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2023.10.08

「The Newt in Somerset」【前編】

【注目】「The Newt」は、一生に一度は行ってほしい英国バカンスの決定版です!

海外のラグジュアリーホテルは出発前から大人を期待させるもの。そんな気持ちを決して裏切らない、いや、軽く超えてくるホテルが英国南部に存在します。その名は、「The Newt in Somerset」。広大な庭園に潜むホテルのために、英国へ飛ぶ価値はあるでしょう。

CREDIT :

文・写真/大石智子

もはや大人のおとぎ話のようなホテル

旅ではよく、「一生に一度は訪れたい」「死ぬまでに見たい」なんて表現がありますが、そういうレベルの旅を望んでいる人がコロナ以降増えていると感じています。いつ不測の事態が起こるか分からない世の中。旅はいっそ豪快に渇望する場所へ行くのがいい。

そんなテーマで旅先をお探しの方にぴったりなホテルが、英国南部にある「The Newt in Somerset」(以下、The Newt)です。あちこち回らずともここに滞在するだけでスペシャルな思い出を作れます。なにせ宿の敷地は4k㎡!東京ドーム87個分、銀座の約5倍もの広さがある、もはや村のような場所。
The Newt in Somerset 広く見えますが、これでも敷地の一部分。
▲ 広く見えますが、これでも敷地の一部分。
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下記は敷地内に入る大まかな概要です。

・ 庭(8種)
・ 客室(40室)
・ レストラン&カフェ(5軒)
・ アイスクリームショップ
・ リビングスペース(4カ所)
・ カクテルバー
・ テイスティングルーム(蜂蜜、ワイン等)
・ スパ棟(施術室、屋内プール、サウナ、ハマム等)
・ ジム
・ ヨガスタジオ
・ 屋内プール&ジャグジー
・ 酒小屋
・ ショップ(ガーデンショップ、食料品店、雑貨店)
・ サイダー(シードル)醸造所とそのバー
・ ローマ博物館
・ 蜂博物館
・ 庭博物館
・ 湖
・ 森
・ 動物たちの家(鹿、羊、ガチョウ等)


正直、筆者がコロナ以降に行った宿のなかで一番凄い。あえて言いたい、「ゴイゴイスー!」なホテルなのです。そこのオヤジさん、間違いないですよ!

なぜそこまで言い切れるかと言うと、実はこの夏2回目の訪問をしまして、レベルの高さを再認識したのです。昨年秋の初訪問で心掴まれ、「庭の花が満開の夏も見たい!」と誓って7月頭に再訪。ロンドン在住の友人、マユさんを誘って鉄道で向かいました。
写真のパディントン駅を10:35に出発して12:15にケアリー城駅に到着。
▲ 写真のパディントン駅を10:35に出発して12:15にケアリー城駅に到着。
ロンドンのパディントン駅から最寄りのケアリー城駅までは1時間40分、そこから宿まではクルマで6分。初訪問のマユさんの驚きを隣に、「やはりここは喜ばせられる」と確信します。というわけで、相手が喜ぶモテポイントに分けて「The Newt」をご紹介していきます。
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◆ モテポイント1

17世紀の邸宅を舞台に“時を旅する”時間が始まる

The Newt in Somerset アプローチが長すぎて玄関が豆粒サイズに見えます。
▲ アプローチが長すぎて玄関が豆粒サイズに見えます。
富豪の家は門から玄関までが長いと言いますが、ここも冗談みたいな長さ。田園地帯を抜けてゲートに入ってから、本館となる「ハドスペン・ハウス」まで500mはあるでしょう。やっと見えた館の佇まいはまるで絵本。英国らしい低く暗い雲も似合って、「これぞ海外旅行!」と第一印象からしびれます。
The Newt in Somerset 17世紀は“Gentleman’s House”と呼ばれていた「ハドスペン・ハウス」。
▲ 17世紀は“Gentleman’s House”と呼ばれていた「ハドスペン・ハウス」。
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The Newt in Somerset ブリティッシュ・トラディショナルに身を包むスタッフたち。
▲ ブリティッシュ・トラディショナルに身を包むスタッフたち。
本館「ハドスペン・ハウス」は、元は1687年から1690年に建てられた建物。1785年になると名家の弁護士が敷地ごと購入し、蜂蜜色をした地元のハドスペン石を使って現在の姿に改装しました。その後、彼の子孫が2世紀に渡ってここに住み、庭を増やしていったら村みたいな規模になった。

2013年になってそんな敷地と建物に惚れ込んだのが、南アフリカ出身の現オーナー、カレン・ルースと企業家であるその夫。カレンは『Elle Decoration South Africa』の元編集長で、名のしれたアンティークのコレクターでもあります。夫妻は潤沢な予算をもってリノベーションに長ける英国の建築事務所に改装を依頼し、超絶格好いいホテルへと蘇らせたのです。改装の一番のポイントは、関わっている全員が元の館に愛情をもっていたことでしょう。
The Newt in Somerset ディナーをいただいた「ザ・ボタニカル・ルーム」。
▲ ディナーをいただいた「ザ・ボタニカル・ルーム」。
The Newt in Somerset 果実のジャムなどが並ぶハウス・セラー。
▲ 果実のジャムなどが並ぶハウス・セラー。
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◆ モテポイント2

世界最高峰の庭デート、ここにあり

夏の庭こそ再訪の理由。来年に持ちこして行けなかったら後悔すると、渡英を決行しました。そこまで思わせる庭であり、規模は英国最大級。実は「The Newt」がオープンする前から、ここは園芸の聖地でした。
The Newt in Somerset 「ガーデン・カフェ」から眺める「パラボラ」。
▲ 「ガーデン・カフェ」から眺める「パラボラ」。
アイコンはリンゴの木が迷路のように連なる3000㎡のバロック式庭園「パラボラ」。隣に続く庭を歩けば、進むごとに英国の庭史を辿ることになります。

豪華なヴィクトリア朝(1837年〜1901年)の庭園に続くのは、第一次世界大戦時代(1914年〜1918年)を表した“ロストガーデン”。そこは男手がいなくなった朽ちた庭を表し、次にあるのは意外や日本式庭園。なぜなら1920年以降、日本で生活したイギリスの外交官たちが日本の植物を持ち帰って日本式が流行りだしたからとか。
The Newt in Somerset カラーガーデンの白のエリア。
▲ カラーガーデンの白のエリア。
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The Newt in Somerset 7月1日、バラが満開でした。
▲ 7月1日、バラが満開でした。
お楽しみの夏の花は期待以上でした。夏を謳歌するように咲き乱れ、でもエレガントさも醸す。色ごとに区画されたカラーガーデンには同色多種の花が咲き、同じ白でも様々な表情がある。きっちりし過ぎず、絶妙なランダムさをもって植えるセンスに、最強の庭師チームの存在を感じたのでした。

実は45人在籍する庭師のひとりは日本人の石田麻衣子さん。この庭を知り尽くす石田さんと巡るガーデンツアーは非常に面白いので、ぜひ依頼を。
The Newt in Somerset どの花も生き生きとしています。
▲ どの花も生き生きとしています。
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The Newt in Somerset ベンチが心地よくてなかなか進めない人も。
▲ ベンチが心地よくてなかなか進めない人も。
そんな庭で人生初の体験がありました。ランナーズハイならぬウォーキングハイに陥ったのです。花の間を通り抜けながら、気づいたら2時間も没頭して歩いていた。ふわふわした気持ちになり、色が脳に入っていく感覚。大丈夫かって感じですが、庭のマジックにかかった時間でした。

そうそう、無料貸し出しのレインブーツがHUNTERというのも英国らしくて期待を裏切りません。
The Newt in Somerset HUNTERのレインブーツは子供サイズから用意。
▲ HUNTERのレインブーツは子供サイズから用意。
The Newt in Somerset 日本にあったら写真行列ができそうなバラに囲われた扉。
▲ 日本にあったら写真行列ができそうなバラに囲われた扉。
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◆ モテポイント3

センス抜群の客室は寛ぎやすさも満点!

The Newt in Somerset 客室棟が並ぶ旧酪農場の「ファームヤード」。
▲ 客室棟が並ぶ旧酪農場の「ファームヤード」。
客室はいくつかのエリアに点在し、40室すべてが異なるデザイン。初訪問では18世紀に建てられた「ファームヤード」の元納屋に宿泊。納屋といってもお洒落にリノベーション済みです。蜂蜜色のハドスペン石がコンテンポラリーなインテリアと融合して、どんな高級ホテルにもないデザイン。サウナまで付き、水風呂後に外気浴をするのも至福でした。
The Newt in Somerset 元納屋だった「The Stalls」(65㎡)。
▲ 元納屋だった「The Stalls」(65㎡)。
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The Newt in Somerset 浴室側から見た「The Stalls」。浴室から寝室まで抜けたレイアウトが面白い。
▲ 浴室側から見た「The Stalls」。浴室から寝室まで抜けたレイアウトが面白い。
2度目は門の近くにポツンと立つ「The Gate Lodge」に宿泊。そこはハドスペン家の門番小屋だったので通り沿いの門に接します。
中は英国のカントリーハウスそのもの。2つの寝室に各部屋専用バスルーム、リビング、キッチン付きで、家族や2組のカップルで泊まるに最適です。他の建物から200mは離れているから、どんな声も周りに聞こえないのもメリット。別宅のような心地よさがあり、「ファーム・ショップ」で地元食材を買ってこの家で料理しながら長期滞在できたら…と願わずにいられませんでした。
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The Newt in Somerset 暖炉は人を無にする。「The Stalls」にて。
▲ 暖炉は人を無にする。「The Stalls」にて。
大半の客室に暖炉があり、冷える日はセルフで着火して暖を取ります。自分で点けて育てる火って、まるで別ものに見えるのですね。薪火が静まっていくのをただ眺める時間まで思い出となりますよ。冷蔵庫や卓上にあるドリンク等はすべてフリーと気前がよく、結果、スタッフに何かを頼むアクションがないので自分時間が長く気ままになります。
The Newt in Somerset 客室にあった自家製のジンやトニック。
▲ 客室にあった自家製のジンやトニック。
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◆ モテポイント4

足はカート! 敷地内のドライブが楽しい!

「The Newt」は4k㎡もの敷地に小さな村が3つ(本館、ショップ群、離れ)点在するイメージで、各所に見どころがあるから全制覇してほしい。でも広すぎるので本館から離れまでは徒歩20分ほどかかり、移動はカートか自転車が便利です。ここでうれしいのが、カートはセルフ運転もできること。カートステーションがあり、一軒家泊ならあらかじめ駐車されている。リゾートでよくある「頼んだカートまだかな……」と待つ時間がありません。
The Newt in Somerset バギーが便利すぎてショップで重い鉢まで買ってしまいそう!
▲ カートが便利すぎてショップで重い鉢まで買ってしまいそう!
何より広大な庭をカートで駆け抜けるのが気持ちいい! りんご畑で記念撮影したり、ショップで買い物したり、自由かつ住人気分も増してきます。誰でも簡単に運転できるので、普段運転しない彼女もこれを機にドライブに開眼しちゃうかも。
The Newt in Somerset 鉢は我慢して香りのよいキャンドルを購入。
▲ 鉢は我慢して香りのよいキャンドルを購入。
The Newt in Somerset 肉、酒、野菜、自家製パン等なんでも揃う地元食材店は近隣住民も多く訪れる。
▲ 肉、酒、野菜、自家製パン等なんでも揃う地元食材店は近隣住民も多く訪れる。
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◆ モテポイント5

伸び伸び暮らす動物たちに癒される

各所で目にするのは、さまざまな動物たち。真っ白なお尻をフリフリしながら歩くガチョウ一家、木陰で集団昼寝する羊、ボス鹿を中心とする鹿の群れ、木を登るリスetc. 野性か放牧か曖昧な、ともかく伸び伸び過ごす様子にこちらも解放された気分になります。
The Newt in Somerset 立派な角をもつボス鹿に睨みをきかせられた。
▲ 立派な角をもつボス鹿に睨みをきかせられた。
The Newt in Somerset バギー運転中、羊にも凝視されました。
▲ バギー運転中、羊にも凝視されました。
ちなみに「The Newt」には600人の従業員が働いているので(ホテルは40室のみなのでかなり贅沢な比率)、ゲストも含めると人間の数は700人ほど。きっと動物はそれ以上の数この施設内に暮らしているでしょう。
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The Newt in Somerset 住人のように歩く鶏。
▲ 住人のように歩く鶏。
The Newt in Somerset ガチョウが一番立派な家を作ってもらっていました。
▲ ガチョウが一番立派な家を作ってもらっていました。
後編に続きます。
※1ポンド181.1円で計算

■ お問い合わせ

日本での問い合わせ:コンシュマーサービス 03-3403-5355
HP/https://thenewtinsomerset.com 

● 大石智子(おおいし・ともこ)

出版社勤務後フリーランス・ライターとなる。男性誌を中心にホテル、飲食、インタビュー記事を執筆。ホテル&レストランリサーチのため、毎月海外に渡航。スペインと南米に行く頻度が高い。柴犬好き。Instagram(@tomoko.oishi)でも海外情報を発信中。

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