2016.02.11
大人カジュアルの完成形:“ブラック×ブラウン”の腕時計
シックな大人の腕元には、質実剛健な「マットブラック」と落ち着いた雰囲気の「ブラウン」が映える。ブルガリの"ディアゴノ マグネシウム”やラルフローレンの”RLオートモーティブ”など、クラシカルでお洒落な一本をご紹介。
ですがここにきて目立ちはじめたのはブラック×ブラウンの組み合わせ。ファッション的にも注目すべきカラーリングが時計業界にも浸透してきた模様です。
Panerai [パネライ]
PAM617 ルミノール 1950 スリーデイズ チタニオ DLC-47㎜/136万円

その一例がブラックケース。ブラックセラミック素材や表面処理を行うことで強固なケースを作るのがそもそもの目的でした。
ですがブラックケースが人気を集めたのは、タフで傷つきにくいという実用面だけでなく、それが時計史の正統派のひとつだったから。
20世紀初頭に誕生した飛行機に搭載されていたコックピット用航空計器は名だたる時計メーカーが制作し、ケースはブラックで塗装されていました。
つまり黒い時計には“高精度”“実用性”“頑強”などのポジティブなイメージがあったのです。それが現代の腕時計にも投影されたという訳。ゆえにブラックケースの時計は、パネライを筆頭に“ミリタリー由来”のモデルが多いのです。
しかしここにきて、ブラックだけでなく、王道色ブラウンを加えるモデルが登場。マットブラックの力強さとブラウンの落ち着いた雰囲気の融合は、ほどよくクラシカルでお洒落。ファッションとの相性も、抜群なんですね。
Panerai [パネライ]
PAM629 ルミノール 1950 スリーデイズ チタニオ DLC-47㎜/136万円

ファッションでも注目のカラーリングです
どちらも基本色なので、コーディネートしやすく、最高にシックな雰囲気が生まれるんです。

中●スポーティミックスにも好適/全身黒でまとめるとスポーティすぎる時は、ブラウンをはさむとリッチな感じが醸せます。このバランスがポイントです。ブルゾン1万3000円/ケーウェイ(ワイエスインターナショナル)、ダウンベスト4万5000円/ヘルノ、パンツ2万円/エストネーション(ともにエストネーション)、カットソー1万3000円/デザインワークス(デザインワークス ドゥ・コート銀座店)、靴4万8000円/ハイドロゲン(三喜商事)
右●ドレスアップがシックに/明るめのブラウンスーツに対して、インナーやシューズをブラック系にすることで、こなれた雰囲気が完成するんです。スーツ11万円/ブリッラ ペル イル グスト、ベルト2万2000円/オルチアーニ(ともにビームス ハウス 丸の内)、カットソー1万円、チーフ7800円/ともにデザインワークス、靴5万4000円/フェランテ×デザインワークス(すべてデザインワークス ドゥ・コート銀座店)、メガネ3万5000円/オリバー ゴールドスミス(オブジェ・イースト)
世界のお洒落オヤジも大好物の色味なんです
おなじみのイタオヤスナップでも、注目するべきこの配色。茶色は合わせ方次第ではオッサン臭くなりがちですが、黒を効かせてシルエットをタイトにまとめることでモダンにアップデイトしています。


手前味噌ですが……
手前味噌ですが……
昨年発売のLEON10月号でも、「黒」×「茶」のコーディネートを取り上げています。同企画ではレザージャケットやスーツ、そしてカジュアルと、どんなスタイルであってもシックにまとまるという非常に使い勝手の良い配色であることを解説。高級時計とのコーデも相性良好でした。写真/前田 晃
茶黒といえどいろいろございます
定番色の組み合わせゆえに、スタイルが多彩なのもこの「茶黒時計」の特長。表面処理技術や新素材の導入によって、色の幅が広がっているのでお好みの組み合わせを見つける楽しさがあるんです。
Bulgari [ブルガリ]
ディアゴノ マグネシウム/46万5000円

Cvstos [クストス]
チャレンジ ギュスターヴ エッフェル/192万6000円

Breitling [ブライトリング]
エアロスペース エヴォ ナイトミッション/60万円

Ralph Lauren [ラルフ ローレン]
RLオートモーティブ ウッドベゼル/136万5000円

スタイリング/吉野 誠
文/篠田哲生
協力/アフロ















