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2026.04.22

【試乗リポート】メルセデスが目指す究極のラグジュアリーとは? 「メルセデス・マイバッハSL680モノグラムシリーズ」

メルセデス・ベンツにおける最上級ブランドが「メルセデス・マイバッハ」。そのマイバッハ初の2シーターオープンモデル「メルセデス・マイバッハSL680モノグラムシリーズ」が日本に上陸した。上質な素材をふんだんに用いてとびきりラグジュアリーに仕立てられた乗り味をじっくりと堪能してみた。

BY :

文/藤野太一(自動車ジャーナリスト)
CREDIT :

写真/Mercedes-Benz AG  編集/森本 泉(Web LEON)

メルセデス・マイバッハ初の2シーター、オープンモデル

メルセデス・マイバッハSL680モノグラムシリーズ

メルセデスのラグジュアリーブランド「メルセデス・マイバッハ」のルーツは、1901年に初めてメルセデスの名を冠した市販車「35HP」の開発に従事し、のちにエンジン製造会社「マイバッハ・モトーレンバウ」を興したエンジニアのヴィルヘルム・マイバッハの名に由来する。その後同社はメルセデスの傘下となり、2014年以降はメルセデスの最上級ブランド「メルセデス・マイバッハ」としてその名が使われている。

メルセデス・マイバッハ第4のモデルとして登場した「メルセデス・マイバッハSL680モノグラムシリーズ」。

▲ メルセデス・マイバッハ第4のモデルとして登場した「メルセデス・マイバッハSL680モノグラムシリーズ」。

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現在、マイバッハではSクラス、GLS、EQS SUV、という3モデルをラインアップするが、第4のモデルとして登場したのが「メルセデス・マイバッハSL680モノグラムシリーズ」。ベースとなるのはメルセデスAMG SL63で、メルセデス・マイバッハとしては初の2シーター、オープンモデルである。

マイバッハ専用の細いルーバーを用いたラジエーターグリル。ボンネット上にはスリーポインテッドスターのマスコットを配置。

▲ マイバッハ専用の細いルーバーを用いたラジエーターグリル。ボンネット上にはスリーポインテッドスターのマスコットを配置。

エクステリアではマイバッハ独自のクローム仕上げのラジエーターグリルを採用。垂直の細いルーバーを用いており、輪郭はマイバッハのロゴと共に光り輝く仕掛けとなっている。

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グリル下部のエアインテーク、そしてAピラーもクローム仕上げとなっており、ヘッドライト内部にはローズゴールドのアクセントが、ボンネットには直立した3ポインテッドスターのマスコットとセンターにまっすぐにのびたクロームメッキが配されている。


リアでは、テールライトにマイバッハのロゴをあしらう。リアバンパーにはクロームトリムと専用デザインのディフューザーを採用し、水平バーを備えた専用のテールパイプトリムが、エレガントさを強調する。

オプションのマイバッハのエンブレムをあしらったボンネット。バンパー下部のエアインテーク部にも無数のエンブレムを配置。

▲ オプションのマイバッハのエンブレムをあしらったボンネット。バンパー下部のエアインテーク部にも無数のエンブレムを配置。

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もっとも特徴的なのは、黒いボンネット上に無数に配されたマイバッハのエンブレム。車名にあるモノグラムとは、2つ以上の文字を組み合わせてつくられた記号のことで、一般的にはそれをあしらった古典的なデザイン手法を意味する。


ルイ・ヴィトンなどが有名だが、Mの文字を2つ重ねたダブルMと呼ばれるマイバッハのエンブレムもまさにモノグラムである。


ちなみにダブルMは本来、マイバッハ・モトーレンバウ社の頭文字だが、現在のメルセデス・マイバッハとしてもつじつまが合う。


このモノグラムをあしらったボンネットは、まずボンネットにベースコートと1層目のクリアコートを塗布し手作業で研磨。その後、初採用となる塗装技術「PixelPaint」を用いてマイバッハパターンをプリント。その後さらに2度のクリアコート塗装と手作業による研磨を経て、最終のクリアコート仕上げを実施。合計4層のクリアラッカーと3回の研磨工程によってマイバッハパターンの奥行きを表現しているという。オプション価格は100万円というが、それもうなづける。

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土足で立ち入ることがためらわれる純白の室内

ボディカラーはガーネットレッド(メタリック)とオパリスホワイトマグノ(マット)の設定。

▲ ボディカラーはガーネットレッド(メタリック)とオパリスホワイトマグノ(マット)の設定。

デザインコンセプトはレッド・アンビエンスとホワイト・アンビエンスの2種類の設定で、ボディカラーはそれぞれガーネットレッド(メタリック)とオパリスホワイトマグノ(マット)となる。どちらもボンネットはブラックの2トーンでライトブラックカラーのソフトトップとトノカバーも先のボンネット同様にモノグラム仕様になっている。

クリスタルホワイトのナッパーレザーをふんだんにつかった室内。シート表皮はエレガントなフローラルデザインに。

▲ クリスタルホワイトのナッパーレザーをふんだんにつかった室内。シート表皮はエレガントなフローラルデザインに。

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メーターのグラフィックは数種類から選択可能で、マイバッハ専用のホワイトカラーのものを用意。

▲ メーターのグラフィックは数種類から選択可能で、マイバッハ専用のホワイトカラーのものを用意。

試乗車はホワイト・アンビエンス仕様だった。車内ではドアパネル、サイドシル、センターコンソール、シートなどあらゆるところに植物由来のなめし加工を施した真っ白のナッパレザーが張り巡らされている。乗り込む際に気をつけないと、サイドシルに足をかけて汚してしまいそうになる。


フロアマットも真っ白で毛足が長くふわふわである。試乗車には養生のために別のマットが上に敷かれていたが、これを気兼ねなく踏めるのがオーナーの特権というものだろう。

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ゆりの花をモチーフにしたステアリングもとてもエレガントなもの。

▲ ゆりの花をモチーフにしたステアリングもとてもエレガントなもの。

シート表皮には凝ったフローラルデザインの模様が施されており、背後のスペースにも同じホワイトレザーが使われている。

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ダッシュパネルの上部やステアリングはブラックレザーで、エクステリアと同様の2トーン仕様になっている。アッパードアトリムにはオープン時にソフトトップやトノカバーと一連のものに見えるようモノグラムが配されている。12.3インチの縦長のタッチ式ディスプレイやMBUXインフォテインメントシステムなどはベースのAMG SL63と同様のものだ。


パワートレインは、AMG SL63譲りの4ℓV8ツインターボエンジンに9速ATを組み合わせたもの。最高出力585PS、最大トルク800Nmに変更はない。駆動方式も同様に4MATIC(4WD)だ。

柔らかで静かな“マイバッハモード”を用意。

そしてドライブモードは「コンフォート」、「スポーツ」、「インディビジュアル」に加えて専用の「マイバッハ」モードがある。これを選択するとサスペンションは最も柔らかい設定となり、路面の凹凸を滑らかに吸収することで非常に快適な乗り心地を実現。さらに、エンジンやトランスミッションの動作が静かで スムーズになるように調整され、車内の静粛性が向上する。

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足回りには油圧制御によりロールの動きを瞬時に補正するACTIVE RIDE CONTROLサスペンションを標準装備。専用のダンパーとスプリングもよりソフトなものに変更されている。タイヤは21インチのピレリPゼロを装着していたが、ノイズやハーシュネスもほとんど気にならなかった。

幌やトノカバーにもマイバッハのロゴが配置されている。

▲ 幌やトノカバーにもマイバッハのロゴが配置されている。

遮音対策が施されたアコースティックソフトトップを閉めてしまえばクーペもかくやの静粛な室内空間になる。骨格部に吸音材を多用し徹底した遮音対策によりロードノイズを低減。マフラー内部にもリサイクル可能なグラスファイバー製インレイを採用することで静粛性を向上させている。こうした対策もあって車両重量はAMG SL63比で100kgほど増加しているが、そんなことはまったく気にならない。

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AMG SLがベースなのでその気になればスポーツカーのように走るけれど、やはりこのクルマは優雅に上品にクルーズすることが似合う。マイバッハの名にふさわしいゆったりとした身のこなしが雰囲気だ。


しかし、マイバッハに詳しい人なら、車名の「680」を見てV12エンジンを期待したはずだ。SクラスベースのS680にはV12エンジンが搭載されているだけに、もしこのマイバッハSLにV12エンジンが載ったなら極上の乗り味が……と夢想せずにはいられなかった。人の欲望に際限はないわけだが、少なくともメルセデスがいま実現できる究極のラグジュアリーを追求したモデルということには間違いなさそうだ。

Mercedes-Maybach SL 680 Monogram Series
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Mercedes-Maybach SL 680 Monogram Series

全長×全幅×全高/4695×1915×1365mm

ホイールベース/2700mm

車両重量/2000kg

エンジン型式/V型8気筒ツインターボチャージャー

総排気量/3982cc

最高出力/585PS/5500-6500rpm

最大トルク/800Nm/2500-5000rpm

駆動方式/4WD

トランスミッション/9速DCT

乗車定員/2

車両本体価格/3650万円


お問い合わせ

公式サイト/https://www.mercedes-benz.co.jp

藤野太一(自動車ジャーナリスト)
大学卒業後、自動車情報誌「カーセンサー」、「カーセンサーエッジ」の編集デスクを経てフリーの編集者兼ライターに。最新の電気自動車からクラシックカーまで幅広い解説をはじめ、自動車関連のビジネスマンを取材する機会も多くビジネス誌やライフスタイル誌にも寄稿する。またマーケティングの観点からレース取材なども積極的に行う。JMS(日本モータースポーツ記者会)所属。写真/安井宏充

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