいち菜ちゃんが踊ります。三味線は櫻子さん、太鼓は㐂よ乃さん。デビューの時、一番初めに踊る曲なんです」
石井「こういうのムービーとか撮っていいんですか?」

女将「はい、大丈夫でございますよ。ただ、マナーとしては芸事の時は携帯はなるべく見ないで、芸を集中して見ていただけると、うれしいですね」
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一同  拍手。

女将「次は、芸者2人で『さわぎ』という曲を踊ります」
千佳「歌詞は土地土地で変わる歌ですね。もとは吉原で歌われていた曲で、神楽坂でも歌うために、わざわざ吉原まで許可を取りに行ったと言われている歌です」
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石井「綺麗! お美しい。芯のある踊りですよね」

女将「これで芸者衆は席に戻るので、おビールをいただいても良いでしょうか?」

㐂よ乃「やった~」

石井「リアルな声が聞こえてきたね(笑)」

一同 笑。

芸妓衆「お酒、いただきま~す!」

㐂よ乃(グビグビと一気)

千佳「ちょっと恥ずかしい!(笑) おやめなさい」

㐂よ乃「さっき日本酒飲めなかったから~。でもやっぱり二日酔いの次の日はビールがいいですねぇ」

石井「皆さん、飲める方ばかりでいいですね~!」

田中「櫻子さんは三味線は何が得意なの?」

櫻子「長唄と小唄、上方唄をやっています」

田中「弟子入りしようかな」

櫻子「言っていただければ(笑)」

第3回に続く

【ポイント】

■芸者衆の芸事は、スマホで撮影してもよし!
■芸事の最中は、携帯でメールしたり、話したりせず集中してみること

田中康嗣

「和塾」代表理事。大手広告代理店のコピーライターとして、数々の広告やブランディングに携わった後、和の魅力に目覚め、2004年にNPO法人「和塾」を設立。日本の伝統文化や芸術の発展的継承に寄与する様々な事業を行う。

和塾

豊穣で洗練された日本文化の中から、選りすぐりの最高峰の和文化体験を提供するのが和塾です。人間国宝など最高峰の講師陣を迎えた多様なお稽古を開催、また京都での国宝見学や四国での歌舞伎観劇などの塾生ツアー等、様々な催事を会員限定で実施しています。和塾でのブランド体験は、いかなるジャンルであれ、その位置づけは、常に「正統・本流・本格・本物」であり、そのレベルは、「高級で特別で一流」の存在。常に貴重で他に類のない得難い体験を提供します。

和塾HP
URL/http://www.wajuku.jp/
最高峰の和文化体験のご案内・お申込みはこちら
URL/http://www.wajuku.jp/index.php/archives/11089
和塾が取り組む支援事業はこちら
URL/http://www.wajuku.jp/index.php/archives/11116

幸本(ゆきもと)

創業七十年の歴史ある料亭。神楽坂通りから一歩路地を入ると、薄明かりに照らされた石畳が広がり、由緒ある古き良き瞬間に出会える。最大で40名まで利用できる席や10名前後の個室など特徴ある大小8部屋の数寄屋造りの部屋を用意。はしり、旬、なごりの料理を最高のタイミングで堪能できる安らぎのひと時を提供してくれる。

住所/東京都新宿区神楽坂4-7
営業時間/18:00~23:00
定休日/日・祝日
URL/https://www.kagurazakayukimoto.jp/
予約・お問い合わせ/☎03-3260-1576

お相手頂いた芸者さん

右から
千佳さん
東京神楽坂組合所属。四ツ谷出身。芸者歴20年以上のベテラン。神楽坂に「バーchika」など数店のお店を経営するやり手。「芸者を遊ばせれてくれるお客様が最近はいないから寂しいです。皆さまのご来店お待ちしてます」
櫻子さん
東京神楽坂組合所属。芸者歴9年、地方歴7年。三味線の長唄と小唄、上方唄を得意とする。「神楽坂は黒塀、石畳の趣ある街で、人のアットホームさも魅力です。芸者衆は仲がいいねってお客さんにもよく言われますよ。肩肘張らずにいらしてくださいね」
㐂よ乃さん
東京神楽坂組合所属。東京出身。芸者歴6年目。京都で舞妓をしたのち、神楽坂で芸者に。好きなお酒は、日本酒「弥右衛門酒」。「神楽坂は本当にいい街です。若い世代の方にもぜひ、いらしていただきたいですね。お待ちしていますよ」
いち菜さん 
東京神楽坂組合所属。千葉出身。令和1年5月に半玉としてお披露目。好きな動物は猫。「置屋のお姐さんである㐂よ乃姐さんには、とても感謝しています。お稽古が辛くて泣いていた時も相談に乗ってくださいってありがたかったです。みなさま、応援よろしくお願いします」

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