2020.07.01
【拝見! 私物時計】ロイヤル オークを達人は、どうこなす?
LEON本誌をはじめ、多くのメンズファッション誌で活躍する敏腕スタイリストの四方章敬さん。本流のドレススタイルを知り尽くした人物の時計スタイルは、間違いのない傑作モデルで装いを格上げする戦術。ある種ストレートとも言えるテクニックだけに、コツさえ掴めばマスターも可能です。
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写真/蜂谷哲実(hachiya studio) 取材・文/長谷川 剛(04)
「ドレスとスポーツのミックス加減が絶妙です」
もちろん時計選びも同様で、まず確かな歴史を持つ王道ブランドからチョイスしているのだとか。なかでもお気に入りなのは、オーデマ ピゲの「ロイヤル オーク」とパテック フィリップの「アクアノート」とのこと。
なかでもジェラルド・ジェンタが手掛けたアイテムは、個性的でありつつ時代に流されない造形美が秀逸。加えて実用的かつ機能性も高いことから迷わず選びました。共通して言えることは、ロイヤル オークもアクアノートもドレスとスポーツ要素のミックス加減が絶妙であること。だから、幅広い着こなしに取り入れることが可能なんです」
「これは仕事用の服装であり日常スタイルでもあるのです。だから前提として堅苦しいのはNG。とはいえ、やはりそれなりの大人ですから、ラフすぎたり子供っぽく見られるのは避けたいところ。このセットアップはスーチングでありながら、テイラードの様式に沿った仕立てゆえに崩れ過ぎには見えません。昨今はこの手のカジュアルセットアップも増えましたね。しかしラファーボラのこの一着は、シルエットがキレイなところが最大のポイント。ロイヤルオークのようなラグジュアリーな時計を合わせても、浮くことなく丁度良いバランスに仕上がります」
■ 四方章敬
スタイリスト。1982年、京都府生まれ。文化服装学院を卒業後、スタイリストアシスタントに。2010年に独立し、本誌を初めとするファッション誌にて活躍。メンズのドレススタイル全般に精通しており、独自のエレガンスを加えたコーディネイトは、若手のなかでもトップクラスの腕前。