マニュファクチュールだけが偉いんじゃありません
ムーブメントを開発することで個性を表現するという手法はマニュファクチュールだけが実現できるわけではありません。餅は餅屋、という考え方だってあるんです。

Montblanc [モンブラン]
モンブラン オマージュ トゥ ニコラ・リューセック リミテッドエディション565/116万6000円

例えば名門オーデマ ピゲは傘下に「オーデマ ピゲ ルノー・エ・パピ」という会社を収めていますが、ここではリシャール・ミルやシャネルの複雑機構の開発も担当しています。
トゥールビヨンやミニッツリピーターを得意とする「クリストフ・クラーレ」も、パルミジャーニ・フルリエ傘下の「ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ」も、多くのブランドと手を組んでいます。最大のメリットは専用設計なので個性を追求できること。
さらには稀少な限定品であっても、プロ集団がきちんとメンテナンスを行ってくれるので、安心感につながります。
Christophe Claret × Maiˆtres du Temps [クリストフ・クラーレ × メートル・デュ・タン]
チャプターワン トノー トランスペアレンス チタニウム/7960万円


クリストフ・クラーレのローリングバー機構
円筒を回転させてさまざまな表現を行うローリングバーは、同社が特許を取得した機構。クリストフ・クラーレだからこそ可能な時計です。
Renaud et Papi × Richard Mille [ルノー エ パピ × リシャール・ミル]
RM 50-02 ACJ トゥールビヨン・スプリットセコンド・クロノグラフ/1億1000万円

Vaucher Manufacture Fleurier × Hermès [ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ × エルメス]
スリム ドゥ エルメス パーペチュアル・カレンダー/401万円


Cal.H1950
こちらは超薄型のCal.H1950。エルメスのために開発されたムーブメントであり、外からは見えない部分まで丁寧に仕上げを施しています。
ヘアメイク/MASAYUKI(The VOICE)
文/篠田哲生