大人は知るべき、定番スーツのこなし方【上級編】

「ストライプスーツで貫禄を演出するなら、ピッチ幅の広いストライプを選ぶ」。これが前回のポイントでしたが、今回はその貫禄を最大限にランクアップするためのこなし方を紹介します。

キモは着こなしのセオリーをちょっぴりハズすこと。たとえば、前回は「ワイドなストライプスーツに合わせるシャツは基本的に無地を選んでVゾーンをすっきりまとめる」としましたが、今回はあえてストライプシャツを使ったこなしを提案します。

加えて、小物も活用しましょう。存在感のあるブラックのフレームのメガネを掛けてキャラを演出したり、腕時計の文字盤でスーツの色を拾ったり、小物使いでひとクセを演出します。

そして足元は、ここでもあえてセオリーを外したローファーで抜け感を演出します。ワイドピッチのストライプスーツをこなす際は、どうしてもコンサバになりがちですが、あえて攻めの姿勢でこなすことが、わかってる大人の貫禄を醸し出すのです。

ピッチ幅の広いストライプスーツにストライプのシャツを合わせる。こう聞くと難しそうな印象を受けますが、実はちょっとしたコツを押さえるだけで、うまくまとめることが可能です。

それはピッチ幅の狭いストライプシャツを選ぶこと。スーツとシャツのピッチ幅が同じくらいだと、Vゾーンがうるさい印象になってしまいますが、双方のピッチ幅にはっきりとした差があれば、思いのほか品よくまとまります。この組み合わせだけで十分貫禄を演出できますので、ネクタイはシャツの色に合わせたソリッドタイですっきりまとめましょう。

本来なら、ピッチ幅のワイドなストライプスーツの存在感を小物で中和するのがセオリーなのですが、貫禄アップを狙うなら、逆にキャラの立った黒セルのメガネを掛けてみましょう。ウエリントンなどのクラシックなタイプなら、意外なほど品よくまとまり、ストライプスーツとの相性も申し分ありません。

腕時計に関しても、シンプルなドレス顔のモデルを選ぶのが正攻法ですが、ここでは文字盤にカラーがポイント使いされたモデルをチョイスしましょう。差し色効果によって手元のアクセントになるだけでなく、こんな風にスーツの色と合わせれば、さり気ないお洒落を演出できます。

厳密な着こなしルールでは、ローファーはスーツに合わせないとされていますが、イタリア男たちはそれを知ったうえで、あえてスーツにローファーを合わせます。足元に紐靴とはひと味違うこなれたヌケ感が演出できるうえ、重くなりがちなストライプスーツの装いに軽快感をプラスすることができます。

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