2023.11.03

思い立ったら飛び立とう!

【週末トリップ】シドニー72時間でどこまで遊べる⁉

オーストラリアのシドニーを3日間で旅するなら、どこで、何をして遊ぶ? 定番観光スポットを巡り、アートに触れ、美食を堪能し、船に乗り、あげくに橋まで登る⁉ アクティブな旅の提案です。

CREDIT :

文・写真・編集/秋山 都(LEON.JP) 取材協力/オーストラリア政府観光局 

この秋、日本を訪れたインバウンド旅行者は9月だけでも200万人余と、パンデミック前の2019年とほぼ同等なのだそうです。一方で日本から海外へと出るアウトバウンド旅行者は8月のデータ*で120万人余。これは2019年の210万余の6割にも満たない数。円安もあり、日本にいる我々が海外へ出にくい状況が続いているのかもしれません。
*出入国在留管理庁「出入国管理統計」より。
シドニー オペラハウス
▲ 空から見たシドニー。右に小さく見えるのが有名なオペラハウスだ。

週末をフルに使ってシドニーへ行ってみよう!

でも、コロナ禍中の3年間、海外へ出ていなかった身としては、久々に外国を旅したい。ただし、仕事も立て込んでいるから週末だけで行けるところはどこだろう……。近場でまず思い浮かぶのは韓国や台湾ですが、錆びついた英会話も少しブラッシュアップしたいしと考えていて、ピンときました。
オーストラリアのシドニーです。日本とは1~2時間しか時差がないので時差ぼけになることもなく、カンタス航空のダイレクトフライトでかかる時間は平均9時間40分ほど。しかも木曜の夜22時の便に飛べば、金曜の朝10時に現地に着き、シドニーを日曜の夜22時に飛びたてば翌月曜の早朝6時前には帰国できるという好都合なフライトを発見しました。つまり、金曜1日だけ有給休暇を取れば、週末をめいっぱいに使って遊んで帰ってこられるわけです。
シドニー オペラハウス
▲ シドニーの、と言うか、オーストラリアを代表するランドマークである「シドニー・オペラハウス」。
そこで今回は週末のシドニーを遊び倒すガチンコの旅。定番から最新のスポット、さらにちょっとハードなアクティビティにも挑戦しています。時系列に並べますので、一緒に旅する気分でご覧ください。
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金曜日11:30「シドニー・オペラハウス」

シドニー空港に着陸したのが朝10時ちょい前。スムースに入国審査を通過し、ホテルに荷物だけドロップして、まず向かったのは「シドニー・オペラハウス」です。ユネスコの世界文化遺産に登録され、シドニーのランドマークともなっているこの建物は1973年に建てられたのですが、50年も経っているとは信じられないほど斬新なデザイン。さかのぼれば1956年、世界中から233案もデザインが集まった「シドニー・オペラハウス」の設計コンペで見事選ばれたのは、当時まだ無名であったデンマークの建築家ヨーン・ウツソンでした。

完成まで14年の歳月と当初予算の14倍もの費用をかけて造られましたが、ヨーン・ウツソンは完成を自分の目で見ることなく、デンマークへ帰ってしまったのだとか。やけに詳しいなって? 実は日本語で解説してもらえる館内ガイドツアーに参加したんです。
シドニーオペラハウス 日本人ガイド
▲ 「シドニー・オペラハウス」の日本語ガイドツアーは毎日11時、12時、13時30分、14時30分、15時30分スタート。大人32AUD(オーストラリア・ドル)。ご予約はコチラ
劇場内は撮影不可のため、写真がありませんが、もちろん劇場内もツアーできます。現在は「ミスサイゴン」を上演中でしたが、エンタメに興味があるなら事前にチケットを購入しておくのもアリですね。

金曜日13:30遅めのランチ

シドニーロックオイスター
▲ シドニーロックオイスターはオーストラリアの固有種であり、シドニーの地牡蠣でもあります。
ロングフライトの飛行機を降りた後はあまりお腹がすきませんが、オペラハウス内を歩いたせいか小腹がすきました。ということで隣にあったカフェレストランに飛び込み、まずは白ワインと牡蠣をオーダー。実はシドニーは、この牡蠣「シドニーロックオイスター」の名産地でもあるのです。小ぶりでありながら生育に3~4年かかるこの牡蠣は小さな身に旨味がしっかり凝縮され、とにかく美味。ひとりで1ダースはイケます。
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金曜日15:00「ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館」

ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館
▲ ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館/Art Gallery Rd, Sydney NSW 2000
ランチ後は、本日のハイライト。昨年12月に開館されたばかりの「ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館」新館へ出かけました。実はこちら、プリツカー賞の受賞建築家ユニット、妹島和世+西沢立衛/SANAAが設計を担当したことでも話題です。
新館の建物は、港に向かってゆるやかに下がっていくような構造。館内には、「アート・パビリオン」と呼ばれる3つのメイン展示室をはじめ、カフェ・レストランなど複数のパビリオンが異なる方向にレイヤードされて配置されています。本館に展示されていたクラシカルな美術作品もよかったけれど、新館のコンテンポラリーアートも見どころたっぷりですので、ここで数時間は確保しておくことをおすすめします。なんと入館料が無料っていうのもホント素晴らしくて、うらやましいポイントでした。
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ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館
▲ 韓国人アーティストKimsoojaによるインスタレーション「Archive of mind」に参加する筆者(左)と、一緒に旅をしたオーストラリア政府観光局のNorikoさん(右)。撮影してくれたのはトラベルインフルエンサーのAYUMIさんです。

金曜日19:00レストラン「Le Foote」でディナー

アートに浸り、心地よい高揚感に身をゆだねたままディナーへ。シドニー最古のパブも残っているという歴史的なエリア「The Rocks」の一角にある地中海グリルのレストラン「Le Foote」へ出かけました。
シドニー タルタルステーキ
Le Foote/101 George St, The Rocks NSW 2000
実はここでも前菜にオイスターをいただきまして、メイン代わりに注文したのがこの「タルタルステーキ」。生肉料理は今の日本ではなかなかお目にかかれないので貴重です。オーストラリアは食肉の生産管理も厳格だから、安心して美味しくいただきました。
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金曜日22:00ようやく「Kimpton Margot Sydney」へチェックイン

シドニー Kimpton Margot Sydney
▲ Kimpton Margot Sydney/229 Pitt Street, Sydney NSW 2000
長い1日でした……。「Kimpton Margot Sydney」は新宿にもある「キンプトン新宿東京」と同系列。あたたかなホスピタリティと広めなお部屋で快適な滞在でした。
Kimpton Margot Sydney
▲ ホテルのご厚意により、ゲストルームにウェルカムとしてエコバッグとオーストラリア銘菓「TIMTAM」が置かれていました。これでお土産問題もクリア(笑)。
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土曜日9:00「ボンダイ・ビーチ」

ベッドへ倒れこんで、ぐっすり眠り、翌朝。シドニーで一番人気のビーチである「ボンダイ・ビーチ」へやってきました。実はここ、25年ほど前からずっと来たかった憧れの地でした。と言うのも、1998年にアップルから初代iMacがリリースされた時のこと。コンピュータがカラフルであることに驚きましたが、その中でも最も印象的だったのが半透明のボンダイブルー。これはアップルのデザイナーがボンダイビーチの海の色をイメージして命名したのだそうです。
シドニー ボンダイビーチ
▲ 地元の人々がサーフィンやヨガ、散歩など思い思いに楽しむ「ボンダイ・ビーチ」。
いつかは目にしたいと願っていたボンダイブルーはiMacより美しかった……。こんなビーチに中心地からクルマでわずか20分で来られるなんて、シドニーはなんと恵まれた街なんでしょうか。

土曜日11:00「Lox Stock and Barrell」でブランチ

シドニー ボンダイビーチ
▲ Lox Stock and Barrell/140 Glenayr Avenue, Bondi Beach
休日ののんびりした雰囲気を味わいたくて、この日はブランチをゆっくりと堪能。ボンダイ・ビーチのカフェ「Lox Stock and Barrell」で店名にあるLoxとはスモークサーモンのことだったよな、と思い出し、スモークサーモンとアボカドのベーグルサンドウィッチをオーダーしました。オーストラリアのミルク入りコーヒー「フラットホワイト」とともに大満足。
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土曜日13:00「ボンダイ・マーケット」でショッピング

シドニー ボンダイ・マーケット
▲ Bondi Market/Campbell Parade, Bondi Beach NSW 2026
食後、週末ということで開催されていたマーケットを散策しました。オーガニック食品やスパイス、コスメなどさまざまなものが出品されていて、目移りしました。なかでもいちばん欲しかったのはこのオーストラリアのワイルドフラワーのブーケ(生花は日本に持って帰れないので断念しました)。
シドニー ピーナッツバター
▲  マーケットそばのオーガニックフード店で見つけた、搾りたてのピーナッツバターを作れるマシン。濃厚で美味。容器はリサイクルジャーを使用。
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土曜日15:00「パディントン・マーケット」へはしご

意外な出会いがあるマーケットが楽しくて、もうひとつ「パディントン・マーケット」へ。ここは「ボンダイ・マーケット」よりアパレルやファッション・アクセサリーなど身につけるものが充実している印象。ペットのためにオリジナルでカラー(首輪)を作ってくれる店を発見し、脱走癖のある愛犬のために電話番号入りカラーをオーダーしました。
シドニー パディントンマーケット
PADDINGTON MARKET/ 365 Oxford St, Paddington NSW 2021
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土曜日19:00「Bar Morris」でディナー

シドニー バーモリス
BAR MORRIS/412 Pitt St, Haymarket NSW 2000
この日の夕食はアールデコな雰囲気の装飾が美しい「Bar Morris」へ。ここはシドニーでも最古のホテルをブティックホテルとしてリノベした最近話題のスポット。ホテルラウンジを兼ねているワインバーでオーダーしたのは、もちろんオイスターです(笑)。
シドニー バーモリス
▲ シドニーロックオイスターの向こうにはシャルキュトリー盛り合わせ。
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日曜日12:00「Captain Cook Cruises」でランチクルーズ

さて、この日はいよいよ最終日。ホテルで朝食を摂り、近隣のスーパーマーケットでお土産(と言ってもほとんど「TIM TAM」)を購入しました。
ランチはシドニー湾を一周しながらフルコースがいただける「キャプテン・クック・クルーズ」へ乗船。シドニーの名所を船から眺めながら優雅なひと時の船旅を楽しみました。
キャプテンクッククルーズ アフタヌーンティー
▲ 「キャプテン・クック・クルーズ」にはハイティーのツアーも。
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日曜日16:00「シドニー・ハーバーブリッジ」を登る

さあ、旅も終盤にして、ハイライトとなるのが、この「シドニー・ハーバーブリッジ」へ登るというアクティビティ。なぜ橋を登るのか? 聞かないでください。筆者にもよくわかりません(笑)。
シドニー ブリッジクライム
▲ オペラハウスと並んで、シドニーのシンボルである「シドニー・ハーバーブリッジ」。ブリッジクライムは394AUD。
「シドニー・ブリッジクライム」は1998年10月の開始以来、400万人以上が参加したという人気アクティビティ。事前に「けっこうハードですよ」と聞かされていたものの、レインボーブリッジを歩いて渡るようなものでしょ、と正直ナメてかかっておりました。まさか、橋げたを“上に”登るとは思っていなかったのです。
シドニーブリッジクライム
▲ 橋にはカメラもスマホも携行不可のため、オフィシャル画像をお借りしました。Bridgeclimb Sydney/3 Cumberland Street, The Rocks
専用のつなぎに身をつつみ、事前にレクチャーを受けて階段を上り、はしごを登り、また階段を登る……。気づけば下は海ではありませんか! 高所恐怖症の方にはおすすめできませんが、シドニーの街を上から見下ろすのはなんともいい気分でした。全行程で3時間ほどかかるので、いいエクササイズにもなりますね。
シドニーオペラハウス
▲ 夜の「シドニー・オペラハウス」。ライトアップされた屋根が帆船のよう。
さあ、シドニー最後の夜。72時間をフルに遊んだ満足感に包まれながら、空港へ向かうとしましょう。飛行機の中で眠り、目覚めたらもうそこは羽田空港です。時刻は月曜の早朝5時55分。そのままオフィスへ向かうもよし、午前半休を取るもよし。身体は少し疲れているかもしれませんが、3日間のバカンスで心はフルチャージされているはずです。

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