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2020.01.23

【vol.03】

お座敷遊びの定番「おまわりさん」を知っていますか? モテる「大人の料亭」入門【第3回】

いい大人になってお付き合いの幅も広がると、意外と和の素養が試される機会が多くなるものです。モテる男には和のたしなみも大切だと、最近ひしひし感じることが多いという小誌・石井編集長(46歳)が、今更ながらに日本文化の奥深さと面白さを知り、モテる旦那を目指す連載が始まりました。

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写真/トヨダリョウ 文/井上真規子 協力/東京神楽坂組合、幸本

かねてから和のたしなみを学びたい!と熱望していた小誌・石井編集長が、和の達人から様々なたしなみを伝授してもらう連載「モテる旦那養成講座」。案内役は、本物の日本文化体験を提供する「和塾」の田中康嗣代表です。第3回も引き続き、料亭での振る舞いをご紹介。女将の寺田さんにもご指導いただきながら、あるあるミステイクやおさえるべきポイントをたっぷり伝授いただきましょう!
第1回第2回はこちらへ
▲神楽坂の老舗料亭「幸本」さんは神楽坂通りを入った、美しい石畳の小径に面した風情のある店構え。
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お座敷遊びは芸者衆との距離が縮まるチャンス!

和塾の田中代表に連れられて神楽坂の老舗料亭「幸本」にやってきた石編集長。芸者さんを呼び、お酒とお料理をいただき、素敵な踊りを鑑賞した後は、いよいよお座敷遊びが始まります。

女将「そろそろ、お座敷遊びはいかがですか?」

田中「やりましょう!」

千佳「じゃあ編集長、いち菜ちゃんと『こんぴらふねふね』をやっていただきます〜」

【こんぴらふねふね】

㐂よ乃「『こんぴらふねふね』は、脇息(肘掛け)の上にあるおはかま(徳利受け)を取り合うゲームです。脇息におはかまがある時はパーでおはかまをタッチ、ない時はグーで台をタッチします。おはかまは、いつでも好きな時にとってください」

♪こんぴらふねふね〜

櫻子「連続でとるのもアリですよ~」

石井「お、お、段々スピードが上がってきてる!」
石井「あ~ダメだ、難しい!」

芸者衆「きゃ~! 負けたら飲む!」

石井「意外と楽しいな、これ(笑)」
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芸者衆「コール:街の灯りがとても綺麗ね神楽坂~神楽坂~お酒は一気に飲みましょう! それ!  1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、お兄様はお強い~!」

石井「あれ、本当に楽しくなってきちゃった!」

㐂よ乃「負けても楽しいっていうか、負けた方が楽しい(笑)」

石井「これ、ベロベロなるね~(笑)」

櫻子「負けるとムキになってもう一回とか言って、絶対負けるんですよ~(笑)」
【とら・とら】

千佳「︎じゃ、次は『とら・とら』! これは「加藤清正の虎退治」とも言われる遊びで、屏風を挟んでする、体じゃんけんです。槍、虎、おばあさんの3すくみで、槍は虎に勝ち、虎はおばあさんに勝ち、おばあさんは槍に勝ちます」

石井「え、なんでおばあさんが槍に勝つの(笑)?」

千佳「おばあさんは実は加藤清正のお母さんなんです。槍は加藤清正の構え、おばあさんは腰を曲げて、虎は四つ這いで表します」

石井「ふむふむ。やってみよ!」

♪千里走るよな藪(やぶ)の中を
♪皆さん覗いてごろうじませ
♪金の鉢巻きタスキ
♪和藤内がえんやらやと
♪捕らえし獣(けだもの)は
♪とら・とーら・とーら・とら
♪とら・とーら・とーら・とら
♪とら・とーら・とーら・とら
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石井「ヨッ!」

芸者衆「あ~! 編集長が槍で、いち菜ちゃんが虎だから編集長の勝ち~!」

㐂よ乃「編集長、もっと足を引いて男っぽいポーズで!」

石井「こうね! なんか見つめ合ってていいね~(笑)。俺、楽しそうじゃね~かヨ~(笑)」

【ポイント】

■お座敷遊びのビギナーは「こんぴらふねふね」「︎とら・とら」
■負けたらお酒を豪快に飲むこと

酔っ払ってくると負けやすくなるので要注意!

【おまわりさん】

㐂よ乃「『おまわりさん』は、じゃんけんして、負けた方が1周回って、その間に勝った方が3回太鼓を叩きます。3回負けたら飲みます。あいこになったら、リセット。飲みながら回るので、すごくお酒が回りますよ!」

千佳「︎でも、いち菜ちゃんは未成年なのでお茶でね!」

石井「なるほど~(笑)。僕だけどんどんヘロヘロになっていくやつだ」

櫻子「自分が勝った時は、忘れずに3回太鼓を叩いてくださいね~」

㐂よ乃「忘れると無音になっちゃうから(笑)」

芸者衆「では! 最初はグー! じゃんけんぽん! はい、おまわりさん、はい、おまわりさん、おまわりさん!(笑)」

いち菜「きゃ~! ダメ~!」

石井「オレ、確実に酔っ払ってきてる……(笑)」
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芸者衆「もう一回! 最初はグー! じゃんけんぽん! はい、おまわりさん、はい、おまわりさん、おまわりさん!(笑)」

石井「わ~!! また負けた」

芸者衆「はい、負けたら飲む! コール:お兄様のググッと飲むとこ見てみたい~はい、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、お兄様はお強い~!」

石井「もう、楽しいね~」

㐂よ乃「これは、ひたすら酔いますね」

石井「芸者衆の皆さんは、もうダメ~ってなっちゃたりしないの?」

㐂よ乃「なんとかやり抜きますけど、記憶ない時もあります(笑)。だから昨日も12時にお寿司食べたの忘れて2時に塩ラーメン食べてるっていう(笑)」

田中「これは、最近でもやってるの?」

㐂よ乃「お客様の平均年齢が上がってきてるから、ちょっと危ないんですよね(笑)。昔ほどやらなくなってきてますね」
【飲み芸 表面張力ver】

千佳「最後はコレです。表面張力を使って盃のお酒が溢れるまでついでいくゲーム。台の上にお半紙を引いて盃を置き、お酒を皆で順番についで溢れた人が負けです」

櫻子「ぬる燗だと粘り気が出て、思ったよりたくさんつげて、1周多く回れたりするんですよ」
石井「おっとっと~~」

㐂よ乃「あら、お上手~いやらしい!」

一同 (笑)

石井「めっちゃ緊張する!」

櫻子「ここからですよ! 動くと溢れるから静かに~」

(その瞬間、編集長がついだお酒が溢れて和紙に染み込む)

芸者衆「あ~!」

千佳「じゃあ、編集長! 手で持つとこぼれちゃうから、お口から飲んでください~」
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ちゅ~ちゅ~

【ポイント】

■お座敷遊びの「おまわりさん」は、若さとバランスが必要とされる上級編!
■表面張力ゲームは繊細さが命。こぼしたら杯を飲み干す

最後は、ご祝儀を忘れずに!

石井「もう、撮影ってこと忘れて普通に楽しんじゃってたなぁ。危ない危ない(笑)。二次会とか誘ってもいいものなんですか?」

女将「もちろんです。『芸者衆お腹空いてるか?』と、連れて行ってくださるお客様もいらっしゃいますよ。予定があるか聞いていただいて、空いていたらお誘いいただいて」

千佳「昔は色々連れて行ってもらいましたけど、今はお客様がみんなお歳を重ねられて二次会は体力的に無理って言われます(笑)。ぜひ、お若い皆さまお待ちしてます~」

田中「ただし、連れ出した後も花代はかかるけどね(笑)」

石井「なるほど」

田中「じゃ、そろそろこれ」
(ご祝儀袋を千佳さんの襟元へ忍ばせる)
石井「む! それは!?」

田中「ご祝儀だよ。粋筋の世界だから忘れずにね」
石井「ご祝儀! 相場はいくらくらいなんですか?」

千佳「皆さん3000~5000円ほどですよ。あくまで、お客様の気持ちなので」

女将「袋はポチ袋で十分ですよ。1月だけお年玉袋にしましょう」

田中「というわけで、そろそろお開きにしましょうか」
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最後は芸者衆が揃ってお見送り

田中「女将さん、ありがとね~。今日も楽しかったです」

石井「ほんと、いい体験させていただきました!」

女将「ありがとうございました。またいらしてくださいね」

石井「はい! 絶対またお邪魔します」
芸者衆「ありがとうございました。また待ちしております~」

【ポイント】

■ご祝儀の相場は3000~5000円程度。あくまで、お客様の気持ちです
■二次会に誘うのはあり。芸者衆の予定を聞いて空いていたら連れ出せる。ただし花代は別

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田中代表に聞く料亭遊びのホントの話

神楽坂は、新橋や祇園など他の花柳界と比べて初心者も親切に受け入れてくれる優しい街です。料亭にもよりますが金額面でも多少懐に優しいので、初めて行くなら神楽坂がオススメですね。芸者衆についてはどの花柳界も一律で、1人1時間8000〜1万数千円程度は見積もっておきましょう。

時間制なので、二次会へ誘えばその分の時間料金と飲食代、交通費をこちらで持つことになります。人気の芸者を指名する場合は早めの予約がベスト。初めてで知識がない場合は、料亭の女将さんに会の趣旨や人数、目的などを伝えて芸者について全てお任せするのが良いでしょう。

芸者衆との付き合い方ですが、初対面でも敬語を使う必要はありません。座敷の後の二次会はもちろん、芸者衆は休日もお客さんに誘われれば食事や旅行などに出かけます。ただし、芸者衆はこうした外出も「遠出」と呼ばれる仕事の一環として捉えています。

二次会は初めからお誘いして大丈夫ですが、遠出のお誘いは、昔から「3回で馴染みになる」と言われてきたように、3回以上料亭で会ってからにしましょう。料亭で遊ぶ際に一番大切なのは、おどおどせずに堂々と、客らしく振る舞うこと。変に気を使うとお店も芸者衆もやりにくくなってしまう。節度を保ちながらも、リラックスして楽しむことが大切ですね。

■田中康嗣

「和塾」代表理事。大手広告代理店のコピーライターとして、数々の広告やブランディングに携わった後、和の魅力に目覚め、2004年にNPO法人「和塾」を設立。日本の伝統文化や芸術の発展的継承に寄与する様々な事業を行う。

和塾

豊穣で洗練された日本文化の中から、選りすぐりの最高峰の和文化体験を提供するのが和塾です。人間国宝など最高峰の講師陣を迎えた多様なお稽古を開催、また京都での国宝見学や四国での歌舞伎観劇などの塾生ツアー等、様々な催事を会員限定で実施しています。和塾でのブランド体験は、いかなるジャンルであれ、その位置づけは、常に「正統・本流・本格・本物」であり、そのレベルは、「高級で特別で一流」の存在。常に貴重で他に類のない得難い体験を提供します。

和塾HP
URL/http://www.wajuku.jp/
最高峰の和文化体験のご案内・お申込みはこちら
URL/http://www.wajuku.jp/index.php/archives/11089
和塾が取り組む支援事業はこちら
URL/http://www.wajuku.jp/index.php/archives/11116

幸本(ゆきもと)

創業七十年の歴史ある料亭。神楽坂通りから一歩路地を入ると、薄明かりに照らされた石畳が広がり、由緒ある古き良き瞬間に出会える。最大で40名まで利用できる席や10名前後の個室など特徴ある大小8部屋の数寄屋造りの部屋を用意。はしり、旬、なごりの料理を最高のタイミングで堪能できる安らぎのひと時を提供してくれる。

住所/東京都新宿区神楽坂4-7
営業時間/18:00~23:00
定休日/日・祝日
URL/https://www.kagurazakayukimoto.jp/
予約・お問い合わせ/☎03-3260-1576

お相手頂いた芸者さん

右から
千佳さん
東京神楽坂組合所属。四ツ谷出身。芸者歴20年以上のベテラン。神楽坂に「バーchika」など数店のお店を経営するやり手。「芸者を遊ばせれてくれるお客様が最近はいないから寂しいです。皆さまのご来店お待ちしてます」
櫻子さん
東京神楽坂組合所属。芸者歴9年、地方歴7年。三味線の長唄と小唄、上方唄を得意とする。「神楽坂は黒塀、石畳の趣ある街で、人のアットホームさも魅力です。芸者衆は仲がいいねってお客さんにもよく言われますよ。肩肘張らずにいらしてくださいね」
㐂よ乃さん
東京神楽坂組合所属。東京出身。芸者歴6年目。京都で舞妓をしたのち、神楽坂で芸者に。好きなお酒は、日本酒「弥右衛門酒」。「神楽坂は本当にいい街です。若い世代の方にもぜひ、いらしていただきたいですね。お待ちしていますよ」
いち菜さん 
東京神楽坂組合所属。千葉出身。令和1年5月に半玉としてお披露目。好きな動物は猫。「置屋のお姐さんである㐂よ乃姐さんには、とても感謝しています。お稽古が辛くて泣いていた時も相談に乗ってくださってありがたかったです。みなさま、応援よろしくお願いします」

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