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2019.02.19

エルメスの新作は月と地球!? SIHH 2019の新作腕時計3選

時計の付加機能でも月齢表示は歴史が古く、高い人気を誇ります。というのも、日々過ごす時間と天体の動きの連動には、男のロマンが漂うから。宇宙は時の誕生とも深く関わり、それだけに興味は尽きません。そんな想いの込もった新作をエルメス、ピアジェ、ジャガー・ルクルトより紹介します。

CREDIT :

文/柴田 充

文字盤のなかの宇宙に、心おどる

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「SIHH 2019」でLEON.JPが注目したモデルを、独断のテーマでお送りする本連載。第3回は「宙に願いを」と題し、宇宙とのつながりをイメージさせる新作を紹介します。今年は人類初の月面着陸の60周年を迎え、公開中の映画『ファースト・マン』では圧倒的な映像表現で、宇宙への旅が疑似体験できます。そしてそれは腕元でも。ビリオネアが月旅行を目指すように、未知の世界への探求心こそ現代のラグジュアリーの極みなのです。
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◆ エルメス 

ダブルムーンが誘う、気品溢れる探求心

地球を思わせるインスタレーションでエントランスを飾った「エルメス」。それが暗示するのは、新作の「アルソー ルゥール ドゥ ラ リュンヌ」。文字盤の上下に北半球と南半球から見える月を掲げます。時分とカレンダーを備えたふたつのサブダイヤルが29.5日で自転周回し、それぞれの月の満ち欠けを表示します。ふたつの月が象徴するのは時間と空間であり、いまこの瞬間この場所だけではない、もうひとつの世界に想いを馳せるのです。
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「アルソー ルゥール ドゥ ラ リュンヌ」自動巻き、18KWGケース(43mm)、アリゲーターストラップ、3気圧防水。320万円(予価)/エルメス(エルメスジャポン) ※2019年6月発売予定 ©joël Von Allmen
ベースモデルは1978年に誕生した「アルソー」。シンプルなラウンドケースに上下非対称のラグを備え、自由な発想とメゾンの独創性を象徴します。そのクリエイティビティは新作でも存分に発揮され、月へと向かいます。周回するふたつのサブダイヤルの動きは、本来は地球の衛星である月との関係を逆転させ、新たな視点を生み出します。そしてその位置は日によって変わり、時計を見るたびに、新鮮な印象を与えます。
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©joël Von Allmen
アヴェンチュリンの文字盤は星が煌めく宇宙を表現し、月にはリアルな描写を施したマザーオブパールをあしらいます。実は上方の南半球の月には、人気のメンズスカーフ“満月”から、羽ばたくペガサスのモチーフが隠し絵に採用されています。ふたつのサブダイヤルはホワイトラッカーで仕上げ、モジュールは専用ムーブメントの研究開発を専門にするクロノード社のジャン・フランソワ・モジョン氏が手がけました。
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◆ ピアジェ 

銀河系の誕生を記録した稀少隕石を腕に

今年の「ピアジェ」は、真冬のジュネーブにビーチを出現させました。ブース中央には本物の白砂をまき、パラソル&チェアでリゾートの雰囲気を演出。さらにシャワールームのセルフィーコーナーやラッキーアイテムがプレゼントされる自販機など凝りまくり。ビーチに溢れる輝きのもと、新作ではアイコンの「アルティプラノ」の文字盤に隕石を採用しました。真夏のビーチから深遠なる宇宙へ。この大胆な発想にエレガンスが薫ります。
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左●「アルティプラノ」ゴールドメテオライト文字盤、自動巻き、18KPGケース(40mm)、アリゲーターストラップ、5気圧防水。317万円(予価) 世界限定50本、右●「アルティプラノ」グレーメテオライト文字盤、自動巻き、18KPGケース(40mm)、アリゲーターストラップ、5気圧防水。305万円(予価) 世界限定300本/ともにピアジェ(ピアジェ コンタクトセンター) ※ともに2019年6月発売予定
マニュファクチュールでありハイジュエラーでもある「ピアジェ」の精神は、1957年にスタートした極薄ムーブメントに象徴されます。それは精緻を極める高度な技術であると同時に、ムーブメントの存在を感じさせないほど薄くすることで、腕時計をエレガントな装飾へと昇華したのです。そして新作では、文字盤にメテオライトを採用し、薄型と装飾を融合した伝統を受け継ぎます。
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宇宙の天然鉱物であるメテオライトは、表面にウィドマンシュテッテン模様と呼ばれる独特のラインを描きます。これは鉄隕石の断面に見られる結晶化したニッケル鉄構造であり、鉄隕石の誕生は太陽系の成立につながった大異変にまで遡るといわれ、銀河系の生成の記録でもあるのです。そんな稀少な結晶を文字盤に採用し、シンプルな極薄スタイルをラグジュアリーに際立たせます。その美しさはまさに腕元で感じる宇宙です。
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◆ ジャガー・ルクルト 

職人の手仕事が生み出す、精緻な芸術

1833年に創業し、いまもジュウ渓谷の静寂な環境に育まれる「ジャガー・ルクルト」は、ブースに深い森を再現。そこには精巧さこそ芸術という精神とともに、多様性により成立する森のごとく、180業種もの職人によってひとつの時計を生み出す姿勢を表明しています。注目の新作では、時計製造の伝統を受け継ぐ「マスター・ウルトラスリム・ムーン」に、ギョーシェ彫りとグランフーエナメル装飾というふたつの工芸技法を組み合わせたダイヤルを採用しました。
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「マスター・ウルトラスリム・ムーン エナメル」自動巻き、18KWGケース(39mm)、アリゲーターストラップ、5気圧防水。395万円(予価)/ジャガー・ルクルト ※2019年秋頃発売予定
伝統工芸のエレガンスを漂わせる見た目に加え、搭載する自社ムーブメントCal.925は第2フェイズに進化を遂げ、パワーリザーブを従来の約38時間から70時間に向上させました。こうした実用機能の改良もマニュファクチュールならではの実力であり、派手さはなくとも、より高い完成度を目指す熟成進化にほかなりません。
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ブルーのギョーシェ仕上げのエナメルダイヤルは、真鍮の文字盤プレートに中心から周縁に向けて手作業で180本の線を彫り、これを3回繰り返すことで美しい放射線を描きます。さらにその上からグランフーエナメル装飾を施すことで、光沢ある深いブルーが完成します。そこに浮かび上がるムーンフェイズは、外周をアプライドのポインターデイトが取り巻き、ポリッシュ仕上げのムーンとのコントラストが優美な星空を演出します。

■ お問い合わせ

エルメスジャポン 03-3569-3300
ジャガー・ルクルト 0120-79-1833
ピアジェ コンタクトセンター 0120-73-1874

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