大人は知ってる!? 定番スーツのこなし方【基本編】

知性や洗練されたイメージを演出できるだけでなく、ボディラインをスマートに見せてくれる視覚効果がストライプスーツのストロングポイントです。ただ、スーツの王道というべき柄のため、周囲と差をつけるには、少々工夫が必要です。そこで今回はストライプスーツのスマートなイメージをそのままに、大人の貫禄を演出する着こなし術を探ります。

まずはストライプの種類。ピンのように細かいピンストライプをはじめ、鉛筆で書いたようなはっきりとした線のペンシルストライプ、チョークで引いたような太めのラインが特徴のチョークストライプ、一見無地のようで、光の加減でストライプが見えるシャドーストライプなど、さまざまなストライプが存在します。

ストライプの線は細ければ細いほどスマートに見え、はっきりしているほど風格が増しますため、今回のように貫禄を重視するなら、ペンシルストライプやチョークストライプが好適です。そのなかでも、おすすめしたいのがピッチ、つまり線と線の間隔がワイドなもの。ストライプの存在感がいっそう高まり、貫禄アップへとつながるのです。

ピッチ幅とはストライプの線同士の間隔。ここが狭ければ狭いほどシャープかつ繊細に見え、広ければ広いほど一本一本の線の存在感が高まり、大胆で男らしい印象に。

貫禄を演出するなら、大体1.5㎝以上のピッチ幅のストライプがおすすめです。このスーツのようにストライプのカラーが生地のベースの色とコントラストがつく色であれば、ワイドピッチの持ち味がいっそう増します。

前述したように、ワイドピッチのストライプ柄は存在感が抜群です。そこで注意しなければならないのは、Vゾーンがクドい印象にならないこと。無地のシャツと無地のタイですっきりまとめるのが正攻法です。こうすることでスーツのストライプがいっそう際立ちます。

ピッチ幅の広い白のストライプが配されたチャコールグレーのスーツの場合。シャツは白無地でもOKですが、あえてサックスブルーを合わせれば、ストライプスーツの重さが和らぎ、かつ清潔感をアピールできます。さらに落ち着いたトーンのブラウンのソリッドタイを合わせて大人の貫禄を演出します。

貫禄のあるストライプスーツに色気や華やかさを添えたいなら、思い切って柄もののタイを。スタイリングが難しそうな印象を受けますが、シャツが無地であれば、思いのほかすっきりまとまります。そして柄同士を組み合わせるという趣向が上級者的なオーラを醸し出すのです。

シャツは白無地のブロードでドレッシーさを演出しつつ、タイは白×ブラックを基調にした千鳥格子柄。こうした細かい柄ゆきのタイを選べば、ワイドストライプのスーツに合わせてもうるさい印象に映りません。タイの白をさりげなくシャツの色に合わせているのもスマートに見えるゆえんです。