2019.10.26
「良い腕時計は、7つの条件で選ぶ」- クロノス編集長の選び方
時計はクルマと同じ目線で見ればいい。工業製品という前提に立って、「良い時計の条件」を知ることで最良の選択肢にたどり着く。広田雅将氏(時計専門誌『クロノス日本版』編集長)が考える「7つの条件」とは。
量産できるメーカーは安価で良質なモノを作るし、設備投資を怠らないメーカーは、同じ金額でもやはり質の良い時計を作るだろう。結局、良い時計を見るには、工業製品という前提に立った上で、買う側も見る目を養うことだ。つまり、何がいい時計の条件なのかを知ることである。
時計の質を判断するのは、あまり難しくない。難しくしようと思えばいくらでもできるが、それはコレクターに任せればいいのであって、普通に生きている中で、探すのは決して難しくない。結論を先に言うと、時計はクルマと同じ目線で見ればいい、である。
1. 時計はまずリュウズを触るべし
30万円以上の自社製ムーブメントを載せた時計の場合、時間を合わせる際、ごりごりした感触のあるモノは避けた方がいい。
またゼンマイを巻く重さと、針合わせの感触が極端に違うモノも、避けた方がいい。車で言うと、アクセルとクラッチの重さが違うようなものだ。きちんとしたメーカーは、両者の重さが同じようになるよう配慮している。
2. 時計は角を見るべし
とりわけケースの裏側やブレスレットのつなぎ目には注意。指で触ってみて、痛いと思うモノは避けるべし。立っているようで極上のしなやかさの好例は、ロイヤル オークだ。