• TOP
  • STAY&TRAVEL
  • 南伊豆に今年もハンマーヘッドがやってきた! 

2018.08.10

南伊豆に今年もハンマーヘッドがやってきた! 

毎年、夏になると南伊豆沖の神子元島近くの海にハンマーヘッドシャークの大群が現れます。これ、知る人ぞ知る“夏の風物詩”。他にフグのミステリ―サークルとサンゴの産卵もご紹介します。

CATEGORIES :
CREDIT :

文/古関千恵子

“夏の風物詩”といったら、夜空を彩る花火大会? それとも音楽フェス? 盛り上がるイベントが目白押しのサマーシーズン。実は、水面下でも夏限定の生命のドラマが繰り広げられているって、ご存知でした?
7~9月、黒潮にのってやってくるハンマーヘッドシャーク御一行様。
海の中の夏の風物詩、まずは伊豆半島沖の神子元島より、ハンマーヘッドシャークの大群の到来から。ハンマーヘッドシャークとは、頭の形がトンカチのような形で、その両端に目が離れて付いている、少々おまぬけな顔をしたサメです。大きいものになると全長4メートルまで達するのですが、実はかなり臆病もの。ダイバーの口から噴き出るエキゾースト(泡)の音でさえ、怖がって(?)逃げていってしまいます。
サメですが、かなりの臆病者。変な動きを取らなければ、向こうから逃げていく。
そのハンマーヘッドシャークの大群の出没スポットである神子元島は、南伊豆の弓ヶ浜の沖合約8キロ。灯台がぽつんと立つ岩礁で、その周囲にぐるりと大物狙いのダイビングスポットが点在しています。

地元のダイビングサービス海遊社によると、今年も7月からハンマーヘッドシャークが出没中! 「カメ根」というダイビングポイントなどで、黒潮特有の“青く、暖かい潮の流れ”を感じたら、出現の期待大です。
海底から見上げたハンマーヘッドシャーク。それにしても、不思議な形。
海底の岩の影からガイドの指示に従って海面方向を見ていると、現れました、ハンマーヘッドシャークの大群! ユニークなフォルムと、筋肉質の体形はどこかウルトラマンの怪獣のよう。ぬらり、くらりと尾を大きく振りつつ、群れをなして進む光景は威風堂々、“ハンマーヘッドシャーク御一行様”という感じです。

周囲に他の魚の群れをあまり寄せ付けず、そこだけ切り取られた別世界のよう。「あれ、ここは伊豆半島沖だっけ?」と思わず再確認してしまいます。そして自分の耳の脇を流れていくエキゾースト音と、心臓のばくばく音が、さらに緊張を高めます。
弓ヶ浜沖に浮かぶ岩礁、神子元島。黒潮のただ中の、魚たちにとって宿り木のような存在です。
運が良ければ、100匹オーバーの大群が出現することも! ハンマーヘッドシャークの大群が見られるのは、メキシコのバハ・カリフォルニアやガラパゴス、沖縄の与那国島など、ワイルドな海、かつ遠方ばかり。東京から日帰りでも行けてしまう場所で見られるとは! しかも海遊社の290(ふくまる)号は真っ白なメガヨットをダイビング仕様にしたもの。ラグジュアリーなクルーズ気分も味わえます。
ただし、潮流が時に激しく流れる神子元島。ハンマーヘッドシャークに会うのは、上級ダイバーのみに許された体験です。
写真提供/海遊社
URL/http://www.290.jp/
問い合わせ/☎0558-62-3650

NEXT PAGE2/ 3

5年前に発見された海底のミステリ―サークル

海底に現れた見事な幾何学模様を描いたのは

一方、奄美大島では世にも不思議な現象が! 砂地の海底に、まるでミステリーサークルのような円形の不思議な模様が描かれているのです。すわっ、海の中にも宇宙人、到来か⁉
新種であることがわかったアマミホシゾラフグ。夢のある、かわいい名前が付けられた。
これが発見されたのは今から5年前、南部のダイビングサービス、マリンステイション奄美のスタッフが「なんだか、珍しいのがあるね」と。それから水中写真家、研究者へと話は伝わり、調査を行ったところ、どうやら新種であることが判明。このミステリーサークルの作り手は、宇宙人ではなく、アマミホシゾラフグだったのです。

そして3年前、奄美大島の北部でもアマミホシゾラフグのミステリーサークルが発見されました! 
ダイバーを気にすることなく、産卵床作りにいそしむフグ。この生態は海外でも話題に。
龍郷町の芦徳港からボートで約5~6分。水深25メートル付近に、大小さまざま、大きいもので直径1.5メートルほどのものも。まるで、サンドアートのように、幾何学的な模様が描かれています。

実は、これはアマミホシゾラフグのオスが作る産卵床。大潮時に卵が孵化できるよう、タイミングを逆算して、小潮に入ってしばらくした頃から、作成は始まります。最初は砂地に円形の筋が入り、やがて溝が徐々に深くなって、完成。
オスがせっせと作業をしている姿も愛らしいですが、メスが卵を産んだ後、オスが懸命にそれを守る姿も感動的。誕生した稚魚が大潮に乗って大海へ運ばれていくと、このミステリーサークルの住民も去り、波に洗われ、やがて模様は消えていきます。

この現象が見られるのは春から夏にかけて。こちらのダイビングレベルは中性浮力が取れればOKです。
写真提供/ダイビングサービス ブルーゲイツ
URL/http://www.ds-bluegate.jp/
問い合わせ/☎ 0997-55-4088

NEXT PAGE3/ 3

サンゴの産卵も見学が可能

真夏の夜の海底を密やかに彩るサンゴの花火

岩の塊のように見えるサンゴも、実は卵を産むのです。
毎年5~9月に行われるサンゴの産卵。実は、種類によって、そのスタイルもさまざまです。大きくはふたつに分かれ、一気に卵を放出する「打ち上げ花火」型、もうひとつは少しずつ放出してやがてハイライトを迎え、再びチョロチョロの「線香花火」型。サンゴの8割が雌雄同体でこのようなスタイルで産卵をします。
打ち上げ花火型のウミバラの産卵。夜の海へと一気に卵が放出される。
こちらは線香花火型のリュウキュウキッカサンゴの産卵。サンゴの産卵も夏の風物詩である花火的なスタイル。
雌雄が異なると、オスが放出した精子をメスが体内に取り込み、体内で受精して産卵するパターンも。サンゴがただの岩の塊には思えなくなりませんか?

これまで100%の確率でサンゴの産卵の時期を当ててきている西表自然学校の岩本さんによると、今年の産卵予定日は8月31日~9月7日、9月29日~10月2日など。まだ今年もチャンスあり、です。
写真提供/西表島自然学校
URL/http://iriomote1.com/
問い合わせ/☎090-4350-5102

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう

LEON.jpの最新ニュースをお届けします。

RECOMMEND FOR YOU おすすめの記事