2021.03.16

大人のいい時間を作る、名作時計とは?

腕時計は大人にとって単に時間を確認するツールに留まらず、「いい時間」をともに過ごす相棒のようなもの。ビジネスの時間も、夜のリラックスしたひとときも、腕時計の魅力を存分に楽しめる名作が、ここにあります。

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写真/前田 晃(maettico) スタイリング/石川英治(TABLEROCK) 文/広田雅将(『クロノス日本版』編集長)

大人の心をときめかせる珠玉の腕時計たち

腕時計は文字通り、時間を確認するツール。でも、それだけではありません。世に「時計好き」なる人々がいるように、時計は見て楽しむ物でもあります。これはどういうことか?

お気に入りの腕時計を身に付けていると、時間を確認するたびに気分がハッピーになる。つまり、自分の「いい時間」を作ってくれるアイテムでもあるのです。
▲ 時計ケース7万1500円/コマ、時計は下と同じ。
「いい時間」を実感できるのは、日中だけではありません。例えば、照明を少々落とした部屋で、ゆっくりとロックグラスを傾ける──そんな夜のひとときの伴にもなってくれる。素晴らしい腕時計には手仕事の美があり、ずっと眺めていても飽きることがありません。そして、それによって愛着が一層深まっていきます。

機械式時計は、正しく使えば生涯付き合っていけるもの。機械であり、装身具であり、しかも一生使える、なんてものは腕時計の他にはそうは見つからない。だからこそ、お気に入りの時計を見つけると、毎日がより豊かになるのです。
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スケルトンへの工夫が、腕時計をより楽しく変えた

腕時計の魅力を特に楽しめるのが、スケルトンウォッチ。ケースや文字盤の仕上げの美しさだけでなく、ムーブメントの微細なパーツが動く様までも余すところなく味わえます。

現在では、我々一般人もムーブメントを眺められるようになりましたが、かつては隠すのが当然の部分でした。最初に起きた変化は、1990年代のこと。機械式時計がブームになった結果、貴金属やステンレスで作られていた裏蓋がシースルーになり、ムーブメントは時計師だけのものではなくなったのです。

大きな変化が起きたのは2000年代。文字盤もスケルトンにすることで、裏返さずともムーブメントが見られるようになりました。そして、2010年以降の大きな潮流として各メーカーが力を入れてきたのは、スケルトン文字盤にさらにユニークな動きをもたせた機械式時計です。

◆ ゼニス 

スケルトン化が加速させた、見て楽しむ時計

▲ 1/100秒を計測できる自動巻きクロノグラフ。文字盤をスケルトンにすることで、動きも楽しめる。「デファイ エル・プリメロ 21」自動巻き、18KRGケース(44mm)、アリゲーターストラップ。347万6000円/ゼニス
その最右翼が、「ゼニス」のデファイ エル・プリメロ 21です。1969年に発表された世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント「エル・プリメロ」は、1/10秒を計測できるいわば、ハイスピードクロノグラフの先駆け。その設計をさらに深化させた結果、「ゼニス」は1/100秒を図ることのできるデファイ エル・プリメロ 21を完成させたのです。

超ハイスピードを実現できたのは、クロノグラフと時計のそれぞれに、別の動力源を与えたため。1/100秒を計測するための設計は、このモデルに類を見ないユニークな見た目をもたらしました。本作は、その個性的なレイアウトを強調したもの。

クロノグラフを作動させると、秒針は10秒で1回転するだけでなく、クロノグラフ用の心臓部であるテンプも超高速で動き出します。単なるスケルトンではなく、動きも楽しめる本作は、今を代表する見てときめく時計です。
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◆ ウブロ

これぞ、次世代スケルトンウォッチ

▲ ヌケ感のあるムーブメントに、透明なサファイアクリスタルの外装を合わせた野心作。「ビッグ・バン トゥールビヨン オートマティック オレンジサファイア」自動巻き、サファイアケース(45mm)、ラバーストラップ。世界限定50本。1961万3000円/ウブロ
2010年代に入って一層加速したスケルトン化の流れにより、各社はスケルトン専用と言うべきムーブメントを作るようになりました。肉抜きを前提としていない既存のムーブメントは、スケルトンにしてもカッコよくなりにくかったのです。

対して、ここ10年間で発表されたいわゆる“モダンスケルトンウォッチ”は、スケルトン専用の設計をもつため、以前に比べて「ヌケ感」が大きく増しました。その代表例が、ウブロのビッグ・バン トゥールビヨン オートマティック オレンジサファイアです。

本作の強いヌケ感の理由は、ムーブメントの要素を可能な限りコンパクトにまとめ、さらにムーブメント自体にもサファイアを多用しているから。例えば、針を合わせるための歯車をあえて小さなものだけで構成することで、普通のスケルトンでは埋まってしまう9時位置にも、大きな余白を作り出しています。

また、オレンジの人工サファイアクリスタル製ケースでも時計全体のヌケ感を強調しています。最近は余白の多いスケルトンウォッチが増えていますが、これは別格中の別格。歯車の動きを、これほどはっきり見られる機械式時計は、おそらくこれ以外になさそうです。
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◆ ブレゲ 

古典機にはいぶし銀の味わいがある

▲ 古典の魅力を凝縮した傑作中の傑作。そのたたずまいも19世紀のトゥールビヨンを思わせる。「クラシック トゥールビヨン 3357」手巻き、18KWGケース(35mm)、アリゲーターストラップ。1228万7000円/ブレゲ(ブレゲ ブティック銀座)
もちろん、フルスケルトンでなくても見どころのある時計は存在します。そのピンとも言えるのが、「ブレゲ」を代表する傑作クラシック トゥールビヨン 3357です。本作は、1988年に発表された3350の型番違い。裏蓋がシースルーになった以外は、30年以上も変わらず作られる、古典中の古典です。

しかも、現在ある多くのトゥールビヨンは、本作を参考に生まれたものなのです。いわば、腕時計トゥールビヨンの祖とも言える3357。長く支持されるのも、時計を見れば納得できるはず。

文字盤の上面を覆うのは、昔の手法であるギヨシェ彫り。さながらアンティークのような趣は、職人が手作業で彫り込んでいるからこそ。ハイテクで武装する現在の「ブレゲ」にあって、本作は19世紀のトゥールビヨンのような雰囲気を今に残しています。

正直、価格は安くありませんが、これだけの手間がかかっていると考えれば、むしろリーズナブル。お酒を飲みつつ、楽しむには最高の一本です。
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◆ オリス

手の届く価格帯にも傑作あり

▲ 約10日という長いパワーリザーブを、ゼンマイの収縮で体感できるスケルトンウォッチ。「ビッグクラウン プロパイロットXキャリバー115」手巻き、チタンケース(44mm)×ブレスレット。89万1000円/オリス(オリス ジャパン)
「オリス」の自社ムーブメントCal.110は、10日間もの長いパワーリザーブを持つ傑作機。3時位置に備わったパワーリザーブ表示は、時計を動かすゼンマイの残量を極めて正確に示してくれます。その魅力的なムーブメントをあえてスケルトンにして搭載したのが、ビッグクラウン プロパイロットXキャリバー115です。

アンダー100万円という価格もあって仕上げは控えめですが、それ故に、ムーブメントの持つ機能美が強調されています。また、1つのゼンマイだけで約10日間のパワーリザーブを与える香箱も同様にスケルトン化され、リュウズを巻く度に、ゼンマイが縮んでいく様が分かるのもおもしろい。

直径は44mmとやや大きいものの、チタン製のため装着感も抜群。シチュエーションを問わず、メカの面白さを楽しめるのです。
※掲載商品はすべて税込み価格です

■ お問い合わせ 

ウブロ 03-5635-7055
オリス ジャパン 03-6260-6876
コマ 03-6383-5585
ゼニス 03-3575-5861
ブレゲ ブティック銀座 03-6254-7211

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