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2016.11.10

マニュファクチュールってなんだ? vol. 01

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"自社一貫製造"するブランドを指し時計を誉める言葉としては、もっとも登場頻度の高いフレーズ、それが「マニュファクチュール」です。

かつては老舗の証でしたが、昨今は新興ブランドのなかにも名乗るブランドが増えてきました。それはなぜなのか?時計業界の謎に迫りましょう。
スーツスタイルの格を上げる顔
左右上下が完璧な対称形となるデザインは、時計を知的に見せてくれる効果アリ。マニュファクチュールだから可能な配置であり、スーツとの相性も抜群。スーツ11万円/タリアトーレ(トレメッツォ)、シャツ3万3000円/ルイジ ボレッリ(バインド ピーアール)、タイ1万6000円/ステファノ ビジ(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター)
時計を開発するうえで、もっともコストと時間を必要とするのがムーブメント。

優れた設計師や時計技師、さらには生産体制も必要になるので、自社ムーブメントを所有しているブランドは、格上の存在とされていました。

Chopard [ショパール]

L.U.C レギュレーター/366万円

均等の取れたプロポーション
創業者の名を冠する自社ムーブ「L.U.C」は1996年からスタート。時分秒針が独立したレギュレーターで、9時にはGMT針、12時にパワーリザーブ表示。L.U.C 98.02-L搭載。手巻き、18KRGケース(43㎜)、アリゲーターストラップ/ショパール(ショパール ジャパン プレス)
しかしコンピューターを使った設計や3Dプリンターで作るプロトタイプ、そして最新の工作機械が導入されるに従って、どんどんムーブメント開発に対するハードルが下がっていきました。それがここ数年で自社ムーブメントが増えた理由のひとつです。

Parmigiani Fleurier [パルミジャーニ・フルリエ]

トンダ 1950 トゥールビヨン/1625万円

創業者の誕生時間に合わせ7時位置に機構を設置
1996年に創業した新興勢力ながら、ムーブメント製造会社の「ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ」を設立。さらに実力派工房を傘下に収める形でマニュファクチュール化を進める。このモデルはトゥールビヨンの位置に工夫アリ。自動巻き、18KWGケース(40.2㎜)、アリゲーターストラップ/パルミジャーニ・フルリエ(パルミジャーニ・フルリエ・ジャパン)

Cal.PF517

Cal.PF517は、世界最薄の自動巻き式フライングトゥールビヨンムーブメントで、厚みは3.4㎜しかないというから驚きです。

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Roger Dubuis [ロジェ・デュブイ]

マニュファクチュールのメリットは、ケースやダイヤルのデザインと機構を融合できることにあります。歴史の短いブランドは前例にとらわれないチャレンジをしやすいため、印象的なデザインの時計を作りやすい。

Roger Dubuis [ロジェ・デュブイ]

エクスカリバー 42 オートマティックスケルトン/852万円

圧倒的な技術力で個性を強調する
自社製のCal.RD820SQは、アストラルスケルトンと命名した星形ブリッジの上に、繊細なパーツを組み込んでいく奇想天外なムーブメント。マイクロローターにも同様の星加工を施す前衛的な時計ですが、ジュネーブの伝統的な時計技法を受け継いでいることを示すジュネーブ・シールも取得済み。自動巻き、18KWGケース(42㎜)、アリゲーターストラップ/ロジェ・デュブイ
そのため新興ブランドほど、マニュファクチュール化に積極的なのです。今回紹介するマニュファクチュールは、創業、ないし時計を作りはじめてから20年未満という新興ブランドばかり。

しかし時計業界の未来を見据えた、真新しい感性に満ち溢れています。

Frederique Constant [フレデリック・コンスタント]

ハートビート マニュファクチュール/64万円

オリジナリティを際立たせる
自社ムーブメントを完成させたのは2004年。同社が考案したダイヤルの小窓からムーブを魅せる“ハートビート”の技術をさらに発展させるため、6時位置にテンプを設置し、地板を抜いて動きを見せています。12時位置には、対称的に置いたカレンダーが。自動巻き、SSケース(41㎜)、アリゲーターストラップ/フレデリック・コンスタント(GMインターナショナル)

H.Moser & Cie. [H.モーザー]

エンデバー パーペチュアルカレンダー/620万円

永久カレンダーの新しい表現法
1828年に創業。一時休眠していましたが、2005年から時計製造を復活。Cal.HMC341は、中央から出ている小さな針で月を表示する永久カレンダーで、写真の場合は6月12日を意味しています。すべての表示がダイヤルの外縁部に沿うように設置されているのも、自社ムーブメントならではの小技。手巻き、18KWGケース(40.8㎜)、クーズーレザーストラップ/H.モーザー(イースト・ジャパン)

マニュファクチュール"深化"の過程とは

1. 自社でムーブメントを作っている
時計の心臓部であるムーブメントを自分好みの設計で作るということは、サイズやデザイン、機構に制約が生まれない。つまり自由なのだ。
2. 針やケースも自作する
デザインや品質にとことんこだわることができるというだけでなく、納品や生産のスケジュールも自社で管理できるため、ユーザーも安心。
3. ヒゲゼンマイまで自作する
あらゆる時計パーツのなかで、もっとも生産が困難だとされるのが、テンプを規則的に振動させるヒゲゼンマイ。これを自作するのが超一流の証。
写真/前田 晃
スタイリング/坂井辰翁
ヘアメイク/MASAYUKI(The VOICE)
文/篠田哲生

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