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2025.08.10

【試乗記】世界が注目するランボルギーニの新型車「テメラリオ」に乗った!

2024年11月末に日本公開されたランボルギーニの新型車「テメラリオ」。「ウラカン」の後継車として開発された世界注目のマシンに、リスボン近郊のサーキットで試乗! そのドライブフィールは?

BY :

文/小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
CREDIT :

写真/ランボルギーニ・ジャパン 編集/高橋 大(Web LEON)

ウラカンの後継モデルは走りがよりパワーアップ!

フロントはぱっと見でランボルギーニとわかるデザイン。
▲ フロントはぱっと見でランボルギーニとわかるデザイン。
スポーツカー好きのオヤジさん、お待たせです。ランボルギーニが新型車「テメラリオ」を発表してくれました。2025年7月に、リスボン近郊のサーキットで乗ってきました。ひと言でいうと、たのしい。しかもショッピングにもデートにも、という万能選手なのです。

テメラリオは、大ヒット作「ウラカン」の後継車。特徴は、全長4.8m弱の、ちょっとコンパクトなボディにあります。もちろん、それだけはないんです。新開発のV8エンジンを使ったプラグインハイブリッドで、かつ全輪駆動。走りはというと、コンパクトさを活かして、機敏な走りを味わわせてくれるんです。
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リアは要素が上のほうにまとめられていて、つんのめるようなスタイルがスピード感につながっている。
▲ リアは要素が上のほうにまとめられていて、つんのめるようなスタイルがスピード感につながっている。
コンパクトと書いたとおり、ウラカンよりホイールベースは30mmほど短くなっています。しかしキャビン(室内空間)はスペースが拡大しています。

私がこのクルマに乗ったのは、かつてF1レースも行われていたエストリル・サーキット。なにしろ、4ℓのV8エンジンは新開発で、でっかいターボチャージャーを2基、それにモーターも備えています。モーターは、前輪駆動用に2基と、エンジンに装着されてマイルドハイブリッド的に働く1基の、計3基からなります。
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1万rpmまでスムーズに回り、最高出力は9000rpmから! 静止から時速100kmまで2.7秒です

前輪用のモーターを積極的に使ってコーナリング性能を上げている。
▲ 前輪用のモーターを積極的に使ってコーナリング性能を上げている。
ここで大書したいのは、エンジン性能です。なんと1万rpmまでスムーズに回ってしまうんです。最高出力は9000rpmからというすごさ。

サーキットのホームストレッチにおいて、3速で引っ張ってみたところ、燃料カットオフの働く領域に達するまでに250km出ました。さらに加速していくことも可能です。

12気筒でないと不満というオヤジさんもいるでしょう。わかります。ただし、その不満を口にするのは、テメラリオを運転してからでも遅くないかもしれません。
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室内の素材やカラーはほぼ好みどおりに仕立てられる。
▲ 室内の素材やカラーはほぼ好みどおりに仕立てられる。
テメラリオには「ドリフトモード」が設けられました。ステアリングホイールのスイッチで3段階から選べます。

モード1に入れて走りだし、カーブでステアリングホイールを切り込んだあと、アクセルペダルを踏み込むと、ぐぐーっとリアが出ていきます。モード2になると、リアの張り出しかたが大きくなります。アクセルペダルの踏み込みはきっかけを与えるぐらいで大丈夫。
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おなじみのフラップを跳ね上げる式のエンジンスターターボタンは健在。
▲ おなじみのフラップを跳ね上げる式のエンジンスターターボタンは健在。
モード3は……サーキットなどのスキッドパッドなどで練習を重ねると、ドリフトキングの道が拓けるかもしれません。

一方、ここで知ったのは、「プロだろうが、あまりクルマに乗らない人だろうが、気持ちよくドライブすることを目ざして開発しました」(ランボルギーニで技術を統括するロウフェン・モア氏)という言葉どおりの出来であります。

非常に運転し易いのは事実です。結構なスピードでもって、小さなカーブを曲がるとき、無理している感覚がまったくありません。
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同じグループに属するドゥカティの二輪のようなイメージで後輪をあえて露出させたデザイン。
▲ 同じグループに属するドゥカティの二輪のようなイメージで後輪をあえて露出させたデザイン。
前輪のモーターが左右個別に適切な制動を行うなどして、コーナリングラインを、いわゆるニュートラルに保ってくれるんです。サーキットの路面は鏡面のようにスムーズなので、一般道ではどれだけ乗り心地がいいか。正直いって、よくわかりません。

そこはまあ、静止から時速100kmまで2.7秒で加速してしまうスポーツカーですから、推して知るべし、といったところでしょうか。それでも、ウラカンの意外なほどの乗り心地の良さが記憶によみがえってきました。
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ユーザビリティも進化してオーディオも最高でした

薄いヘッドランプに六角形のシグネチャーランプが個性を生んでいる。
▲ 薄いヘッドランプに六角形のシグネチャーランプが個性を生んでいる。 
テメラリオのインテリアは、サーキットでも走れるように、機能的なレイアウトです。が、カップホルダーも欲しい、などというウラカンオーナーの声を聞き入れた結果、スタバに寄ってコーヒーを持ち込めますし、スマホだって置くスペースがしっかり出来ました。

「スマートフォンの置き場ぐらい欲しいよ」というウラカン・ユーザーの声を、しっかり設計に反映した結果、と前出のモア氏は言います。シート背後には、彼女の大事なケリーバッグだって、しっかり置けます。
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高級スピーカーブランド、ソナスファベールの10スピーカーシステム搭載。
▲ 高級スピーカーブランド、ソナスファベールの10スピーカーシステム搭載。
ウラカンより全長はすこしコンパクトですが、室内は、レッグルームもヘッドルームも拡大しています。イタリアの高級オーディオメーカー「ソナスファベール」のスピーカーシステムを備えていて、たしかにいい音を聴かせてくれます。

一度エンジンに火を入れたら、最もいい音楽はエンジン音(といい感じのバイブレーション)だというのがランボルギーニの開発者のこだわりとのことなのですが……。

ランボルギーニでは、電子的にエンジン音を合成したりせず、自慢のV8のサウンドを聴かせてくれます。クルマ好きのオヤジさんには、きっと堪らないいい音と感じられることかと。
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軽量でよりサーキット向きの「アレジェリータ」仕様も登場。
▲ 軽量でよりサーキット向きの「アレジェリータ」仕様も登場。
ブリヂストンがテメラリオ専用に開発したタイヤは、サーキットで素晴らしい性能を発揮してくれます。同時に静粛性が高く、走行中は意外なほど静かです。バッテリー走行が10km出来るので、その時は、好きな音楽を楽しもうではありませんか。

日本での発売は、2025年9月の予定といいます。標準モデルと、軽量でよりレース指向の「アレジェリータ」仕様が用意されます。快適派か武闘派か。ご自分のことを鏡で見てから、お決めください。

価格は、標準モデルで3800万円を少し超え、「アレジェリータ」だと4200万円からとなるもようです。
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■ Lamborghini Temerario

全長×全幅×全高:4706×1996×1201mm
車重:1690kg
ホイールベース:2658mm
3995.2ccV型8気筒+電気モーター(プラグインハイブリッド)
駆動用バッテリー容量:3.8kWh
全輪駆動
システム最高出力:677kW@9000〜9750rpm
最大トルク:730Nm@4000〜7000rpm
8段デュアルクラッチ変速機
全輪駆動(前輪はモーター駆動)
最高速:343kph
0-100kph加速:2.7秒
乗車定員:2名

■ ランボルギーニ・ジャパン
HP/https://www.lamborghini.com/jp-en

小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
クルマ雑誌、グルメ雑誌の編集長を経て、フリーランスのライフスタイルジャーナリストとして活躍中。新車の試乗記などクルマ関連を中心に、グルメ、ファッション(ときどき)、他分野のプロダクト、人物インタビューなどさまざまなジャンルの記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。

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