2022.05.22

■ 「Eバイク」を試乗レビュー!

自転車? バイク? 「Eバイク」のモテる選び方

海外で大ブーム中の電動アシスト付き自転車=「Eバイク」。街乗りから本格マウンテンまでさまざまな車種が展開され、その選び方に迷っている方も多いでしょう。ここではそんなEバイクの選び方・楽しみ方をシリーズでお伝えします!

CREDIT :

写真/海老子川 央暉 文/平井敦貴

「Eバイク」はバイクじゃありません

最近話題の「Eバイク」、皆さんはご存知でしょうか。Eバイクの「E」はもちろん「Electric(電動)」を指し、「バイク」は「BIKE(自転車)」のこと。つまり電動アシスト付き自転車のことなんですね。そう、「Eバイク」はバイク(オートバイ)ではなく“自転車”です。名前の似ている「電動バイク」や「EVバイク」という“電動オートバイ”とは異なりますのでご注意を。

ちなみに日本では「電動アシスト付き自転車」というとママチャリのイメージが強いですが、欧米ではスポーツタイプが主流。週末のレジャーやデートに活用される立派な“モテ”アイテムとなっています。

ということでここでは、そんな「Eバイク」の魅力を実車レポートとともにお届けいたしましょう!
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タイプ別3車種を乗り比べ!

▲ 写真左よりライズアンドミューラー「Tinker」(参考商品)。キャノンデール「Topstone Neo Carbon Lefty 3」68万2000円。トレック「Allant+ 8」47万3000円。
早速お借りしてきたのはコチラ、ライズアンドミューラーの「Tinker」とキャノンデールの「Topstone Neo Carbon Lefty 3」、そしてトレック「Allant+ 8」の3車種です。

Tinkerは小回りが効くミニベロタイプで、Topstoneは高速走行も可能なグラベルロードバイク。Allant+ 8は多少の砂利道も走破できるクロスバイクとなります。では、それぞれどんな乗り味の違いがあるのか、街なかでテスト走行をしてみました。
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■ ライズアンドミューラー「Tinker」(2020年モデル)

通勤や街乗りに最適なお洒落ミニベロ!

▲ ドイツ生まれの「Tinker」は世界中で人気のEバイク。今回試乗したのは2020年モデルで、現在は2022年モデル(60万5000円)が発売中です。違いは、2020モデルは「アルフィーネ11」(11段変速)ギア・チェーン駆動を採用し、2022モデルは「Enviolo380」(無段変速)ギア・ベルト駆動を採用しています。
最初に試乗したのがこちらの「Tinker」。ライズアンドミューラーを一躍有名にした折りたたみ式自転車「BD-1」を彷彿とさせる、スタイリッシュなデザインです。

ミニベロながらもしっかりしたサイズで高い剛性を持ち、実際に跨ると安定したポジショニングを取ることができます。サスペンション付きフロントタイヤのため多少の段差も難なくこなし、リアには耐荷重25kgのキャリアを搭載。通勤や日常の買い物といった普段使いにも最適です。
心臓部となるドライブユニットはボッシュ製、ギアはシマノの内装11段「ALFINE(アルフィーネ)」を採用(※2020年モデル。2022年モデルには無段変速の「Enviolo380」を採用)。漕ぎ出しからスムーズなパワーで法定速度の24km/hまでしっかり電動アシストが効いてきます。車道から歩道への乗り上げや雨上がりの斜面もラクラク走行でき、狭いコースでも小回りが効くためスイスイとした乗り味が楽しめるのもポイント。

ハイスピード走行や山道を走破するには不向きですが、都心の舗装路を移動するには十分以上の性能で、クルマで例えるなら「ハイブリッドコンパクトカー」のような乗り心地。彼女とのシェアライドや街乗りがメインの方にはこういったミニベロタイプがオススメです。
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■ キャノンデール「Topstone Neo Carbon Lefty 3」

フロントフォークが左のみ! その名も「Lefty」

▲ テストライドしたのはこちらのシルバーカラーですが、現在日本で展開されているカラーはネオンイエローのような「ハイライター」色となります。
続いて試乗したのはこちらの「Topstone Neo Carbon Lefty 3」。キャノンデールのEバイクの中でも最高峰のグラベルロードです。

特徴はなんといっても「Lefty」という名の通り左片側のみのサスペンション付きフロントフォーク。これは元々マウンテンバイク用に設計された機構で、路面の凸凹や段差などの急な衝撃を瞬発的に吸収します。さらにカーボン製フレーム自体がしなることで後輪のサスペンション性能を引き出す「KingPinサスペンション」によって、スピードと乗り心地の良さを両立しているのもポイントです。
ギアは11速タイプのシマノ「GRX 600/812」、電動ユニットにはボッシュ製eMTB向けの「Performance Line CX」を装備。これはクルマで例えるなら本格クロカンのエンジンをスポーツカーに搭載しているようなもの。最大75Nmという高トルクのモーターによって、トップスピードはもちろん、出だしの加速や斜面走行においてもパワフルな乗り心地を実現します。

実際に乗った印象も、まるでスポーツカーのような乗り味です。「TURBO」モードにすると一漕ぎめからトップスピードまで引っ張られるような加速力でグングン進むことができるので、体力に自信がない方でもこれなら長距離のロードを楽しむことができるでしょう。

電動アシストモードは「ECO」「TOUR」「SPORT」「TURBO」の4種類を備え、舗装路から林道・山道まで対応。航続距離は最大170kmのため、「Eバイクで遊び尽くしたい!」という多趣味な方にこそうってつけの一台です。高級スポーツカーも良いですが、今の時代、こんな高級スポーツEバイクこそモテる大人に相応しいのではないでしょうか。
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■ トレック「Allant+ 8」

街乗りから砂利道まで、万能SUVのようなクロスバイク

▲ 街乗りからオフロードまで楽しめるのが魅力のクロスバイクタイプ。
最後にご紹介するのがこちらの「Allant+ 8」。ご存知、米国生まれトレックのクロスバイクです。グラベルロードほど趣味性は高くないもののスポーティな味付けにより、通勤から本格ライドまでオールマイティに楽しめます。

バッテリーはフレームと一体化したインチューブ式。マウンテンバイクやロードバイクに比べて落ち着いたデザインのためビジネススタイルでも違和感なく乗りこなせるのも特徴。とはいえ中身は本格派でドライブユニットには先述の「Performance Line CX」を装備。ギアコンポーネントはリアのみ10速のシマノ「DEORE(ディオーレ)」を搭載し、油圧式のディスクブレーキも同じくシマノ製で高い制動性を誇ります。
トレックと言えばマウンテンバイクを想像する方も多いでしょう。この「Allant+ 8」もそんな山登りを彷彿とさせるような力強い乗り味になっています。27.5×2.4インチという太めのタイヤとフラットバーハンドルにより砂利道のような悪路でもコントロールを失うことはなく安定した走行を実現。

また、前後のフェンダーは標準で付属し、リアにはテールライトも実装。サドルバッグを取り付けられるリアキャリアやサイドスタンドを装備するため、街乗りやビジネスユースとしての使い勝手も抜群です。まさに万能SUVのようなユーティリティの高さが詰まった一台です。

個人的にも普段持ち歩く荷物が多いため、本格仕様ながらも通勤などの街乗りができるこの一台はかなり気になったトコロ。とはいえミニベロも気になるし、どうせならグラベルロードまで趣味に走るのもアリだと思う次第。う〜ん、悩みはつきません。

ひと口に「Eバイク」と言ってもその種類はさまざま。自転車を趣味にしている方もこれからチャレンジしてみる方も、ぜひ実際にEバイクを試乗してみてお気に入りの一台を見つけてくださいませ。
※掲載商品はすべて税込み価格です

■お問い合わせ

ライズアンドミューラー「Tinker」取り扱い代理店:サイクルハウスしぶや r-m@onomichi-base.com
キャノンデール https://www.cannondale.com/
トレック https://www.trekbikes.com/

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