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2023.04.22

「オテル デ オルロジェ」&「ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ」

「オーデマ ピゲ」のホテルがオープン! スイスの自然とウォッチメイキングを堪能する旅へ

2020年にスイス・ジュウ渓谷に完成したミュージアム「ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ」に続いて、2022年6月、メゾンが所有するラグジュアリーホテル「オテル デ オルロジェ」がグランドオープン。時計ファンをおもてなしするオーデマ ピゲの新たな2つの施設をご紹介します。

CREDIT :

取材・文/高木教雄 編集/岸澤美希(LEON.JP)

オーデマ ピゲの真髄を体感するル・ブラッシュの旅

オーデマ ピゲ ホテル オープン
オーデマ ピゲの本社が位置するスイス・ジュウ渓谷には、多くの時計ブランドと関連企業が集まっています。周囲には豊かな自然が残り、夏にはハイキングや湖でのウォータースポーツが、冬にはスキーが楽しめる観光スポットも豊富。

そんなジュウ渓谷の時計製作の歴史を知り、豊かな自然を満喫しながら寛げる、時計ファンなら一度は訪ねるべきミュージアムとホテルが完成しました。
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自然と調和するモダンなブティックホテル「オテル ド フランス」

オーデマ ピゲの本社は、創業の地ル・ブラッシュに今もあり、マニュファクチュールの隣には、最初のアトリエの建物が1907年に改装された当時の姿のまま残っています。この建物は、オーデマ家のかつての住居。その近くには、メゾンが創業する以前から「オテル ド フランス」が営業を続けていました。

1857年からスイス時計産業の中心地であるジュウ渓谷にビジターを迎え入れてきた歴史あるホテルは、惜しまれつつも2000年に廃業。これをオーデマ ピゲは2003年に買い取り、改修して2005年、最初の「オテル デ オルロジェ」が誕生しました。

山小屋風の素朴な木造の建物は、ジュウ渓谷を訪れる時計関係者に愛されてきましたが、老朽化が進んだことで建て替えを決意。そして4年間の工事を経て、2022年6月に「オテル デ オルロジェ」は、環境認証Minergie-ECO®で保証された高級4つ星ブティックホテルへと生まれ変わったのです。
オーデマ ピゲ ホテル オープン
木造だったオテル ド フランスの歴史を継承するように、新たな建物の外装には木を多用。目の前を走るジュネーブに続く幹線道路側は高さを抑え、背後の草原に続く傾斜を利用し、地上4階・地下2階の建物が構築されています。

地上フロアはジュウ渓谷の地形に沿って背後の草原にゆっくりと降りていくジグザグの建物回廊でつなぎ合わせ、周囲の景観と見事に調和させています。この設計を手掛けたのは、同ブランドのミュージアム「ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ」の設計者でもあるデンマーク出身の建築家ビャルケ・インゲルス率いるBIG(ビャルケ・インゲルス・グループ)。建物内部の廊下もジグザグの回廊になっていて、これに沿って5タイプ、計50の客室が配置され、さらに地下にはスパとジムが完備されています。
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オーデマ ピゲ ホテル オープン
インテリアを手掛けたのは、1999年にフランス・リヨンに創業したAUM。周囲の環境に溶け込むことを作品のコンセプトとする彼らは、木や石など地元の素材を活用し、ジュウ渓谷の自然環境の中で寛いでいるかのような快適な空間を生み出しました。

例えば、レセプションホールの天井から吊り下げられた白木のオブジェはジュウ湖の湖面に映るリズーの森を、フロントのデスクと一体となったソファはジュウ渓谷から掘り出されるアンモナイトの化石をモチーフにしているといった具合に。

ジュウ渓谷で長い歴史を紡いできたオーデマ家とピゲ家による家族経営が今も続くオーデマ ピゲは、ジュウ渓谷で創業したことを誇りにし、またこの地を愛してきました。「オテル デ オルロジェ」を作ったのは、ジュウ渓谷の観光の発展と、地域の産業と遺産のプロモーションに寄与するため。

だからホテルでは、オーデマ ピゲ以外のジュウ渓谷の時計メゾンのマニュファクチュールやアストロヴァル天文台などが見学できるウォッチメイキングツアーを企画。ツアーには、むろん「ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ」のガイド付見学チケットも含まれています。これって時計ファンなら、かなりそそられませんか?
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すべての客室からジュウ渓谷の大自然を堪能

客室の天井と床には、ジュウ渓谷の杉を使用。無機質なコンクリートの壁とのコントラストが、モダンな印象です。

すべての客室が草原に面し、大きな窓一面にジュウ渓谷の大自然が映し出されています。春から夏にかけては放牧された牛や野生の鹿の姿が見られることも。室内からでも、ジュウ渓谷の自然が満喫できます。
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3つ星シェフの料理でおもてなし

メインダイニングの「レストラン ル ゴガン」のインテリアは、渓谷がモチーフ。メニューは、フランスのミシュラン3つ星シェフ、エマニュエル・ルノー氏が手掛け、地元の食材を使った洗練されたコース料理が味わえます。

また「バー デ オルロジェ」でも、ルノー氏によるアラカルト料理を提供。リズーの森の植物を使ったオリジナルのシグネチャーカクテルがメニューを彩り、ジュウ渓谷の自然を舌でも楽しめます。
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見るだけじゃない、体験型ミュージアム「ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ」

ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ
前述したメゾン最初のアトリエだった建物は、2000年からミュージアムとして使われてきました。その後ろに2020年7月に誕生した「ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ」は、BIG設計による新ミュージアム。

前衛的な建築で知られるビャルケ・インゲルスは、まるでボーリングで地中から掘り出したかのような2重のスパイラルで建物を構築しました。その姿は、どこか機械式時計のゼンマイにも似ています。極めてアバンギャルドな建物は、一方で屋根を緑化したことで、背後に広がる草原に見事に溶け込んでいます。
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ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ
スロープ状の回廊になった館内には、オーデマ ピゲの歴史を彩ってきた300ものタイムピースを展示。加えて、ジュウ渓谷の時計製造の歴史が分かる展示物も随所に置かれています。上掲の手前に写っているのが、そのひとつ。フレームに吊るされたプレートには、ジュウ渓谷で時計産業に携わってきた一族の歴代の名前が刻まれ、その中にはオーデマ家、ピゲ家はもちろん、ルクルト家の名前も見つけられます。

また、カレンダー、クロノグラフ、チャイミング機構の各展示エリアには、それぞれの仕組みが理解できる模型を展示。さらにミュージアム名に“アトリエ”が含まれているように、館内には複雑機構専門の組み立てアトリエが組み込まれ、時計師たちの作業を見学することもできます。

ほかにもペルラージュとヘアラインの仕上げや、ムーブメントに使われているネジの締め付けが体験できるなど、時計ファンが楽しめる仕掛けがが盛りだくさんです。
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ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ
回廊を進み、最後に待っているのは、昨年50周年を迎えたロイヤル オークの展示スペース。1972年に誕生した初代から現在にいたるまでのロイヤル オークとロイヤル オーク オフショア、ロイヤル オーク コンセプトの全モデルがコンプリートされているのは、世界でもここだけ。

各時計はガラスのケースに宙づりにされて、まるでタイムトンネルを覗き込むようにロイヤル オークの歴史が追える展示方法は、まさに圧巻です。

見学は完全予約制。英語・独語・仏語によるガイドが付き、詳細に説明してくれるのはもちろん、質問にも答えてくれのも、時計ファンにはうれしい限りです。

オテル デ オルロジェ

住所/Route de France 8 1348 Le Brassus Switzerland
TEL /+41 21 845 08 45
HP/www.hoteldeshorlogers.com

ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ

住所/Route de France 18, CH - 1348 Le Brassus
営業時間/火〜金14:00と15:00、土10:00と11:00に、ガイド付きの少人数ツアーを開催(要予約)
来館予約/www.museeatelier-audemarspiguet.com

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