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2025.07.12

「アルマーニ / リストランテ」、夏のシーズナルメニューで味わう新シェフの驚くべきクリエイションとは?

福岡の食材にフォーカスした夏のシーズナルメニューがスタートしている銀座「アルマーニ / リストランテ」。昨年末、新たなエグゼクティブシェフ、ブルノ・昼間シェフが就任し注目を集める同店ですが、そのセンスと技術を味わうのにもうってつけです。是非彼女とご一緒に!

CREDIT :

文/佐々木ケイ 写真/アルマーニ / リストランテ 編集/森本 泉(Web LEON)

今や日本のリストランテ文化の要ともいえるのがハイブランドとのコラボレーション。そのシーンを先駆けてきたのが「アルマーニ / リストランテ」です。ジョルジオ・アルマーニ氏自らデザインを指揮したシンプルかつ洗練された空間で味わう、モダンイタリアンのコース。日本の食文化に敬意を抱く歴代のシェフたちが「日本×イタリア」の、独自の表現を磨き上げてきました。
「アルマーニ / リストランテ」、夏のシーズナルメニューで味わう新シェフの驚くべきクリエイションとは?
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日欧のバックグラウンドをもつシェフによる「食材ありき」の味

6月からスタートし好評を博しているコースでは、肥沃な土壌が育む上質な農作物、三つの海域からの豊かな海の幸などに恵まれた九州・福岡の食材にフォーカス。なぜ福岡? 昨年12月からエグゼクティブシェフとして厨房を率いるブルノ・昼間シェフが、全国の生産者を巡る旅やコラボレーションイベント「4hands dinner」を通じ、大いなるインスピレーションを受けたからだと言います。
ここでブルノ・昼間シェフのことをまだよくご存知ないという方々に簡単なご紹介を。マヨルカ生まれ、バルセロナ育ち。日欧にバックグラウンドを持つブルノシェフが日本に移住したのは15年前の2010年で、日本でのキャリアを北海道からスタートさせた、ユニークな経歴の持ち主です。北国の自然の移ろいを伝える食材、その生産者と身近にふれあいながら、スーシェフとして時季替わりのメニューを考案し5年の歳月を過ごしたとのこと。
エグゼクティブシェフのブルノ・昼間氏。探求心に加えサービス精神も旺盛、日本語も堪能。
▲ エグゼクティブシェフのブルノ・昼間氏。探求心に加えサービス精神も旺盛、日本語も堪能。
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東京に拠点を移してからは、ミシュランガイド二つ星の銀座「スリオラ」で、本多誠一シェフに師事し、ガストロノミーレストランでの味づくりを学びながら、繊細な味覚をベースにし、今の表現につながる独自のスタイルを築き上げていきます。2021年、「アルマーニ / リストランテ」のチームにシェフとして加わり、2024年12月からエグゼクティブシェフに。1990年生まれの35歳、今とこれからが知識、経験、体力含め、料理人としてもっとも充実した時期といえるでしょう。
そんなブルノシェフの信条は「食材・生産者ファースト」。日本各地を旅し、風土を肌で感じ、生産者の情熱に触れるところから料理を考える。その姿勢や発想は、現在提供中の「夏のシーズナルメニュー」でも存分に味わうことができます。日本人にも親しみ深い素材や、イタリアンの定番の再構築的メニューが選ばれているのもうれしい限りです。
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上質な食材が躍動する、軽やかなモダンイタリアンのコース

例えば、「カプレーゼ」を再構築した前菜。モッツァレッラよりクリーミーなブッラータチーズをムース状にして口当たりは濃厚ながらフレッシュさを残す繊細な味わい。トマトはみずみずしいチェリートマトとイタリア産セミドライトマトを使用し、バジルはシチリア産のエキストラヴァージンオイルに香りを移し、白、赤、緑のトリコローレが口の中で喜ばしく溶け合います。
仕上のトマトパウダーまで、トマトのさまざまな表情を味わえる「カプレーゼ」。
▲ 仕上のトマトパウダーまで、トマトのさまざまな表情を味わえる「カプレーゼ」。
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自家製パスタ・タリオリーニは、丁寧にひいた魚介のブロードがベースで、十分に甘味を引き出したチェリートマトが香りと旨みを増幅させます。添えられたムール貝の、ふっくらとした火入れ加減も秀逸。ちなみにランチ限定で、クリアなトマトウォーターで味わう冷製の「カッペリーニ」も提供しているそう。こちらも興味アリ、ですし、往年のイタリア料理ファンも歓喜すること請け合いです。
「タリオリーニ ペスカトーラ」は、イタリアンパセリの清涼感もアクセント。
▲ 「タリオリーニ ペスカトーラ」は、イタリアンパセリの清涼感もアクセント。
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白眉は「うなぎ スカペーチェ」。蒸してから炭火で焼いたうなぎの、繊細な食感のレイヤーと炭の香りが素晴らしく、ズッキーニやミントで作るソースにヴィネガーの酸味を効かせるという構成。炭火で焼かれたうなぎという日本らしい食材と、南イタリアを感じる爽やかなソースが織りなす調和が見事でした。
「ウナギ スカぺーチェ」。うなぎはドライエイジングすることで旨味を凝縮させながら食感をヴィヴィットに。
▲ 「ウナギ スカぺーチェ」。うなぎはドライエイジングすることで旨味を凝縮させながら食感をヴィヴィットに。
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コースを食べ進めて感じたのは、ぎりぎりの塩加減の妙。素材選びや組み合わせの発想もさることながら、軽やかさがウリのモダンイタリアンの中でもごく「控えめ」と言っていい塩使いが徹底されていて、食べ疲れません。どこまでも淡く、清らかに澄んだ味。ブルノシェフにその狙いを尋ねると「これから同じ食材でも状態が変化していくし、気候も変わるから、都度微調整していく」との答えが。
美しい肉質のハラミをシンプルに焼き、アチェ―ト・バルサミコ・ディ・モデナのソースと赤たまねぎのピクルスで異なる酸を添えて。
▲ 美しい肉質のハラミをシンプルに焼き、アチェ―ト・バルサミコ・ディ・モデナのソースと赤たまねぎのピクルスで異なる酸を添えて。
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ドルチェは福岡の桃と同県内の酒蔵の酒粕で。グランマニエが香るババ、酒粕の⾵味の濃厚なアイスクリームで、和と 洋が一体に。
▲ ドルチェは福岡の桃と同県内の酒蔵の酒粕で。グランマニエが香るババ、酒粕の⾵味の濃厚なアイスクリームで、和と 洋が一体に。
しかし旨味や香りのレイヤーは緻密だから、ちゃんとワインも欲しくなる。新エグゼクティブシェフ、ブルノ・昼間氏のパフォーマンスを未体験の「アルマーニ / リストランテ」ファンやイタリア料理好きはもちろんのこと、年々厳しさを増す酷暑に食欲が減退しがちな今の時期、「コースはちょっと」と、敬遠しがちな世代にもぜひ推したいコースでした。
アルマーニ / リストランテ (ARMANI / RISTORANTE)

アルマーニ / リストランテ (ARMANI / RISTORANTE) 

住所/東京都中央区銀座5-5-4 アルマーニ / 銀座タワー 10階&11階
営業時間/11:30-15:00(L.O.14:00)・18:00-23:00(L.O.20:00)
定休/⽇曜・⽉曜
料金/ランチ7500円、1万2000円ほか、ディナー「OMAKASE」は1万9000円、2万9000円(税込・サービス料別)
TEL/03-6274-7005
HP/https://www.armani.com/ja-jp/armani-restaurant/experience/armani-ristorante-tokyo-ginza/

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