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2022.03.31

旬のアサリたっぷり「ボンゴレパスタ」で春を召し上がれ

“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!

CREDIT :

文/秋山 都 レシピ&調理/野本やすゆき 写真/吉澤健太

クリームシチュー ホワイトシチュー
日本では「初物七十五日」と言いまして、初物を食すと寿命が75日伸びると言われてきました。「女房を質に入れても初鰹」なんて川柳もあり、どうやら私たち日本人は新しモノ好きのよう。でも、実際は初物(走り)より、旬のほうが味わいも濃く、実が大きいなど栄養価も高いんです。というわけで、今が旬の食材が食べたい!

「ボンゴレスパゲティ」を作ってみよう!

「今が旬ならアサリでしょう」と、野本さん。一年中見かける食材ではありますが、その旬は4月ごろの春と9月ごろの秋。近頃は産地偽装騒動などもあり、品薄でしたが、ようやく落ち着いてきたみたい。本連載ではこのアサリのバスク風炊き込みごはんをご紹介したことがありますが、今回はもっとシンプルにアサリの王道「ボンゴレスパゲティ」とまいりましょう。

材料(2人分)

アサリ             300g
トマトの水煮缶(ホール)     1/2缶
ニンニク           1かけ 
白ワイン           50ml
スパゲッティ          160g
塩、胡椒            少々
魚醤                           小さじ1/2     
オリーブオイル                             大さじ2
唐辛子              1本(種をとる)
イタリアンパセリ(みじん切り)     適量

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さて、ひと口に「ボンゴレスパゲティ」と言っても、実は2種類あります。すなわち、トマトソースがベースとなる「ボンゴレロッソ」と、トマトの入らない「ボンゴレビアンコ」。今回はまろやかな酸味が女性に人気のトマトソース入りの「ボンゴレロッソ」を教えていただきます。
まずはイタリアン料理の基本。ニンニクの下ごしらえから。ひと房をふたつに割り、焦げやすい芽を取り除いてから、包丁の腹でぐっと体重をかけ、つぶしておきます。つぶすことでニンニクの細胞が壊れ、より香りがたちやすくなります。
▲ トマトの水煮缶を半分使います。日持ちしないので、残り半分もお早めにどうぞ。
次に、「ボンゴレロッソ」のロッソ部分。トマトソースの下処理です。おなじみのホールトトマト水煮缶を使いますが、トマトをきちんとつぶしてなめらかにしておくのがポイント。野本さんはハンドブレンダーを使用していますが、ミキサーでもよいし、なにも無ければザルで裏ごししても。このひと手間がなめらかな食感を生むので、ぜひこれは挑戦していただきたいポイントです。
▲ ハンドブレンダーはバーミックス、バイタミックスなどが有名機種ですね。
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さて、ここまで出来たらあとは一気呵成に。フライパンに多め(大さじ2)のオリーブオイルを入れたら、ニンニクを入れ、弱火にかけます。香りがたったら、そこへ一気にアサリをジャ~ッと!
▲ ニンニクは焦がさないように弱火で加熱。
ジャ~ッとアサリのいい音をお届けできずに残念。ちなみにこのアサリ、貝の柄のコントラストがはっきりしているものほど美味しいんだそうですよ。週末鮨屋でもある野本さんのプチ情報でした。
▲ アサリを入れたら中火に。
アサリを入れたら、分量の白ワインをまわしかけ、フタをします。
▲ フタを開けたらブワッとあさりとニンニクの良い香り! ここで白ワインを飲み始めたい。
4~5分でしょうか。アサリの口が開いたら火が通っているサインです。
▲ 口を開けないアサリはここで取り除きましょう。
中には、加熱しても口を開けない頑固なアサリがいます。なんらかの都合で死んでいる場合もあるので、念のためこういう貝は取り除いておきましょう。
ここでいったん、アサリはバットに取り分けておきます。
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▲ 塩の量は2リットルのお湯なら20グラム(大さじ1強)が目安です。
さあ、ここらでパスタを茹でておきましょうか。たっぷりのお湯に1パーセント程度の塩を入れ、袋に記載の時間より1分短くタイマーをセットしておきます。
野本やすゆき 谷中松寿司
▲ 唐辛子も焦げやすく、辛み成分が飛びやすいので、このタイミングで入れます。
さきほどアサリを取り出したフライパンにはアサリの旨味たっぷりのスープが残っていると思います。そこに唐辛子とトマトの水煮缶(をなめらかにしたもの)を加えましょう。
▲ なめらかにしたトマトの水煮缶はスープとすばやく馴染みます。
ここでやわらかくなっているニンニクをフォークの背やヘラでつぶしておきましょう。アサリ以外は舌触りなめらかなのが今回の「ボンゴレロッソ」の美味しさの秘訣です。
▲ 火が通ってホクホクになっているニンニクはやわらかく、すぐつぶれます。
ここで今回の隠し味、しょっつる登場。しょっつるとは秋田のハタハタがベースとなった魚醤ですが、もちろんイタリアの魚醤であるコラトゥーラでもよいでしょう。どっちもなければナンプラーでも。「アサリの旨味に深みとキレをもたらしてくれます」と野本さん。
このしょっつるを少量タラ~リ。
混ぜながら1~2分煮れば、ソースの出来上がりです。
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▲ 野本さんがパスタを茹でているのは長方形の鍋。使いやすそうです。
ピピピ、ピピピ♪
このあたりでパスタが茹で上がるはず。
茹で上がったパスタをソースに加え、混ぜて、あさりを戻し、温めたら「ボンゴレスパゲティ(ロッソ)」の完成です!
仕上げにイタリアンパセリのみじん切りをパラパラして、召し上がれ。
この「ボンゴレスパゲティ(ロッソ)」は冷えた白ワインと相性抜群。春の、今しか食べられない美味を召し上がれ!
▲ パスタを盛る際、黒や紺など濃い色の皿に盛るとカッコよくキマりやすい。

● 野本やすゆき (料理研究家)

東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。
最近、YouTubeにて野本やすゆきチャンネルを開設。

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