2025.09.15
海外出張に最適な腕時計を考えてみた。アンダー10万円で頼もしすぎるスペック!
腕時計のプロたちが魅了された一本をリコメンドする本企画。今回はライター/エディターの長谷川 剛さんが「セイコー 5スポーツ」の『SBSC013』を選びました! 海外出張に最適な腕時計という目線で選んだ一本は、まさかのアンダー10万円でした!?
BY :
- 文/長谷川 剛
- CREDIT :
編集/岸澤美希(Web LEON)
選者:ライター/エディター 長谷川 剛
安心して使い倒せる"出張時計"とはどんなモノ?


そうすることで、理想の出張時計が見つけやすくなるからです。そこで、僕の場合の出張時計に対する必要条件を書きだしてみたいと思います。
・GMT機能を備えていること。
・防水性など一定のタフネスを備えていること。
・暗所での視認性も確かなこと。
・旅先での服装にマッチすること。
・日本ブランドであること(海外出張の場合)。
・そして万が一のときにもあまりヘコまないプライス。
・一定の精度を持つムーブメントであること。
挙げてみると、まあいろいろ条件が並ぶものです(笑)。
この7つの条件にマッチするモデルとなると、大分絞られるワケですが、「もしかしたらそんな一本存在などしない?」と思えるほど。それはともかく、まず上掲の条件を一旦整理しましょう。
第ニに、タフネスに関して。3気圧防水等の極薄ドレスウォッチなどでは、何かとバタバタする出張において繊細すぎるように感じます。
第三に、暗所での視認性は特に大事。出張時は夜間もガンガン出歩きますし、就寝中にも電話が掛かってきます。だから太め・大きめの夜光表示はモチロンのこと、読みやすい全アラビア数字のインデックスが良いのです。
第四に、いろいろな服装にマッチするという条件も見逃せません。フライト時や作業時、そしてオフタイムの着こなしは、大体スポーツカジュアルかスポーティなビジカジが自分のスタンダード。そうするとシンプルなラウンド型のスチール系かダーク系が何かと使いやすいモデルとなります。僕の場合は、ヒマさえあれば現地の街を巡って回りたいので、時計は目立ちすぎないルックスのものが理想的。
第六に、最も大事かもしれない条件が“ヘコまないプライス”。海外はとにかく国内と較べて圧倒的にデンジャラスです。薄給の僕としては、30万円以上の時計を失うことは、ショック過ぎて許容不可(苦笑)。せめて10万円近辺で……と言わせてほしいのです。
とはいえリーズナブルすぎる安価ムーブメントでは、それはソレで困りモノ。第七に、日差±1分以内の信頼性ある自動巻きムーブメントが最後の条件です。
ということで、そんな7項目にマッチするモデルをアレコレ探した結果、予想以上に素晴らしい一本が見つかりました。
「旅行から普段使いまで、万能的に使えます」(長谷川)

このモデルが属するフィールドシリーズは、個人的にはレジャーの雰囲気が強めと感じていました。しかし、本作は都会的なクールネスも感じさせる仕上がりであり、とっても僕好み。と言うか、24時間表示のベゼルをもつ約40mm径の真っ黒モデルは、腕元へのスポーティなアクセント役として実に理想的。

さらにお気に入りのポイントが、シリーズ初となる引き通しのレザーストラップ。テキスタイルのNATOバンドに比べ、牛革ならではの重厚感や存在感は大人スタイルを引き立てる要素となります。
でありながらも、引き通し型ゆえシーンや装いに合わせてベルトをサッとお着替えOK。本当の意味で使える一本とは、こういうモデルではないかと思った次第です。


● 長谷川 剛(はせがわ・つよし)
各種ファッションメディアを中心に、男性の服装や時計についてのページを手掛けるライター、時々エディター。バイクと古い服と時計好き。老近眼。ツヨPの「モテヴィンテージを教えたい」にも出演!
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